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160 サラとセイラ①

初めてこちらを見つけていただいた方へ。

ありがとうございます。

1話がとても短いものになっております。あっという間に負担なく読み終えてしまう短さです。ですので3日に一度朝6時更新という短いスパンです。 たまに遅れまる場合が(^0^;)

ちょっとの暇な時間の穴埋めになれたら嬉しいです。

ちらほらと、あらすじが挟んでおります。もし興味がありましたら、そちらをちょこっと除いていただければ、なんとな~くわかっていただけるかとw

よろしくお願いしますm(_ _)m



 するとマティスがライアンとサラを見て不思議な顔をした。


「殿下、アイラがいないことに気付いたな」

「そうね。私がいるから驚いているみたいね」

「そりゃそうだろ」

「知らないからね」

「別に悪いことはしてないから堂々としていればいいんだよ」


 2人は悪戯な顔を見せ笑った。


 マティスと言えば、


 ――アイラがいない? 代わりにサラがいる?


 とやはり驚きが隠せないでいた。


 ――どういうことだ? 


 その後挨拶も終わり皆無礼講になった後、マティスは急いで大階段を駆け下りライアンとサラの元へと行く。


「ライアン! サラ!」

「よう殿下」

「こんにちは、殿下」


 2人はさも何も知りませんと言った感じで挨拶をした。


「ライアン、アイラは?」


 すると2人は顔を見合わせ、「やっぱり」と言わんばかりの顔をして言う。


「今日アイラは体調不良で来れなくなったからサラを代わりに誘ったんだ」

「体調不良だって?」


 心配そうな顔をするマティスにライアンは、


「貧血だそうだ。朝から起きれないらしくてな」

「そ、そうか……」


 ――リュカも今日急な用事で来れないと連絡があったが、もしかしてアイラと……。


「あ、殿下、そう心配しなくていいから。俺が無理するなって言ったんだ。来たくないからじゃねえから」

「え? あ、ああ」


 そこでサラがライアンの脇を肘鉄し小声で言う。


「バカね。そんなこと言ったら、余計に嘘だと思って疑うでしょ」

「そうか? 本当のことを言ったほうがいいだろう」


 そんなことを2人は小声で話しているが、すべて丸聞こえのためマティスは苦笑する。


「丸聞こえなんだけど」


 そう言った時だ。


「マティス」


 後ろからエドモンが声をかけてきた。ライアンとサラは頭を垂れる。


「父上?」


 なぜここに父が来たのかと思っていると、


「この娘さんがさっき言っていた子か?」


 とマティスの耳元で囁いた。


「え?」


 エドモンを見れば笑顔だ。そこでさっきエドモンとアイラの話をしたことを思い出す。


「ち、違います!」


 全力で否定するが、


「大丈夫だ。別に何も言わないぞ」


 と言ってまったく信用しない。挙げ句の果てには、


「君達はマティスの学校の友達だね。名前を聞かせてもらえるかな?」


 と嬉しそうに話しかける始末。


「父上!」

「なんだ? お前の友達に話しかけてはいけないのか?」


 エドモンはとぼけて言い返す。


「そ、そういうことでは!」

「ならいいであろう。で、名前は?」

「くっ!」


 そう言われてしまえば、何も言えずに黙るしかないマティスは苦渋の表情を見せる。そんなマティスにしてやったりとエドモンは笑顔を見せると、2人の会話に戸惑っているライアンとサラへと視線を戻し謝る。


「見苦しいところを見せてすまない」

「いえ」


 2人は首を横に振り改めてエドモンに頭を垂れ挨拶する。


「ライアン・アデールと申します」

「サラ・クラッセンと申します」

「アデール……。そうかアデール学園の息子さんだね」

「はい」


 そしてエドモンはサラを見る。


「そしてあなたがサラさんか。いつも息子がお世話になっているね」

「いえ。こちらこそ殿下にはよくしてもらっております」

「そうか、そうか」


 なぜか嬉しそうにサラを見て笑うエドモンに、サラもだが、ライアンまでもが怪訝に思う。


「これからもどうか息子をよろしく頼む」


 エドモンはそう笑顔で言うと、


「では」


 と言って去って行った。


「どうしたんだ? 陛下、すごく機嫌がいいな」

「ほんとに」


 首を傾げる2人にマティスはただ苦笑することしか出来ない。絶対にエドモンはサラがマティスが想いを寄せている女性だと勘違いしているからだ。


「殿下」


 そこで貴族の者に声をかけられ、マティスはその後は挨拶回りで忙しくなり、サラ達と話せる時間はなくなってしまった。


 懇親会も終盤にさしかかった頃、サラは国王の側近に呼ばれ、奥の部屋へと連れて行かれる。そしてその部屋に入った瞬間、目を見開き驚く。そこには国王とマティス、そしてセイラとグレイがいたのだ。


 ――どういうこと?


 立ち尽くしていると、側近に近くまで行くように促され歩みを進める。


「よく来たね。実は先ほどサラさんがソフィアの実の姉だと聞いてね。そして話がまだちゃんと出来ていないということらしいじゃないか。ならこの機会に2人ゆっくり話したらどうかと思ってね」

「え……」


 サラはセイラへと視線を向けるとセイラも複雑な顔をして俯いている。そりゃそうだ。お互い避けていたのだ。気まずいに決まっている。

 するとグレイがサラの前へとやって来て挨拶をした。


「初めまして。セイラさんの後見人になったグレイ・ホルスマンです」

「サラ・クラッセンです」


 サラも形式的な挨拶をする。


「すまないね。勝手なことをして。でもそろそろ君達も一度きちんと話をしたほうがいいと思ってね」

「……」


 サラはどう応えていいか分からず黙っていると、


「余計なことをしたかな?」


 グレイが申し訳なさそうな顔で言ってきた。サラは首を横に振り、


「気を使わせてしまって申し訳ございません。少し驚いただけです」


 と答える。


「そうか。それならよかった」


 そこでエドモンが言う。


「では我々は少し席を外そうではないか。姉妹ふたりっきりで話したいこともあるだろうからな」

「そうですね。セイラ、ゆっくり話しなさい」


 そう言ってサラとセイラを残してエドモンとマティス、そしてグレイ、側近達は部屋を出て行った。マティスはサラの横を通る時に耳元で、


「すまないね。父上の我が儘に付き合わせてしまって」


 と謝る。


「大丈夫よ。ありがとう」


 サラは笑顔で応えると、


「そうか」


 マティスはホッとした表情を見せ部屋を出て行った。


 そして2人っきりになったサラとセイラは目を合わさず少しの間その場に立ち尽くしていた。

 どれだけ経っただろう。最初に話しかけたのはサラだった。


「こうやってちゃんと話すのは初めてね。セイラ」






最後まで読んでくださりありがとうございます。

少しでも良かったと思っていただけましたら、ブックマーク、いいねボタンの方よろしくお願いします。

とても励みになります。

これからもよろしくお願いします(_ _)


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