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Sonora 【ソノラ】  作者: じゅん
モレンド
274/319

274話

 アレンジメントだけであれば、こうして相手と会話し、知り、合うものを準備するだけだけども。映画という不特定多数が相手。そうなるとシャルルもすぐには浮かんでこない。


「そうですね……やっぱり今までに誰も観たことのないような『斬新さ』、とかでしょうか」


 答え自体はありふれているけども。斬新なものはやはり、興味を惹きつける。そういったものを作り続けていくことが、映画そのものの発展にも繋がる……とか?


 真剣に見つめるサミーだが、瞬間、笑う。


「まぁ、それもあるけどやっぱり『お金』、かな。お金かかるからねー、それをどう予算内に圧縮するか、プロデューサーと話し合うこと。削れるところは削る。これができなきゃ撮影もなにもできないからね。地味でしょ?」


 撮影現場で「カット!」とイスに座って映像を確認する、というところが放送されたりもするが、それはほんの一部。それよりもどうやって仕上げるか、というところが悩ましいところ。


 言われてみれば、そうなのかもしれない。〈ソノラ〉でも、一応は予算を聞いたりもする。姉はあまり聞かないけど。気をつけなければ、とシャルルは背筋を伸ばす。だが。


「……たしかにちょっと夢のない話かもしれませんね……」


 映画というと、スターな俳優が華やかにスクリーンで、というのをイメージしてしまうが、当然のことながら裏側もあるわけで。わかってはいるけども知りたくなかった、というのは正直ある。


 とはいえ、型破りな映画監督がいるのも事実。かの有名な『七人の侍』を撮影していた黒澤明は、出来上がっていない状態の作品を制作会社に提出して「この先観たいだろ? なら金を出せ」と、半ば脅しのような形で追加させたという噂まである。これは例外中の例外。


 あと、アメリカは結構追加でどんどんと膨らみやすい。映画だけでなくドラマでも、一話で千万ドルとか使っちゃうこともある。そういう国。

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