表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/178

生徒会緊急会議






「さて…それではお聞きしましょう朝倉君?」

「な、何でしょう?」


その日のお昼休み綴也は生徒会副会長であるオルテンシア・スフィーリスに

わざわざ教室まで来て呼び出しを受けた。

その事でクラス中からとても良くない視線を受けたが別に断る理由も無いし

何か有るのだと思いお昼なので弁当を持参して生徒会室に向かうとそこには

生徒会長であるサクラ・レノンフォードを除く残りの生徒会メンバーである

ルージュ・ヴェルレーヌ、フラウス・カルディナーレ、シーニィ・エリュア

ールと風紀委員長である蒼井緋途美の姿があった。

何故か綴也は一人で彼女達は向かい側に座らされていた。

まるで警察の取調べ室の様な雰囲気だった。


「あのお店のご主人と朝倉君はどのような関係なのですか?」

「父ですけど…」

「即答!?っていうか父!?お父さん!?」

「?ルージュ先輩何故驚くんですか?」

「だって…あの人これでもかっていうくらい美形じゃない!?と言うか若い

し!!」

「今年で四十六になるんじゃないかな。確か…」

「しかも四十六歳!?でも全然似てないわよね…もしかしてお母さん似?」

「いえ、母も父に負けじと容姿は整ってますよ」

「ええ!?…じゃあ…アサクラ君って…もしかして養子?」

「いえ、父方の隔世遺伝らしいです」

「成程、そういうわけなんですね。ですが…これは」

「まさか…朝倉君が…」

「会長の想い人の息子さんだなんて…」

「何だか…気の毒…」

「うん」

「…」

「ええっと…何だかすみません」


見る見るうちに生徒会メンバー達の表情がますます険しくなっていた。

自分で何で謝罪しているのかわからなかったが此処は謝らなければいけない

気がしてきたので綴也は謝罪した。

それくらい自分が悪いと思われている様な雰囲気だった。

そんな雰囲気になのはある意味当然だった。

綴也はこの生徒会のメンバーに要注意人物としてマークされていてこの生徒

会に招かれたのは綴也自身を監視する事が目的だからと言うものだった。

それも綴也は偶然その真実を聞いてしまいその真意を知っているのだが彼女

達はそれを知られている事を知らないでいる。

此処に第三者がいればまさしく奇妙な状況といわざる得ない状況なのにそこ

に更に生徒会にとっては最重要監視対象の綴也の父親に監視する側のリーダ

であるサクラが淡い思いを寄せているという事が判明し正しく混沌とした生

徒会室になってしまった。


「こほん、とにかく次に行きましょう。朝倉君はサクラの恋をどう思ってい

るんですか?」

「どう…って父さんがサクラ会長の想い人って事がですか?」

「そうです」

「だって好きだった会長は他に好きな人がいてそれが自分の父親なんだもん

色々思う事はあると思うんだけど…」

「思うこと…ですか?」

「そう…例えば…会長の恋を邪魔したりとか…」

「しませんよ」

「そう、会長の恋を邪魔しないとか…って…え!?」

「え!?って…」

「ねえ、相手は君の父親なんだよね!?解っているよね!?」

「解ってますよ」

「なのに何故邪魔はしないと朝倉君は言い切れるんですか?」

「だって…」


生徒会のメンバーのサクラの想い人が自分の父親である事を考慮してもとて

も尋常ではない問い掛けで綴也は思い出した。

此処にはいないサクラを含めた彼女達この学校の生徒会は自分が何か悪さを

しないか監視する事が目的で生徒会に入れている。

しかしよりにもよってその生徒会のリーダーであるサクラの想い人の息子が

彼女達にとって最重要監視対象である自分なので何か手を打たないと自分が

何かするのではと思われているのかもしれない。

しかし綴也の気持ちは先程口にしたがその言葉を彼女達は信じる事は出来な

いのだ。

しかし黙ったままというのも良くないので信じてもらえるかどうかはさてお

き綴也は気持ちを言葉にする。


