表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Dusk of one time   作者: 藤堂 圭
序章
4/7

4

村の外れより少し遠くが、突然燎原のようになった。


いち早く気付いたモーリアが指をさしぼくたちに知らせる。


「なんだあれは!!」


普段とは違う、少しうわずった声に焦りがありありとみえる。


さらにそれはとてつもないスピードで村の方向へ移動してきている。


村のはずれの森から女の人と男の人の叫び声がほぼ同時に聞こえる。


なぜあんなところに人がいるのか、それに彼らがどうなってしまったのか考えている暇はなかった。


女の人が叫び声をあげていた場所はとうに通り過ぎ、村に近づいてきている。


 正体不明だった移動する燎原は馬蹄の音と、様々な色と形を持つ輝法が飛び出した瞬間、その量から軍だということがわかった。


頭の中が空っぽになるような衝撃をうけ、そんなはずはないと心の中で否定したい気持ちにとらわれる。


「なんで...なんで、どうして!」


つぶやくように言いながらも、自然と語尾は強くなってしまう。


 この大陸は三つの国々に分割されている。


主に、東の帝国、西の諸国連盟。


そして近年、中央最北から最南にかけて大陸をせしめた皇国。


この国は帝国と戦争中であり、諸国同盟とは停戦中だ。諸国同盟はその国の性質上、戦争そのものを忌避している。


村は皇国最西にある砦から山を三つ越えたところにある。


「つまり...」


 座り込んだ僕はサラとモーリアの顔を見上げる。


二人とも僕と同じ心境のようだ。


ただ、これは現実ではないと思い込みたいぼくと違うのは、サラはどうやって村を守るか、モーリアはどのようにして追い払うかを考えているというところだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