第1幕 ~叉僂(さる)さんの悩み事 ~
初投稿ですので、あしからず。
この物語は、完全オリジナルストーリーです。
どうぞ、ご覧あれ!!ヾ(≧∀≦*)ノ〃
“ 落日の飛輪山 ”という呼ばれている森の中に、一匹のお猿さんが居りました。
お猿さんは、同じ森に住んでいる、化け狸、化け狐、化け烏、化け猫、化け戌に困り果てていました。
今、お猿さんは、水を求めて、この暑すぎる日中に、森の中を歩いていた。
お猿さんは、目利きと鼻利きが良いので、歩いている途中で、美味しいものを見つけることは、苦ではなかった。
だか、今日はまさかの真夏日で、流石のお猿さんも、脱水症状が少し出てきたので、美味しいもの見つけている途中で、とりあえず、水がほしくなったので、先に水がある場所を探し始めた。
「ああぁ、早く水が飲みたいよ。」
お猿さんは、水を求め、水がありそうな場所を探し歩いた。
「川はないの?河はないの?湖はないの?」
そんなことを呟きながら歩いていた時に、狸がお猿さんの前からやって来た。
「こんにちは、お猿。叉僂どうしたの?こんなに暑すぎる日に。」
お猿さんこと、叉僂の目の前にいる狸さんは笑いながらも気だるそうに叉僂に話しかけてきた。
叉僂は、とりあえず、自分の目の前にいる、友人ななる腐れ縁な奴こと、多奴樹から離れたくて、目だけ宙を彷徨いさせていた。
(うわぁ、よりよって、化け狸に出会うとか、運が悪いとしか言えない。ああ、もう、嫌だ。あんまり長居したくない。)
「やぁ、化けだぬ…狸の、多奴樹。どうした?こんな日に出歩くとは。」
「んー今日はこんなにも暑すぎるからな、涼しいところ求めて森を彷徨っていたところだ。」
「狸なら、水でも氷にでも化けれないのか?
私は忙しいんだ!とっとと早く、川でも水でも海でも北極でも良いから、どこに行っても良いから、私の目の前から消え失せろ!多奴樹!!
こっちは今日の、この暑すぎる気候のせいで、脱水症状発症寸前なんだ!!
頼む。頼むから!
お願いだから、前を退いてくれ!邪魔だ!!
いつもなら、多奴樹の長話に付き合ってられるし、
我慢することは出来るが、今日は、今日だけは長話だけは勘弁してくれ!
多奴樹ぃいいいいいっ!!」
「お前さんの方が話が長いのは、私の気のせいか?叉僂さんよ~ぃ。」
「いや、今はそうかもしれないが!んだけど!今はそれどころじゃないんだ!じゃあな、化け多奴樹!」
そうして、叉僂は、多奴樹の横を走り去って、前へ走っていった。
多奴樹から走り去った叉僂は、走りに走り疲れたので、木々の影の所を歩いていた。
すると、その木々の近くで、水が流れる音が聴こえてきた。
(あ!これは、間違いない。近くに水が、ある!!
もう少しだ。もう少しで、水が飲める!!)
気分も上々で、すっかり浮かれきっていた叉僂は、その時油断したのか、自分が置かれている状況を省みていなかった。
叉僂は、木々の根っ子部分に引っ掛かり、木に思いっきり顔をぶつけてしまった。主に鼻を。
「いっ、痛っ、痛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ~!!
ははは、は、は、鼻が、、、鼻が、痛い……!
何でこうなるんだー!!」
(とりあえず、鼻は大丈夫っぽいけど。
それでも、これは、痛い!鼻だけだけど!!
ち、ちっくしょうっー!!!!)
鼻の痛み、そして、痛みによる涙を抑えながら、叉僂は、よろよろと歩いて、水の音が聴こえた場所へと向かった。
続きは、『第1章 第2幕 ~叉僂さんの休憩~』です。
お楽しみに!!それでは、また!!