「人が人を好きになるのは決して間違いじゃないって信じてるからです」

「「「ええ!?」」」

「……………」


三人が驚き緋途美は無言。

きっとこの言葉も信じてもらえていないだろうがそれが綴也の正直な気持ち

だった。

初恋のなんちゃってシスターの言葉は綴也の人生の中でも心の中で残るいや

残しておきたい言葉の一つでもある。


「では朝倉君はサクラの恋が成就しても構わないと…」

「う、それは…相手が父さんじゃなければ…なんですけど…」

「そうですよね…やっぱり」

「サクラ先輩をお母さんとは呼ばないといけないのは…ちょっと…」

「え!?そ、そうですよね…それは」

「流石に…じ」


先ほどの言葉にも偽りは無いし恋の邪魔をする気は無い。

だがその恋が成就して欲しいか否かと言えば綴也も相手が相手なので喜んで

成就して欲しいとは思えなかった。

矛盾は自覚しながらも綴也が言葉を続けようとしたその時バタン!!と扉が

勢い良く開き。


「一体何の話をしているのよ!!貴方達は!?」


そこに話の議題になっている少女サクラ・レノンフォードが羞恥と怒りで顔

が真っ赤かで立っていた。


「全く、私のいない所で何勝手に話をしているのよ…」

「ではサクラの前でなら話はして良いという事ですか?」

「うっ!」

「貴方の恋の相手は二十以上歳の離れた年上!」

「うっ!」

「その上既婚者!」

「うっ!」

「さらにその人は生徒会の新メンバーたる朝倉君のお父さん!」

「うぐぅ!」

「そんな相手に我が学園の生徒会長が恋慕している等緊急会議ものです!!

「う、でもぉ…」

「だが会長はあのお店の常連だっただろう?ならば相手が既婚しているかく

らい解るのではないか?」

「だ、だってあの人そんな風に見えないくらい格好良いんだもん!!お店の

店員さんもみんな若い女性ばっかりだし…そんな雰囲気には見えないしてっ

きり独身だと…」

「それで誤解しちゃったんですね…」

「で、でも朝倉君のご実家ですよね。お互いにすれ違った事はなかったんで

すか?」

「うん、全然なかった…」

「あの時間帯に家にいるのは最近になってからでしたから。あの時間帯はミ

フさんの所でアイディアルの練習してまし帰りはミフさんかミトさんにに送

ってもらえるから遅くても大丈夫だったから」

「これは灯台下暗しっていうやつかしら?」

「ある意味奇跡よね…」

「…うむ」

「あ、あはは…はぁ」


これ以上話を進めても今は事態は変化しないという事で話は此処で一度打ち

切りお昼を食べることにした。

話にかまけてお昼ご飯を食べられなかったなどある意味今の議題以上の問題

になりかけたからである。


「さて、ご飯も食べ終えましたのでこのサクラの恋の問題なんですが…」

「ちょっと!?何人の恋路を問題に取り上げているのよ!?」

「相手が年上で既婚者で同年代の子供もいなければ取り上げません!!」

「うっ!」

「改めて朝倉君にお尋ねしますがサクラの恋に何か意見はありますか?」

「ちょっ!?」

「さっきも言いましたけど誰かを好きになる事は決して間違いではないと思

うので邪魔はしません。でも応援もしません。相手が相手なので…」

「なっ!?」

「では…サクラはどうなのですか?相手は朝倉君のお父さんなのですよ。そ

れがそういう意味かは解っていますよね?」

「わ、解っているわよ。それくらい…で、でも好きになったんだからしょう

がないじゃない!!」

「「「「……」」」」

「ふう、この件ははひとまずこの話は此処までにしましょう。何であれこれ

はサクラの問題です」


シアが時計を見ながらそう呟いた。

つられた綴也が時計を見ると休み時間は十五分を切っていた。

流石にその時間では話は決着しないと判断したようだった。

サクラがホッと息を吐いたのが見えた気がした。


「この話の続きは生徒会の仕事を終えた後じっくり取るとしましょう…」

「え!?イリュシオン…は?」

「当然でしょう。こんな状況でイリュシオンなんて行ってる場合ですか!

