卒業式
とうとう卒業式当日
正直不安はすごくあったが
後輩たちのサポートもあり
うまく始めることができた
式も中盤になり
式辞などが長く続くのを見越した私は
控室に移動した
「せんぱーい、お疲れさまでーす」
そこには何人かの後輩がいた
私が座ってしばらくすると
会話はまたあの夜と同じ話題になった
そしてある後輩が
「気になってたんですけど・・・
富永先輩の経験談おしえてくださいよー」
と言い出した。
「俺のかよ!?」
富永は驚きながら
後輩達の視線に耐えられず
渋々話し始めた
「俺は同級生も先輩の経験済みWWW
こうはいだけがないんだよな~」
「どうきゅうせいってだれですか!?」
「残念、他校だから知らないやつ」
「じゃあ先輩は!?」
「えっ!?」
「先輩は知ってる人なんですねWWW」
富永の慌て方で完全に後輩たちには
うちの学校にいることはバレてしまっている
「富永諦めろ
もう白状するしかないよ
私も知りたなぁ~WWW」
私は知っているからこそいじり始めた
「お前、ほんと性格悪いな」
富永は私を睨んだ
それに対して私は笑顔で返してあげた
すると私の携帯が鳴った
それは、私の隣に座っている簾からだった
「相手知ってる?」
私が彼に目を向けると
目が合った
「知ってるよW」
「やっぱりな、誰?」
「そんなに知りたい?WWW」
「ここまで来たら知りたくなるだろう
誰なんだよ」
「前の生徒会長、今卒業式に出てる人WWW」
彼は私を見て笑った
そう、この時私の恋は動き始めたのだ