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IFかもしれない世界で綴る物語(あるかもしれないみらいで生きるライフ・ストーリア)  作者: きちだ しんゆう
理想と幻想の間~ミックスド・リアリティ
40/178

アオバ・アオヤから朝倉綴也へ…






小学校を経て中学になる頃綴也は両親の仕事の都合で生まれ育ったイギリスを離れ日本に引っ越してきた。

日本という両親の故郷で綴也は新たな生活を始める事になる。

しかし偶然にも綴也と同じく同じ小学校の人間がいた為に綴也の悪評があっという間に広がって綴也は中学になってもイジメ、軽蔑の標的になっ

た。

中学に入ってからやって来た三度の目の恋も見事に散った。

それらが切っ掛けでこの学校のアイディアル部に綴也は入部する事が出来ずに再び一人で練習する事になる。

しかしそんな綴也にも三人の友人が出来る。

その三人は高校は自分だけ違うが今でも連絡を取り合って他愛のない話をしている得がたい友人達である。

そして中学になって初めて友人達が出来た綴也に人生最大の事件が起った。

それは中学二年の誕生日に起った。

その年の冬綴也は久しぶりにイギリスに来ていた。

友人がたまたま取れたとあるアイディアルの試合を見るためである。

それはイギリスで行われる当時のアイディアル最強の理想求者白い姫神のクリスマス記念イベントマッチだった。

白い姫神対総勢一万人の理想求者との戦い。

そんな常識はずれ戦いに更に白い姫神はハンデとして観客からパートナーを選ばなければいけないというものだった。

さらにはパートナーが負ければそれも彼女の負けになるというもの常識があったらそれはハンデの付け過ぎと言われるものだがそれでも白い姫神が勝つとファンは信じていた。

それだけの力の差があった。

それゆえのパートナーという名の枷だった。

その枷の役に選ばれたのは何と綴也だった。

しかし結果は多くの人々の期待通りに白い姫神が綴也と言うお荷物を抱えたまま一万人の理想求者を相手取り勝利を収めた。

そしてその後サプライズイベントで綴也は白い姫神との一騎打ちをする事になった。

この時の事は綴也本人、全ての観客、全てのアイディアルに関わる者、そして白い姫神本人も思っても見なかった事だと思う出来事の序曲だった。

何故ならその試合の後に白い姫神はアイディアルを引退し綴也は姫神殺しという悪名を授かる事になるのだから。


「…ここは?」


そうして目を覚ます…。

そこは初めてイリュシオンで住人登録する際に訪れた空間に似ている気がする場所だった。

何で自分が此処にいるのか考え直前の記憶を思い出す前に…。


「祝!!初及びメモリアル死亡!!おめでとうございまーす!!」

「…は!?」


目の前にクラッカーを機関銃の如く鳴らしているミトラの姿があった。


「……」

「おや?どうしたんですか?綴也さん?そんなに固まって…?」


此処は何処?私はどうして此処にいるの?とそんな疑問が突如出現した闖入者によって吹き飛んでしまった。

彼が今固まっている理由を挙げればまるで先程機関銃の如く鳴っていたクラッカーのように上がるが最もその中で一番に頭に浮かんだ理由を述べた。


「ミフさん……」

「何でしょう?綴也さん貴方のミフさんですよどうしたんですかそんなに固まちゃって…」

「外見がミトさんになってます。いやミトさんの声がミフさんになってる…のかな?」

「え!?嘘!?…やだ…そんな!?」


それを聞いた瞬間彼女は混乱しながら自分の身の周りを確認する。

しかしその声はミフルのものではあるがその外見は兄ミトラのものだった。

その状況はまるで男性が女性の言葉を発しているように見える。

少しだけ自分の高校の外見出来る女性なのに声は外見に合わない声質の担任教師を綴也は思い出したがそれはどちらにも失礼と思い即座にその思考をやめた。


「おおう…本当に私とした事が…まさかこんな失敗をするなど…」


そう言いながらミフルは手元に空間ウィンドウを出して操作を始めた。

するとミトラの全身が光に包まれていきやがて女性の形をなし光が止んだ時にはミフルに姿を変えたのだった。


「ねえ…何でミトさん…いやミフさんは…」