?」

「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…!!」


続きはお仕事の後という事サクラが絶望の絶叫を上げると共にお昼は解散と

なった。


「さて…仕事も終わったので改めてお昼の話の続きをするとしましょう…」

「うう…何でこんな事に…イリュシオン行きたいのに…」

「イリュシオン所ではないです!!サクラは事の重大さが解っていないよう

ですね」

「わ、解ってるわよ…私だって…」


生徒会の仕事も終わらせて両手を顔の前に組んだシアが向かいに座らせたサ

クラに告げる。

シアの右向かいにルージュとシーニィ左向かいにフラウスと緋途美が座って

いる。

綴也は彼女達の向かいに座るサクラの隣に座らされた。


「相手が年上で、既婚者で、綴也君のお父さんだって…でも好きになっちゃ

んたんだから…」

「気持ちは解らなくはないですが…」

「それに奥さんとお話して許してもらえれば…」

「確かに今の日本は一夫多妻制を容認していますから相手の奥さんまたは奥

さん達の許可が降りれば既婚者であったとしても結婚は可能とはあるので確

かに貴女にも可能性はあるのでしょう」


都市日本では一夫多妻制が導入されている。

但し男性が奥さん新たに迎える為には奥さんの許可が下りないと二人目以降

は迎える事出来ないように法律で定められている。

実際に一夫に多くの妻がいる家庭は少なくはない。

中にはそれでも妻は一人だけを貫く家庭もある。

しかしそのような制度があるのでサクラも綴也の父親が相手でも奥さんに許

可がもらえれば既婚者とはいえ綴也の父と結婚できる。

法律もできているので実は既婚者が相手であったとしても今の日本の法律上

は何も問題はなかった。


「ですが相手が二十以上も年が離れている上に朝倉君のお父さんその上貴女

は女子高生でこの学校の生徒会長なんですよ…少しはその所を自覚しておく

べきです」

「うっ…でも…」


生徒会も相手が自分の父でなければ生徒会も緊急会議など言わなかっただろ

うと綴也は思った。

彼はこの生徒会に迎え入れてもらっているが実際は自分を出来る限り自分達

の傍において何か悪さをしないように監視する為のもとって良かった。

つまりそんな綴也の父という事は生徒会にとっては敵の父親だという事。

そんな人物が想い人ならば流石に生徒会もそこは無視する事はどうしても出

来なかった。

目の前ではサクラがシアに問い詰められている。


「あの…お昼の時僕に会長の恋を妨害するかしないか聞いてませんでしたか

?あれって会長の恋を応援するつもりなんじゃあ…」

「それはそれこれはこれです。朝倉君がどう考えているのか聞いておくべき

だと思ったので…と言うか聞いたのは信号機トリオの赤担当ですけど」

「「「だからその呼び方はやめてよ!!」」」

「朝倉君はサクラの恋を邪魔も応援もしないと言っていますけど女子高生と

四十後半の年の差は考えている上での答なんですか?」

「ちょ!?シアちゃん!?」

「いや、良く考えたわけじゃ訳じゃないんですけど僕の知り合いに自分の養

父と結婚して二人目の奥さんになったばかりの女子高生がいますし…」

「え!?本当に!?本当に!?」

「うわ!?」


サクラが唐突に綴也の手を両手で掴んで迫ってきた。

その眼はきらきらと希望に満ちた様な光があった。


「あの…会長…手を…」

「私にも希望はあるって事よね綴也君!!ねえ!?ねえ!?」

「手を離してもらえませんか…あの…」

「私と同じ様な年で養父さんと婚約したんだよねその人!どんな人!?」

「いや…会長…手を…」


サクラの様子がおかしいと綴也は思った。

彼女との付き合いは決して長くはない綴也でもこれはおかしいと思えた。

彼女は自分を誰よりも疑っている筈なのにこの様子はどうなっているのか少

し引きつっていた。


「ねえ、その人紹介して!!その人に是非ともどうしたら年上の人に想いが

伝わるか…」

「あの会長…本当に手を離して…せめて手をそこから離して…」


そしてもう一つ綴也は今危機に瀕していた。

それはサクラが手にする自分の手の下には見ただけでも視覚ダメージを受け

る丸い物体があった。

視認するのも難しい綴也とはいえ彼女の手で包まれているとはいえその手は

かなり丸いものの近い位置にあるようだった。

このままでは自分の手がサクラの丸いものに触れる危険があった。

綴也は冷や汗が出始めていた。


