伊 邪 那美
こうして、私達の春は終わった。
喰らえ。忘れろビーム。
世知辛い飯だった。
あの後、いきなり現れた蘆屋道満率いるやって良い事とやっちゃい系ないことを平然としでかすクソ餓鬼供がこの部屋に上陸し、危うく鍋が取られると刹那、鏡面思考に強制的にさせ、鏡面思考を破壊する謳い文句を以て、こちら側の出鼻を崩そうとして来た。僕は反射で避けてしまい、唐辛子を目一杯入れて酸っぱさがかなりの美醜を施し、あの女性、谷郷元昭さんの展開した全ての回顧録が存在しない記憶をお前が書いたんだろと、火の玉ストレート術式を与え合い、頭蓋を粉砕する目と鼻の先、うっかり居住まいを崩せた僕は、その鍋に顔面から突っ込んだのだった。
その直後に聞こえた。
都市部を覆う夜闇を劈くあの字、そして、突如発信する得体の知れない車の気配。そして又目の前で繰り広げられるであろう男同士の熱の伴いーよっと、お邪魔しま〜す。
〜
猫じゃねーか。復活した。多分、この作品が無ければ、俺はもう、二度と竹刀を握れなかっただろう。
「ほ〜ん。で、それで上段三千本なん。」
相槌を打って、会話はこの指止まれ。果たして、俺達の闘いは明日まで続くだろうか。乞うご期待。
次の日
でちゅんちゅんでち
「摺り足系統が擬音語のドンッとかってなるって聞いたんだけど。」
ズンっ…
振り返るとそこには、千本桜が、歩いていた。
ひゅーんと弓形に飛んでくる矢数、二、三本_
どすどづっと込み上げる血反吐を抑え
描け
こうして、俺達の夏が終わっていた。