「決まっています…綴也さんをからかう為です!!」

「その姿を…って聞く前に答えないで下さいよ!!」

「私のような普段は品行方正なイケメン電子製命体はたまにはストレスを解

消したいのですよ…。だから貴方をからかうという一生の生き甲斐が出来た

ときには私は神の実存を信じましたよ!!だから私はミフルという姿を作り

貴方といる時はミフルとしてこの命が続く限り私は貴方をからかう事を神に誓ったのです!!」

「そんな歴史的名言のように力説しないで下さい!!」

「酷い!!私は貴方をからかう以外の生き甲斐を持てないと言うのに!!そ

れを奪われたら私に死ねと言っているものでわありませんか!?」

「今、現在進行形でからかわれているんですけど…」

「解ってもらえて私は今幸せの絶頂ですよ」

「…そうですか」

「はい」


心からの幸福を顔に表わすミトラいやミフルに綴也は溜息と苦笑いで答える。

そう、ミフルと言う電子製命体は実在しない。

彼女は電子製命体ミトラが日頃のストレス発散目的で綴也をからかう為に作

り上げた姿である。

存在そのものから綴也をからかう為だけに存在しておりその為ならばどんな

事もやるが綴也が本当に嫌がる事はやらないよう配慮するそれがミフルだっ

た。

何故そんな事を考えてこんな事したのかは聞いても答は変わらないので半ば

綴也も動機の解明をする気は無いが不意に問いたださずにはいられなかった。


「っ…て!?それ所じゃない!!ミフさん!!」

「あの歌姫は大丈夫ですよ」

「え!?」

「貴方が死んでいる間に全て終わりましたから…」

「…どういう事ですか?」

「その前に言ったではありませんか初死亡おめでとうと…」

「初死…あ!?」


そう言われて綴也は何故自分がこの空間にいるのかを理解した。

幾らゲームとはいえ流石に胸に穴を開けられれば死んでしまうのは当然の結果だった。


「そうか…僕は…イリュシオンで死んで」

「ええ…だからここにいるんですよ」

「そっか…」

「ええ、あんなに格好が良い死に様など中々に無いですから…歌姫を庇う所

はまるで今でも有名なSP映画のワンシーンの様だと今イリュシオンのネット上でも盛り上がってきてますよ…ほら」

「ええ!?」


ミフルが手を振るとそこには無数の映像ウィンドウが表示されてさっきの出来事が映像になっていてそこに書き込みが映し出されていた。

その全てを見た訳ではないが日本語で棒を含め四文字、同じ英文が所々で並んでいた。


「まあ、このゲームには本物の死が存在しないので格好が良い死に様を研究

している連中もいますからね…コメントから察するにそういう人達のコメン

トも含まれていますね…」

「死に様って…」

「もしかしたら近い内にスカウトが来るかもしれませんね我らと共に最高の

死に様を求めようではないか!!…って」

「う~ん、別にそれは求める気は無いから断ります」

「PDを替えれば一発で解決な気がするんですけどね…」

「それは嫌だ…」


無理矢理争いに巻き込まれる事は嫌だがその為に自分のPDを替える選択は

もっと嫌だった。


「それでこそ綴也さんです。では話の続きをしましょう貴方が死んだ後襲撃

者も撤退していったんですよ」

「撤退…?」

「姫神殺しが死んでようやく姫君を助けられたと思ったら彼女は泣き崩れて

流石に彼女と果し合いなんて気分にはなれなかったんでしょう。あの騎士が

皆を説得したらしいです」

「そっか…良かった」

「まあ…その後騎士以外全員殺されましたけど…」

「え…ええ!?」

「あの後世界斬殺つまりあのヴィヴィナンヌに異名の文字通り斬殺されたん

ですよ。残った連中も正気に返った黒竜につぶされたり喰われたり阿鼻叫喚

、折角の天照のライブイベントに水を刺されて自称守護者達に怒りを買って

しまいましたからね…」

「そ、そんな事をして大丈夫なんですか?」

「大丈夫です。住人へのリアルアタック等の犯罪への対策はこの都市でも講

じてますからそれにそれに襲撃者達も一幻想住人です。リアルアタックをす

るような事は致しませんよ」

「そ、そう…」

「まあ少なくとも斬殺された方々は「世界斬殺に斬殺されちゃった最高!!