「サクラ、そのままだと朝倉君の手が貴女の胸に触れますよ…」

「お願い綴也君!!…ってえ!?」


シアのその一言でサクラは自分が綴也の手を掴んでいた事と顔が近い位迫っ

ていた事を自覚し顔を紅潮させ慌てて手を話して席に戻った。

嘔吐の危機を脱して十分だった綴也はホッと胸を撫で下ろす。

サクラの自分の父への思いはこれだけ深いという事なのかと驚くしかなかっ

た。

そこで綴也はふとサクラに問いたい事が浮び顔を真っ赤に俯いているサクラ

に投げかけた。


「あの…会長は父とどう出会ったんですか?」

「なっ!?なななな…何で…そんにゃこちょを!?」


只でさえ紅潮していたサクラの顔が更に紅くなっていく。

言葉も少し呂律が怪しくなっている。

その様子に綴也は悪い事をしたかも知れないと思ったがサクラが綴也の父に

思いを寄せている事は知ってしまったが何故彼女がそうなったのかは知らな

い。

だからどうしてそうなったのかを聞きたくなった。


「確かに…いきなりの質問には驚きましたが想い人の息子である朝倉君から

すればその質問は当然の権利ですよね…」

「うう…」

「会長…話してもらえませんか?」

「わ、解ったわ…って何笑ってるのよ!!あなたたち!!」

「え!?…って?」


そう言われて綴也は驚いたがどうやら後ろでシア達は笑っていたようだ。

後ろを振り向くとシア達が少しクスクスと笑っていたのが見えた。

唯一笑っていないのは風紀の緋途美だけだった。


「…副会長」

「ウフフ、ごめんなさい…ついこんなに慌てたサクラを見るのは…ふふ」


シアも謝罪するものの全くこらえきれていなかった。


「もう質問には答えない!!何聞かれても絶ぇぇぇぇぇ対!!答えてやらないん

だから!!」

「か、会長!?」

「答えないッたら答えない!!」


そう言ってサクラは顔を背けてむくれてしまった。

そうなると流石に無理に聞くのは綴也も気分が良くなかった。


「副会長…」

「え?あ、朝倉…君?」

「恋人って言うのは家族に…夫あるいは妻なってくれるかもしれないん人で

すからその話で笑うのは良くないと思います!!」

「え!?あの…」

「ええ!?つ、つつつ妻!?つ、つまっててて!?」

「?どうして二人供驚いているんですか?」

「い、いえ、何でもありません…ごめんなさいサクラ。流石に今回はは私が

悪かったわ」

「…良いわよ、もう気にしてないわ…」


とサクラはシアの謝罪に返すがそれでもサクラはもうこれ以上この問題に関

してもうこれ以上何も言わないでと態度と雰囲気で此処にいる全員が察する

事が出来た。


「解りました。ではこの話はここまでにしてしばらくは私達も見守る事にし

ましょう…」

「見守るって…良いの?副会長?」

「此処でどんな言葉を言い聞かせても駄目でしょう…ならば此処はしばらく

見守るのが一番良いのでしょう…」

「シアちゃん……ありがとう」

「ですが相手が問題がある事は変わりませんからね…その事は肝に銘じて置

くように…」

「解っているわ…それは…」


どうやらこれでサクラの恋の話は一先ず此処までとなった。

それが良いことか悪い事なのかはサクラの恋の相手が自分の実父である為関

係者でもある筈だが綴也には解らない。

しかし人が誰かを好きになる事は決して間違いではないと思う綴也にとって

それを間違っているとは言いたくはなかった。



「では…サクラの話は一先ず此処までにして今日の本題に入りましょう」

「本題…ですか?」

「ええ、先日のアイディアルの試合での朝倉君のサクラとの約束の事です」


シアの眼がサクラから綴也に移る。

綴也は先程までの少し柔らかかった視線が少し鋭くなった気がした。


「アイディアルを辞める事ですよね…」

「ええ…その約束は守ってもらえるんですよね…?」

「はい」

「アイディアルに未練は無いと…?」

「ありますよ…いっぱい。だけど…約束は守らないと…」

「ですがそれを信じるには確固たる何かがある訳でもありません」


シアに指摘されても綴也は否定はしなかったしする気も無い。

綴也はアイディアルと言うスポーツにおける稀代の悪役姫姫神殺しの仇名を

持った理想求者さらには中学時代からの悪評もあるのでそんな人間がアイデ

ィアルを辞めると約束してもそれを信じる為にはそれ相応ものが必要なのだ

ろうと納得した。


「そのPDそのものを廃棄して新しいPD替えていただくのが一番確実なの

ですが…」

「これは初恋の人が買ってくれた宝物なのでそれはどうか勘弁して下さい!

