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3 叔父の反乱①



 リュカはアイラを床に置くと、上着を脱ぎアイラにそっとかける。


 ――すまない。助けてやれなかった。


 悔しさを噛みしめながら転移魔法で皇太子のマティスがいる場所へと移動する。


「!」


 そこで目にした光景にリュカは血の気が引く思いをし息を呑む。今まさにマティスの脇に剣が突きつけられた瞬間だった。


「マティス!」


 リュカはマティスへ駆け寄り魔法で敵をあっという間に倒すと、すぐにマティスの脇に治療魔法を施す。


「今すぐ治す!」


 だが傷口を見た瞬間絶句する。傷口の状態に見覚えがあった。先ほどアイラの腹にあった傷の状態と同じもの――。


 ――呪毒!


 リュカはギッと歯噛みする。


「リュカ、アイラは?」

「すまない……間に合わなかった」

「くっ!」


 マティスは顔を歪ませる。


「アイラ……」


 マティスの頬を涙が流れる。


 アイラとマティスは学生時代からの友達だ。アイラはともかく、マティスはアイラのことを友達以上にとても気に入っていた。

 アイラが捕まった時もマティスは真っ先にアイラは無罪だと訴えたが、証拠が見事に揃っていたためすぐに助けることができなかった。

 だがマティスは諦めずリュカや仲間を使い、アイラの無実を証明するために動いた。その甲斐あって、アイラの無実を証明する証拠を掴み、助け出すことが出来るというタイミングで不運にもテロが起こってしまったのだ。

 あまりにもタイミングが良すぎることに嫌な予感がしたマティスは、アイラの身の安全を優先するためにリュカを行かせたが、結局助けることができなかったのだ。


「すまない。俺がもっと早くに行けていたら」


 治療をしながらリュカはマティスに謝る。それには応えずマティスは落胆し呟く。


「もうこの国はおしまいだ……」

「?」


 それはどういうことなのかリュカが聞こうとした時だ。2人の元に知らない魔術師と近衛兵を20人ほど連れてある人物がやってきた。


 マティスの父親の弟で、叔父のブノア・ビクラミだ。


「マティス」

「叔父上?」


 なぜここに叔父がいるのかとマティスは眉を潜める。王宮にはほとんど顔を出さない人物なのだ。


「マティス、エドモンが殺されたそうじゃないか?」


 マティスは眉根を深くし怪訝な顔を見せる。


「……なぜそれを?」


 ブノアの言う通りマティスの父で国王であるエドモンは何者かによって先ほど殺害された。だが知っている者はまだ極一部しかいない。


「なぜ父が殺されたことを知っているのですか?」


 だがブノアは応えず、なぜかリュカを指差した。なんだとリュカはマティスの脇腹に治療魔法を施しながらブノアを見る。そして次に発したブノアの言葉に耳を疑った。


「マティス。お前の父親を殺害したのは、そこのリュカ・ケイラー魔術師団長だ」


 それにはすぐにマティスが否定する。


「何を言っているのですか? リュカではないです!」


 国王を殺害したのはリュカではないことは明らかだ。なぜそのようなことを言うのかとマティスは眉を潜めていると、ブノアが驚愕な言葉を言い放った。


「そしてマティス、お前もこの場でケイラー魔術師団長に殺されるのだ」

「!」




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