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93話
使用するものは、プリザーブドフラワーとなったツルバラ、それを挿す長方形のセック、接着剤。
プリザーブドフラワーは普通の花と違い、茎をほとんど持たず、そこをワイヤーで延長して、セックに挿すことで一般の花と同様に観賞することができる。
水を必要としないため当然セックも水分を含んでいない。
保存状態がよければ半永久的に咲き続ける花。
しかし見た目や感触などは、普通の花と大差がないため、インテリア等に向いた一品である。
脱色液に浸した花を、次いで着色液に数時間から数日浸す。
このときに注意しなければならないのは、脱色した花はガラスのように壊れやすいという性質のため、慎重に行程を移すことである。
そうしてその後、色を得たその花をもう一度脱色液に戻し、余分な着色液を落とす。
上向きに固定して乾燥させることで、プリザーブドフラワーは完成する。
大抵はフローラルフォームの代わりにセックが置かれることで、普通の花と同様に扱えるのだが、それと同時に生花にはない多様な使い方がある。
それの一つが、ベルが今から作り出すものである。




