エピローグ こんな事があるかも知れない…
扉から出るとそこは見覚えのある新天神駅の中だった事を確認した綴也は広
い場所に移動する事にした。
広い場所に出たのは良いがこれからサクラ達を探さなければいけない。
「僕、先輩達の連絡先知らないや…」
根本的な問題に頭を抱えたくなるが連絡手段は皆無だが探すといっても何処
を探して良いのかさっぱりわからない。
そんな時に綴也に取れる選択肢は一つだけだった。
「…待とう」
何処いるのかも解らない連絡手段も無い。
ならばこの駅の切符前で待っていれば必ずすれ違う筈なので今日はまだ時間
もあるのでとにかく待つ事にした。
「待ってて正解だったわね」
「!?先輩?」
「貴方が死んだって聞いたから一度駅まで戻って待っていたのよ」
「な、何だかごめんなさい…」
「…良いわよ。何にせよ貴方には綴理ちゃん助けてもらった借りが出来たか
らこれで貸し借り無しよ。取り合えず今日はもう皆帰るから一緒に帰りまし
ょ?」
そう言われ綴也はサクラと共に生徒会のメンバーと合流して電車に乗ってそ
のまま地元の駅まで戻った。
そこで綴也は彼女に謝る為に彼女を近くの公園に呼んで話をする事にした。
断られるかと思ったが意外にも彼女はあっさりと承諾した。
「私も貴方に話があるのよ」と言われたので綴也も謝罪したいので断る理由
も無かったので綴也はサクラと公園で二人きりになった。
「サクラ先輩」
その瞬間綴也は口を開いた。
彼が二人で話をしたいと思ったのは全てままでの事を謝る為だった。
緊張はしている。
許されるかどうかは解らない。
でも口にしなければ始まらない。
それが綴也の口を開かせたのだった。
「…謝らなくて良い」
「ごめ…って…え?」
「謝らなくていいから…。その代わり聞かせて…」
「…?」
「誰かを好きになる事は間違いじゃないってコンサートの前に言ってたけど
…。君は本当にそう思う?」
「思います」
「な、何で直ぐ答えられるの!?」
「ええ!?だって…」
謝罪を止められて質問を投げかけられた事にも驚きはしたが内容も意外なも
のだった。
しかし同時に綴也はこれがサクラが自分の話を聞いてくれた理由なのかもと
思った。
「だってって貴方…本当にそう思う?」
「…はい」
「本当に…」
「…はい」
「そう…」
「じゃあ…僕はこれで…」
「綴也君…その…あの時、なぐ…」
「謝らなくていいです」
「え!?」
「あの時告白したのは悪かったなって自分でも思うから…改めてすみません
でした!!」
「……」
そうサクラは謝る必要は無い。
悪かったのは自分だ…。
人を好きになる事は間違ってはいない。
それが彼の考えだが…。
でもそれで好きになった誰かがどう感じるかは別だという事も理解はしてい
る。
だから彼はサクラの謝罪を止めた。
彼女が自分の告白で嫌な気持ちになったのならば殴られても仕方がないと思
った。
これでこの話は終わりだと綴也サクラに再び頭を下げて公園を後にする。
「そうだ!!」
「?」
「その人に届くといいですね。先輩の気持ち」
「なッ!?」
彼女は恐らくこれから思い人のところに行き告白をしに行くのだろう。
だから彼女はあの時あの質問をしたのだろう。
ならば綴也に言える事は一言。
サクラにエールを送り綴也はゆっくりと家路に向かう。
そうしてゆっくりと綴也は家に向かっていた。
向かいながらももうアイディアルは辞めると約束しているのにアイディアル
では一度して役には立たなかった自己流の身体の動作訓練をしている事に苦
笑しながら綴也は家の近くまで来ていた。
「あら、朝倉君」
「!?シア先輩?どうして此処に!?」
「付き添いですよ」
「付き添い?」
「…ええ」
とシアの視線を追うとそこには他の生徒会メンバーが桜色の少女を励まして
いた。
「か、会長!?」
「ええ、これから想い人に想いを伝えに行くそうです」
「成程…」
彼女がそうしようとしているのは綴也も先程知ったので後は明らかに緊張し
ている彼女の思いが届くよう応援するしかないのだがまさか家の近くに彼女
