運命の出会い、その2
何か面倒な物を押し付けられた気がしないでもないが、どうする事も出来ず一旦家に帰る。
そして、怒涛の運命の出会いから月日は過ぎて1年が経った。私は20歳となる。
再試験を受けたいと親戚に言ったが時間の無駄だと一蹴にされて、受けさせてもらえなかった。クソッ
「よお、愚妹。相変わらず愚図だなぁ」
そんなある日、面倒な兄様が帰って来た。兄の階級は【メディウム】で今は城の警備隊に入っているので基本は家に居ないのだが今日は帰って来ていた。面倒だ。何故、帰って来たし
「どうだ? 手合わせでも」
兄はいつもイラつく事が有ると私に手合わせを要求する。私を嬲って発散しようという魂胆なのだ。断るとキレられるので大人しく従う事にする
「ふっ! どうだ!」
道場でいつも通りの動きをする兄。ちょこまかと動いては、私に蹴りやらを入れてはドヤ顔するが、私はそれを全てその場から動く事なく受け止める。そしてコチラからは一切攻撃しない
それを兄は私に余裕が無いとみているらしく、清々しい程のドヤ顔を見せてくれる。正直、ウケる
「そろそろ、降参か!」
段々と息の上がってきている兄と、その場から動かず余裕の私。誰がどう見ても不利なのは兄の方だと思うのだが、この一族は違うらしい。「ヤっちまえ!」っと野次が飛んでくる
そろそろ飽きたので態と負けてやると、
「ふん! ちょっとは進歩したかと思えば、相変わらずだな!」
っと吐き捨て汗を拭いて出て行く。それに続く親戚一同。息も切れてない、汗も出ていない私を見て何故、兄より弱いと思うのだろうか? 不思議だ……
ふと視線を感じ、そちらに向くと弟がコチラを見てた。目が合うと視線を逸らされ、何処かに行った。恐らくだが、弟は私が手を抜いている事を知っている。
「しかし……いつも無視られる……」
反抗期の弟を持つと辛いなぁ。姉とは辛い立場である
「今日は宴をするから、お前は来るなよ! 折角の飯が不味くなる。あ、家にもいるなよ! バッタリ会ったら嫌だから!」
部屋でのんびりしていると突然兄が押しかけて来て言い張った。何事かと思ったが、兄の他にも以前ボコった時期当主様も戻ってきているらしく宴が開催されるらしい。因みに次期当主様もお城勤だ。
歯向かうのも面倒なので従う事にする。別にボッチでも寂しくないしな! 強がりじゃないからね!
「分かったよ」
取り敢えず、返事をして出て行ってもらう。出て行く間際に兄は
「出来の悪い妹を持って俺は不幸だよ!」
っと吐き捨て出て行った。それには寛大な私もイラッとしたので心のノートに、いずれ兄に吐き掛ける言葉集の中に記帳しておく。いつか、同じ事言い返してやる!
家を出る前に母と父に一言断ってから家を出た。父と母は私が手を抜いている事を知っている為、何も言ってこない。逆に心配されるが……
家を出てどうするか考える。そして、思い付く。
「夜になると光る花を見に行こう」
という訳で私は光る花を見にモンスターが跋扈する山に入る。襲って来たモンスターは私の殊技から取り出した刀で斬り裂いたり、銃で撃ったり、魔法で焼いてみたり、殊技で裂いたりした。わー、私、超つよぃ
因みに私の殊技は、【闇を操る】である。昔、親戚や兄に暗い蔵に閉じ込められた時に、いつか同じ事をしてやる! っと思っているうちに【暗いモノ=闇】が操れる様になった。
この【闇を操る】だが、厨二病みたいで恥ずかしいので友達とかには【影を操る】能力だと言っている。まぁ、強ち間違いではないのだが……
この能力は日中では『暗いモノ』は影くらいしかないので、日中は影しか扱えない。しかし、夜になると辺りが全て『暗いモノ』なので、なんでも出来たりする。夜はほぼ無敵なのだ! そう、「ずっと俺のターン」だ。
「まぁ、使い勝手もいいし」
この能力は影やら、闇の中に物を仕舞っておけるという機能がある。なので基本はそこに財布やら武器やら服やらを仕舞っている。
他には、影から何かの動物を生み出したり、相手を拘束してみたり、暗い所から暗い所に移動出来たり、様々だ
◆
暫く進み、目的地までもう暫くという辺りで声が聞こえてきた。
「いたぞ! こっちだ!」
「逃すな!」
もしかしてギルドの人かな? 夜遅くまでご苦労様です
「捕まえた!」
「やっ!!」
それはすぐ近くだったので野次馬精神で覗きに行くと、大の男が寄って集って女の子を追いかけているのが見えた。小さな女の子は男に直ぐに捕まってしまい、その男は小さな女の子に剣を振り下ろそうとしていた。殺す気か!
「ちょ、待てよ!」
私は慌てて、その男達を殊技で拘束。少女の前に出て刀を振り下ろそうとした男の首に当てて
「帰れ帰れー!」
っと説得(物理)をし殊技を解いてやると、男達は
「2人居るなんて聞いてない!」
「どうなってるんだ!」
っと言いい逃げて行った。これで安心だ。安全確認が取れた所で後ろを振り返り女の子に
「大丈夫?」
っと聞くと
「あぁ。助かったよ」
笑ってくれた。この子、物凄く可愛い! 将来きっと美女になるな!
これが私の運命の出会い、その2である