第一回目 禁則文字と記号の使い方
まず第一回目は禁則文字と記号の使い方についてです。
どこから話し始めようかと悩みましたが、なんといっても多いのがこの禁則文字。なのでここから始めることにします。
しかしとにもかくにも記号の使い方から説明を始めなければなりません。次の例文のうち、使い方が正しいのはどれでしょうか。
1
「やった!この前よりテストの点数上がってた!」
2
「やった! この前よりテストの点数上がってた!」
3
「やった! この前よりテストの点数上がってた! 」
正しいのは2。記号と文字の間は「やった! この前の」のように全角スペースを空けて、文末では「上がってた!」と閉じかっこをくっつけて終わります。
では記号の使い方が分かったところで禁則文字とは何なのか具体例を見ていきましょう。
1、中黒「・」
2、音符系「♪」「♭」エクスクラメーションマーク「!」クエスチョンマーク「?」
3、その他「☆」「→」
1の中黒は特に多いです。これを三点リーダ「…」と誤って使用する方が多く、中黒「・」を三つほど繋げて「・・・」とするものが多数。これは三点リーダではなく、中黒という禁則文字を多用している誤った書き方であり、文字数カウントが不正確なものになります。三点リーダは普通、二つ繋げて「……」として使用。こうすれば正しくは二文字としてカウントされるものを「・・・・・・」として六文字に膨らませないで済みます。見栄えも「……」の方がスマートで見やすいですよね。要するに中黒「・」は読みにくい印象を与えやすいので気をつけましょう。
2の音符系等は地の文で使う場合に限ってNGです。登場人物のセリフの中で使うならOK。具体的に見てみましょう。
良い例
「ららら〜♪」
悪い例
そのとき、どこからともなく音楽が聞こえてきた。らら〜♪ら〜♪ と誰か歌っている。わ! と驚いた。それは探していた妹だったのだ。
冒頭でご説明したとおり、記号の使い方としても違和感があります。記号と文字の間は全角スペースを空けるもの。この場合スペースを空けようが空けまいが、慣れてくると見栄えの悪さが分かってくると思います。初心者ほど気づきにくいので、読書家ほど見栄えの悪さが目についてしまうわけですね。
ではこの悪い例のような感覚的な文章をどうしても書きたい場合どうしたら良いのでしょう。答えは簡単。鍵かっこをつければいいのです。
そのとき、どこからともなく音楽が聞こえてきた。「らら〜♪ ら〜♪」と誰か歌っている。「わ!」と驚いた。それは探していた妹だったのだ。
見ての通りですね。
では最後に3のその他の記号です。その他の記号に関してはあまり使わない方がよく、使ったとしても鍵かっこの中やセリフの中でならギリギリセーフといったところ。これ以上の記号を使う場面が分かりませんが、基本的に地の文で使うことを避ければ大抵は大丈夫です。
以上が禁則文字と記号の使い方でした。これらはソースもなにも、周知の事実であり教えてくれる人がおらず、私自身も苦労したものです。正しい書き方を覚えると書くことがますます楽しくなるので、綺麗な文章が書けるよう切磋琢磨していきましょう。ありがとうございました。