」ってコメントを出してましたけどね…」

「ねえ、もう一度聞くけど…本当に大丈夫?」

「いるんですよね。彼女に斬殺されたいって言う人が…また増えちゃうかも

…」

「ミフさん本当に大丈夫!?ねぇ…本当に大丈夫!?」

「そういえば彼女にリアルアタックを仕掛けようとした人が斬殺されたい人

達の手で取り押さえられて結果最高刑に…」

「ミフさん…もうその話はいいから続きを…」

「まあ…もし本当に事件が起こったらの話ですけどね…」

「…って嘘なの!?」

「まあ…冗談はこれくらいにして本題に入りましょう」

「本題?」

「綴也さん、このイリュシオンにおける貴方であるアオバ・アオヤは銃に撃

たれて死んでしまいました。その証拠に姿が元の綴也さんに戻っています」


ミフルが何処からともなく鏡を出して綴也の方に差し出すとそこにはアオバ

・アオヤではない本来の朝倉 綴也の姿が映し出されていた。


「あ、本当だ。今気付いたよ…」

「そしてこのイリュシオンでは自分が作ったキャクターの死は従来のゲーム

と違いアオバ・アオヤがもう使用不能を意味します」

「使用不能?どういう意味なんですか?」

「ゲームが未経験な綴也さん良く解らないかも知れませんがこの様なゲーム

は一度死んでもペナルティを受けて何事も無かったかの様に再開するか蘇生

魔法やコンティニューが何度でも可能ですですがこのイリュシオンでは幻想

住人が一度死んだらそのデザインした自分は二度と使用出来ない様にしてい

ます」

「使用不能?どうして?」

「命はどんなものにだって一つしかないんです。例えそれがこの幻想(イリ

ュシオン)と呼ばれるこの世界でもそこだけは大事にしなければいけないと

作り手達が決めたのです」


ミフルの言葉に綴也は先程の死の疑似体験を思い浮かべた。

胸を打ち抜く感触。

吐き出された血液。

消え行く意識。

もしかしたら銃で心臓を打ち抜かれたらあんな風に死ぬのだろうか…。

とも思ったが胸を打ち抜かれた後あんな風に光剣を振りかざして振り下ろ

して死んでいくなど綴也はわきあがった恐怖よりもその死に方に苦笑して

しまった。

確かに死ぬのにあんな恐怖を繰り返すのならば死んだら一度死んだキャラ

クターは使用不能になるのは正しいのかもと思えた。

結果はともかくあの歌姫を守る事が出来たのだからそれでいいと思った。


「つまり今回の事でアオバ・アオヤという幻想住人このイリュシオンでは本

当には死んでしまったのです。だから新たにイメージかデザインを作っても

らわなければイリュシオンに参加できません」

「そうなんだ…でもデザインは出来そうにないからまたイメージで…」

「綴也さん…貴方にどうしても話さなければいけない事があります」

「?話さなければいけない事…?」

「綴也さん…貴方はイメージでキャラクターを作れないんです」

「作れない?どういう…意味…ですか?」

「綴也さんはアイディアルの適正はギリギリでしたよね…」

「うん…それでも頑張ってたんだけど…もしかして僕…」

「はい、言葉にするなら綴也さんはアイディアル同様にイリュシオンの適性

が無いというべきですか…イメージをしても全く変化しません」

「…そっか」


その事に綴也はそれほど驚く事は無かった。

過去に似たような事があった為かミフルがアイディアルの事を口にしたので

何が言いたかったのかある程度察する事が出来た。


「貴方が初めてキャラクターをイメージで作成しようとしたあの日綴也さん

のデザインは全く変化がなかったのです。そこで私は急遽イメージからデザ

インに変更して急ごしらえのデザインを作り上げたのです」

「じゃあ…あの大剣も…」

「いいえ、あれは綴也さんのイメージで出来たものです。だって綴也さんは

アイディアルで元々大剣で戦いたかったんでしょ?」

「うん…じゃあ何で僕自身はイメージ出来なかったんだろう?」

「恐らくですが元々にそういうイメージが弱かったんでしょうね。逆に大剣

