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水月鏡花―中華恋愛譚・静かに灯る初恋―  作者: 麻倉ロゼ
第一章「氷心、春に融く」

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第十三話「揺らぎ」3

第十三話「揺らぎ」は6分割で更新していきます。これは3つ目です。

「……まだ許せぬか?」

仲達ちゅうたつの問いは、どこか遠い記憶に触れるような

響きを帯びていた。

「仲達殿が決めることではありません。」

凌偉りょういの感情を宿さない声が

ひどく低く響いた。

その声はいつも以上に冷たく、何もかもを

拒絶するかのように聞こえた。


「そうか……」仲達は苦笑し、軽く首を振った。

そして春燕しゅんえんの方へ向き直る。

その瞳には、まるで孫娘を見守るような

優しさが宿っていた。


「春燕殿。凌偉殿を、何卒お願いしたい。」

仲達はそう言って、春燕の両手を包み込むように

握った。春燕は静かに頷き、微笑む。

「はい。」

二人の間に静かな温もりが流れる。

「……いつまで握っているんですか。」

凌偉が淡々とした声で言い、仲達の手を軽く

つねった。

「おお、痛っ! 相変わらずだな!」

仲達が笑い声を上げ、春燕もつい笑ってしまう。

重く張っていた空気が、ようやく柔らかく解けた。


「あと凌偉!お前の屋敷に雪麗せつれいという天女のような

 美人がいるらしいな!!今度連れて来い!」

「嫌です。帰るぞ。」

凌偉は横目で春燕に外に出るよう促す。

仲達に頭を下げて凌偉に続く春燕。

その二人の後ろ姿を仲達は今日一番優しい

笑顔で見送っていた。

次回の更新は【明日21時頃】です。

春燕と凌偉、それぞれの心の距離が少しずつ

近づいていく時間を、

皆さまにも見守っていただけたら嬉しいです。


「面白い」「続きが気になる」と思っていただけたら、

ブックマークや応援をしてもらえると励みになります。

感想もとても嬉しいです。


ここまで読んでくださって、ありがとうございます!

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