の想い人がいるとは想いもしなかった。
「ん…?」
綴也は彼女の視線の先を見た。
彼女の視線の先には所謂食事処と呼ばれるお店が立っていた。
「あ、あの…副会長?」
「どうしました?」
「サクラ会長の想い人って…もしかして…あのお店の主人なんですか?」
「ええ、そうらしいですよ…もしかしてお知り合いですか?」
「…ええ、まあ…」
「あら、サクラがお店に入りましたね…どうなるのだか…」
「!?…はあ…どうしよう…」
「朝倉君?どうしました?」
「はあ…すみませんちょっと失礼します…」
「朝倉君!?どうしたんですか?何でお店に行くんですか!?」
再びの溜息を漏らして綴也はお店の方へ歩き出しお店の中に入っていく。
お店の中は今は客は夕方もあって満席とはいかないが賑わっていた。
そこには顔を真っ赤にして言葉を出せないままうつむくサクラと向かい合っ
ているの男性の姿があった。
男性は黒髪黒目の整っている呼ばれる顔立ちに背も綴也よりも二回りほど高
く体つきも料理屋の主人には見えないくらい整っていた。
「テ、綴也君!?な、ななな何で此処に!?」
サクラが明らかに先程よりも顔を赤くしながら綴也を見ているがそれはあえ
て流す。
彼女に先程言った事を取り消す事はしないがそれでも言わなければいけない
事が出来たので綴也は…。
「ただいま…父さん」
世界と言うものは常に変化をしている。
もしかしたら異世界から勇者と魔王呼べる様な者達がやって来てこの世界で
戦っているかもしれない。
もしかしたらファンタジーの存在でしかなかった魔法使いが実は実在してい
てあの月や地球以外の太陽系の星に住んでいて何か色々やっているかもしれ
ない。
例えは大袈裟かもしれないがもしかしたら人智の及ばない何かか今も起こっ
ているかも知れない。
「ん?ああ、おかえり綴也」
故に好きになった先輩が自分の実の父親に恋愛感情を抱いているという事実
を知る現場に居合わせる事が起こるかも知れない。
「……え?」
綴也は帰ってきたら言うべき当たり前の言葉を告げて。
父は当たり前に返す。
綴也とその父の親子の何の変哲も無いやり取りを聞いたサクラは顔色が林檎
の様な色から元の肌の色に戻るもその一言を発した瞬間その場に立ち尽くし
ていた。
T也…これで第一章のあとがきも終わって作者さんも第2章の製
作に本腰を入れられると思っていたらミフさんも恵理香先
輩もいなくなっちゃうし…どうしよう。
???…どうしたのだ?朝倉 綴也
T也…あとがきを一人で任されちゃってどうしようかとってサイ
トさん!?
Sト…そこを偶々通りかかってな。
そしたら君が居たと言う訳だ。
それで君は此処で何をしている。
T也…あとがきのコーナーをやっているんです。
今回が代一章のエピローグなんだけど一緒にやるはずのメ
ンバーが喧嘩しに行っちゃって…。
Sト…それは良くないな自分の務めを放棄してどこかに行くのは
ならば俺が手伝おう。
T也…良いんですか?
Sト…その代わりにいっひっい!!(横腹を蹴られた)
???…こんな所で何をやっている。
さっさと行くぞ。
Sト…ま、待てアンナ。
まだ俺は綴也の手伝いをいないので帰るわけには…。
Aナ…本編にあまり関わっていないお前が本編の解説なんぞやっ
てもそれこそ本末転倒以下の駄目だろう。
だから止めた。
Sト…す、すまん。
今回はアンナが正しいので俺はこれで失礼させてもらう。
Aナ…じゃあ…。
T也…は、はい。
(二人退場)
T也…一人になっちゃった。
こんなあとがきですがこれにて第一章は終わりになります。
第一章のあとがきを埋める為に第二章の製作を中止して考
えた第一章のあとがきもこれで最後になります。
第二章からはこんな事無いように一話一話にあとがきを必
ず加える事を遵守して頑張ろうと思います。
とにかく此処までくれてありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。