の方はそれだけアイディアルで大剣を使って戦いたかったんでしょうね…」


そう言われると綴也は否定は出来なかったので笑うしかなかった。

大剣は使う前にアイディアルでは使用禁止になってしまったのでだからイリ

ュシオンで大剣で戦えるのは楽しかったし嬉しかったりする。


「ねえ、僕以外にそんな人はいるの?」

「私以外の担当が何人か確認してその度にデザインでキャラクターをデザイ

ンしていた様ですけど…それほど私も知らないのです」

「つまり今度キャラクターを作るとき一からデザインしないといけないって

事?」

「ええ、ですがさっき言いましたよねメモリアル死亡だって…メモリアル死

亡にはメモリアル記念にプレゼントかペナルティがつくことがあるんです」

「プレゼント?ペナルティ?」

「ええ…死んだ後にどちらかが課せられる事があるんです。そして今回メモ

リアルだったの綴也さんにはペナルティがかけられます。今回貴方にかけら

れたペナルティは自分自身(マイセルフ)と呼ばれるものです」

「マイセルフ?」

「はい…簡単に言うとデザインとイメージでのキャラクター無期限作成禁止

とイリュシオンの無期限能力要素使用不可というペナルティです」

「え!?無期限…禁止!?」

「つまり要約すると綴也さんは貴方自身で貴方の力だけでイリュシオンをプ

レイしないといけないというものです。その使用禁止の能力の中には綴也さ

ん身体能力も含まれますので今後は此処にいても普段の綴也さんと変わらな

いスペックなります」

「それって…黒いドラゴンさんやさっきの人達と戦った時の様な力は出せな

いって事?」

「その通りです」


その内容に綴也は驚きはした。

だがそれほど危機感は感じられなかった。

寧ろ改めて自分の今までの闘いぶりがイリュシオンのお陰だった事に気付け

てよかったとすら思えた。



「…っと思っているんでしょうが…問題なんです」

「え!?…何で?」

「これが何も無い一般人ならば問題はありませんが貴方は一般人ですが問題

があります。一つ挙げるとと綴也さんは住人登録する前にあの黒ドラを叩き

のめしていますしそれが一部では知られてしまっています。それに先程の戦

闘で貴方は自分が姫神殺しである事を明かしている挙句死ぬ前にもあのPD

を見せています。貴方は自分が姫神殺しだと堂々と言っちゃってますからト

ラブルが起るかもしれません。それでも貴方はイリュシオンを続けますか?」

「それは…」

「騒動に周りの人間が巻き込まれる可能性があるとしても?」

「え!?」

「可能性の問題です。いままでその悪名を持っていながらそれでも何も起き

る事無く過ごす事が出来たのは幸運だったのかもしれません。しかしそんな

悪名を持つ貴方がこのイリュシオンを始めるのならばどうなるかわかりませ

ん。何せ住人ですらあの反応ですから運営である我々もトラブル防止の為の

対応は用意していますが完全完璧とはいえません」

「……」

「改めて問いましょう…それでも綴也さんはこのイリュシオンを続けますか?」


綴也は確かに姫神殺しの悪名故に同年代や多くの理想求者達から嫌われてい

る。

自分が学校で苛められる事はあったがドラマや物語で出てくる様な家族への

嫌がらせは無かった。

それが単なる幸運だったのか別の要因があるのかは解らないがあの事件の後

殴られる等のイジメが無くなる代わりに自分への恐れや軽蔑の視線が多くな

ってしまった以外に変化した事は無かったし綴也も家族や周囲の人々に何も

無いので良かったと思ったくらいである。

しかしイリュシオンをプレイする事で自分だけではなく誰かを巻き込む可能

性がある等あると思わなかったし考えてもいなかった。

しかしその可能性はゼロではない。

一番良いのは恐らくこのままイリュシオンを辞める事である。

そうすれば自分はともかく誰も巻き込まれない。

もともとアイディアルの練習時間を作る為に入った生徒会の入会条件がイリ

ュシオンの幻想住人になる事だった。

