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水の中の私  作者: リリィ
7/8

スバル

スバルは教室で元気がない。


友達に囲まれている。

「今日さ、どっか行こうぜ!」

「いいね、カラオケとかどう?」

「腹減ったよ。その前にラーメン食べに行こうぜ」

「またラーメンかよ、他にあるだろなんか!」

「ラーメンがくいてぇんだよ、俺は!」

「スバルは何食いたい?」

「・・・俺?」

「おう。おごってやるよ」

「えー、いいなー、俺もおごってくれよ!」

「馬鹿、お前におごるぎりねぇから。な、行こうぜ!」

「スバル、行こうぜ。」

「おう。」

スバルは笑顔を見せる。


わいわい歩く連中。

そのとき、スバルはフトシを目撃する。

「ごめん、俺やっぱいいわ。」

「え、スバル!?」

スバルは早歩きでフトシを追う。


フトシは公園のベンチに座る。

スバルはフトシの前に行く。


「おい、お前。カオリどこにやった?」

「・・・しらねぇよ。」

「しらばっくれんなよ。2週間前、カオリとお前が歩いてるとこ見たんだよ。あれからカオリがどっか行っちまったんだよ、お前しかいねぇだろ?」

「お前、もう別れたんだろ?」

「は?」

「お前にはもう関係ない話。」

「カオリに何やった、カオリどこだよ、教えろよ」

「しらねぇよ!何もしらねぇ。しらねぇよ、わかるわけないだろ。わかるはずねぇんだよ。」

「この野郎。」

スバルはフトシを殴る。

「俺の知らないどこかだよ。」

「早く教えろ。」

「近づくことならできるよ。

ついてきなよ。」



2人はフトシの自宅へ行く。

フトシはスバルをカオリの死体がある風呂場へ案内する。

スバルは愕然とし、膝をつく。

そして、悲しみに暮れる。

「カオリは自分に溺れたんだよ。それだけ。俺も本当のカオリに触れることはできなかった。」

スバルは怒り、フトシを殴りまくる。

フトシは隙をついてスバルを掴み、風呂の中へ突き飛ばす。


「その中にはお前の一部もいるよ。」


スバルはゲロを吐く。

フトシはスバルの目前にナイフを落とす。


「そのナイフで死ねば?そうすればカオリと子供のとこに行けるかもね。」

スバルは自分の首を切り、自殺する。

血に染まる風呂。


「それじゃ無理だよ。」

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