!お願いします!!お願いします!!」


一番確実な方法と提示されたが綴也にできるのは床に両膝と両手と額を床に

つけて土下座をしてそれだけは許して欲しいと懇願するだけだった。

シアの言葉を聞いて土下座に至るまで一秒もかかってないと綴也は自己評価

した。

パーソナル・デバイスは世間ではリーズナブルなお値段で自分だけのデバイ

スが作れますといコピーをどの企業も同じ様に打ち出しているが尤も安い値

段でも高校生が気軽に買い替えられる値段ではない。


「だ、駄目ですか?そのPDを処分して新しいものに変えていただくのがが

一番良いのですが…困りましたね」

「すみません」


謝るもののその声は申し訳なさからか細い。

綴也も自分でやった約束なので守らなければいけない事は解っている。

しかし流石に光剣の玩具をPDに改造した物とはいえ初恋の人がくれた宝物

を売るという選択肢はさすがに嫌だった。

自分は信用されていないのでこんな事を言えば約束はどうしたと回りから言

われそうだがそれはこの少年の譲れない所である。


「あの…明日ミフさんかミトさんに会いに行っても良いですか?」

「?何かあるんですか?」

「PDの中にあるアイディアルのIDを消去してもらって武器は誰かに使っ

てもらえるようにしてもらえないか相談したくって…」

「誰かに…?」

「どういう事?」

「元々あの武器は姫神殺しって呼ばれる時の試合で白い姫神のパートナーに

選ばれた記念品として貰ったものなんです。僕は姫神殺しだから剣も銃もあ

のままだけと本来なら進化していく筈なんだそうです」

「進化…ですか?」

「はい。自分は今まで使ってきたから誰かに渡すのも少し考えたけどでも自

分の様なやつに使われるより良い人に使って欲しいって思って…」


サクラに敗北したあの日から綴也も自分の武器をどうするか考えなかった訳

ではない。

しかし自分の案が自分に不信を抱いている生徒会メンバーに認めてもらえる

のか不安だったので言うのを躊躇っていた。

しかしシアの口からその話が出た以上綴也もある種の覚悟を持って提案を提

示したのだった。


「良いでしょう」

「え?」

「し、シアちゃん!?」

「初恋の人がくれた大切な宝物を処分するのは嫌ですよね…それに朝倉君の

提案は約束を守るには十分効力があると思いますよ。ねえ…サクラ?」

「う、そ、そうね…決して悪くは無いわ…」

「!!…ありがとうございます」

「但し明日仕事が終わり私達生徒会も同行させてもらっても良いのならば許

可しましょう」

「ちょッ、ちょっと!?それって明日もイリュシオン行けないじゃない!?

「仕方が無いでしょう今日は本来はこの件だけ話す筈だったのに緊急の案件

が入ってしまったのですから…」

「NOぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


サクラは明日もイリュシオンに行けない事に絶叫したが綴也の議題はサクラ

の話よりもとてもすんなり短く決着がついた。

信じてもらえたかはともかくこれで約束は自分の望んだ形で守れると綴也は

胸を撫で下ろす。


「ねえ…私生徒会長なのに決定権が私には無かった気がするんだけど…?」

「今日のサクラはいわば取調べの容疑者の様なものなので今日だけは私が会

長の代理という事で…」

「うう…そんな…」


しかし問題児のはずの自分の事はこんなにも簡単に話がついたのにどうして

サクラの話は時間が掛かったのか不思議に思う綴也だった。


Mル …綴也さんの事よりも会長さんの想い人の方が問題なのでは…?


T也 …ダメ…かな?


Mル …綴也さんは会長さんをお母さんと呼びたいですか?


T也 …それは嫌です。(キッパリ)


Mル …ですよね。


T也 …ほぼ歳が変わらないのに嫌ですよそんなの…


Mル …ですよね。(微笑)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