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絡まれた!

 

 アレから数日。スタニスラスから電話は一切来ない。いい事だ


 だが……只今、ピンチである


「俺らさぁー。車停める所無くて困ってるんだよねー。ここ、譲ってくんない?」


 っと大男3人に囲まれているのだ。倒せばいいのだが、騒ぎにしたくなくて笑って、やり過ごそうとしてみたが逆効果で更に詰め寄って来る。何故、こんな事に……


 遡る事、数十分前。ジィジ、メガ萌は純菜の護衛の元お出かけしに行き、コルネリア様も師匠が護衛に付いてお出かけ。私は1人でお留守番係になったので、暇潰しにちょっと外に出ると男3人に絡まれたのだった。

 ここは比較的に大きな街で旅をしている者は結構集まる。なので駐車場が無くなる場合があるのだ。私達が付いた時は最後の1個だったので、後から来た奴は停める事が出来ないのだろう。だから譲れと言って来ているのだ。


「話し聞いてる? さっきから、黙りで。コレ、退けてって言ってるじゃん」


 男の1人がキャンピンを叩きながら言う。

 恐らく、この男達は女で尚且つ1人で居る私にお願い(恐喝)したら退いてもらえると考えて声を掛けて来たのだろ。

 なんて下劣な。女の子は皆、か弱いんだぞ! 優しくしないと、直ぐに壊れてしまうんだからな!


「……」

「ちょっと!」


 取り敢えず、無視を決め込み、素振りでもしようと木刀を出す。勿論、木刀は影の中なので殊技を使い影から取り出す。


「ちょっと、聞けって!」


 1人に肩を掴まれた。やれやれだ。手を振り払い、素振りを開始しようとすると今度は腕を掴まれたので、又も振り払った。男達は流石にキレたらしく、ナイフを取り出して


「調子乗ってるんじゃねーぞ? 痛い目見たいのか?」


 とか、如何にも悪役のセリフを言い出した。しかし、私は動じず、無視し続ける


「お前、俺らがお前の事、殺せないっと思って舐めてるのか? 殺れるぞ? 本当だぞ?」


 ナイフをチラつかせながら、近づいて来たが襲って来る気配は無い。コレは、アレだな……口だけの奴だな


「辞めとけ! ソイツ、さっき目が光ってた! 殊技使えるぞ!」

「嘘だろ?」

「マジかよ⁉︎」


 1人が私が殊技を使う瞬間を見て居たらしく、騒ぎ出し他2人も釣られて騒ぎ出す。


「ちっ! 覚えてろよ!」


 そして捨て台詞を吐き、男達は何処かに行った。何もしてないのに覚えてろとか言われたんだけど……


 ◆



「君、ちょっと良いかな?」


 暫くすると、この国の兵だろうか? 鎧を来た人が声を掛けて来た。その後ろにはさっきの男達が居た。今度は何だろうか?


「君、殊技を使って、この3人を脅したのか?」


 兵の人が身に覚えの無い事を聞いて来た。何の事?


「そう、コイツですよ! コイツが殊技チラつかせて、この場所開けろ! 退け! って言って来たんです!」


 成る程……。この男達は兵の人に私が殊技を使って恐喝し、この場所を取ったっと言ったらしい。


「私が? 何かの間違いでは? 私の階級は【ウィークトゥス】ですよ?」


 私はそう言い、身分証を兵に見せる。すると兵の態度は一変、私を見下した様な態度を取り出す。兵士の態度は気に入らないが場を収めるのに、ウィークトゥスは役に立つ。基本、ウィークトゥスは殊技なんて使えないしね。

 殊技を使えると便利だが様々な弊害もあるのだ。やれやれ


「あー……成る程ね。確かにウィークトゥスには無理だね。君達、どういう事かな?」


 男達に事情聴取に入った兵の人。事情聴取は辺りの車に乗って居た人達にも及んでいた。もう大丈夫だろう。

 皆んなが返ってくる前で良かった。それにしても、皆んな帰って来るの遅いなぁ


「そこのウィークトゥス! どういう事だ! 騙したのか⁉︎」


 さっきの男達がまだ騒いで居た。騙すってどう騙すんだよ……

 私は溜息を吐き、男を無視して素振りを再開しようとすると、


「その髪飾り……リンドヴァルと同じだな」


 私の直ぐ後ろから、やたら良い声が聞こえて来た。とっても美声だ。

 そして、その直後に背後から鋭い殺気が飛んで来た。それは、初めて師匠と対峙した時の様な鋭い殺気。これを放つ者は只者ではない。

 武器を振り上げられた気配がした。そのまま攻撃してくるつまりだ! 私は木刀を捨てて影から刀を抜き、背後を振り、ほぼ反射で後ろに居た者の剣を受け止めた。


「ほぅ……今のを受け止めるか」

「何様のおつもりですか」


 押し合う私と目の前の男。目の前の男は、紫色の髪をしたイケメンだった。この男、師匠よりイケメンだ。この世に師匠よりイケメンが居たとは……世界は広いな


 そのイケメンから一旦距離を取り、態勢を整える。しかし、目の前イケメンは私に息つく暇さえ与える事なく攻めてきた。かなりの猛攻、まるで師匠を相手取っている気分だ


「ひっ⁉︎」


 斬り合って居ると、さっきまで鬱陶しいくらいに声を掛けて来ていた男が私達が戦う直ぐ側に座り込み、悲鳴を上げていた。


「ふんっ」


 それを目の前イケメンは鼻で笑い飛ばし、男に一言


「失せろ」

「は、はい!」



 何処かに走って行った男に、私は場違いだがスカッとした気分になった。

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