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やばい男の物語  作者: ねこたまりん
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マメな男はダメ男(1)

「#異世__いせ__#物語」第二段 その一

〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️




 昔、やべー野郎がいてな…



 遷都があって、みんな前の都からは出たんだけど、新都心方面は、まだちゃんとした街になってなくて、全体的にがらーんとしてたの。


 それでも東側はそれなりだったんだけど、西側は開発がだいぶ遅れて、住みにくいってんで、全然人気がなくてさ。


 西の京なんて、呼び名だけは都会っぽいけど、まあパッとしない地域だったな。


 で、その西の京に、ちょっといい女が住んでたのよ。


 それなりにいい家の娘なんだけど、顔は、まあ普通。不細工とまでは言わんけど、美人じゃない。住んでる家はちょっと不便。


 でもとにかく性格がいいってんで、嫁が欲しい独身男どもの間で、評判になってな。


 付き合ってる男もいないわけじゃないみたいだけど、まあ、たいして深い仲じゃなさそうな感じでさ。


 身元はしっかりしてる。

 美人じゃないから派手な恋愛沙汰とも無縁。

 身持ちも固そうなイメージ。


 それに加えて、性格もいいとなれば、嫁候補としては、なかなかの優良物件だろ?


 即結婚しないにしても、キープしとけば安心かなっていう。


 で、気になってる野郎どもは、お互いに牽制しつつ、探りも入れつつ……そんな感じだったんだ。



 だけど、その地下アイドルっぽい西の京の女に、例のやべー野郎が目を付けて、わざわざ家に会いに行っちゃったのよ…




〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️


「今度はどんな話なんです?」


「匿名の読者からの投稿記事なんだけど、ちょっと恨み節が入ってる感じ」


「ほほう、どれどれ……あー、狙ってたのに寝取られた的な?」


「それが、なんだかよくわかんないのよね」


「実は寝取られてなかったかもしれない疑惑ですか」


「どうなんだろなあ」


「気になるんで、早く続きお願いしまっす」


「はいはい」


*元のお話……「伊勢物語」第二段。


*やべー野郎……たぶん在原業平だろうと思われるけど、不明。


*前の都……奈良。桓武天皇は、783年に長岡京へ遷都した。


*新都心……平安京。794年に長岡京から遷都された。理由は水害だったらしい。


平安京遷都のころは、業平はまだ生まれてないので、遷都のころの話だというのはフェイクなのかもしれない。


*西の京……長岡京だという説と、京都の西側だという説があるようだ。


ただ、業平の母親は、晩年長岡京に済んでいたらしい。


*西の京の女……不明。 


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