しかし、そのアイディアルも辞める事が決まってしまった。

イリュシオンに対してもやり続ける理由は無いし辞めても問題は何も無かっ

た。

生徒会には入れないけど職業訓練に入れるように相談すれば良いとも思った

し将来を考えるならばそちらの方が良い筈だった。


「だけど…」


しかし綴也はその選択が嫌だと思った。

何故そうなのかは綴也自身も解らない。

自分は物語に出てくる主人公では無い。

主人公の様な生き方はしていないし出来ないと思っている。

それでも主人公の様に挫けそうになっても蹲りそうになってもそれでも主人

公達のように立ち上がる事くらいは出来ると思うしやりたと思った。


「続けるよ…イリュシオン」

「いいのですか?望まぬ諍いに巻き込まれるかもしれませんよ」

「それなら…僕がそれを止める」

「知り合いが巻き込まれるかもしれませんよ」

「だったら僕が助ける」

「貴方は物語のヒーローではないんですよ…そんな事を言っても…」

「僕がヒーローじゃないのは当たり前だ。でも姫神殺しを理由にイリュシオ

ンから逃げるのはもっと嫌だ!!」

「このイリュシオンはあくまでゲームなのよ。この遊戯が貴方を苦しめるの

ならば辞めるのも選択なのよ」


ミフルの言うとおりイリュシオンはあくまでもゲームだ。

辞めても何も誰も問題は無い。

此処での戦いは怖いと思った。

此処での戦いは恐ろしいと思った。

此処での戦いは痛いと思った。

此処での戦いは悲しいと思った。

それ以外の事を思えたのはどうだったか思い返しても思い出せなかった。


「それでも…僕は…」

「綴也さん、それは決して…」

「正義じゃないし勇気でもない…」


でも続けないといけないと思った。

これはゲームを続けるか否かの選択で物語の英雄の強さと同じ選択と同じと

は思いたくはない。

究極の所これは自分の我儘なのだと思った。

此処に残れば嫌な思いをする事は幾らでもあるのだろう自分がこのイリュシ

オンで何かしたいという明確な目標は無い。

アイディアルで普通に試合がしたいという目標よりも目的意識は薄かった。

でも残ると決めた。


「僕はイリュシオンと…戦う」


このゲームと戦わなければいけないそんな気がしたからだ。

あるはそれがこの少年が見つけたものなのかもしれなかった。


「うふふ…」

「…?」

「アハハハハハハハ!」

「ミ、ミフさん?」

「綴也さん、まるで物語の主人公みたいなセリフでしたよ…ウフフフ」

「そうかな…?」


ミフルが突如として笑い出したので何事かと思っていたがむしろゲームだと

自覚しているのになのに先程までの自分の言動を鑑みると自分の正直な気持

ちとはいえこれは自身でも感情的過ぎたか綴也は思った。


「フフ…何度も言いますけどここはゲームで遊び場なんですから綴也さんが

そこまで深刻な覚悟する必要は無いんですよ」

「って覚悟をって言ってきたのはミフさんじゃないか!」

「例え何かがあったとしてもそれは運営である私達のお仕事なんですから仕

事を取られたら私は仕事が無くなって綴也さんのプライベートAIとして働

くしか無くなるではありませんか…」

「他にもスポーツセンターのインストラクターとかしているじゃないですか

!?」

「うふふ、ゲームをやるか否かなのに私の冗談を素直に受けてカッコイイ決

断をやっちゅうそんな綴也さんに渡しておきたいものがあるんです」

「渡したいもの?」

「はい…これです」


ミフルが両手を叩くと綴也の周囲が蒼く燃え始めた。

それは綴也を抱きしめるように回りながら最後には綴也の前で集まり蒼い大

きな剣になって目の前に突き刺さっていた。


「これって…」

「はい…アオバ・アオヤは亡くなりましたがこの大剣は残りましたので綴也

さんにお渡しします」

「でも僕って…」

「自分自身はあくまで綴也さん自身に掛けられるペナルティですからその大

剣は対象外です。だから安心して受け取ってください」

「うん、ありがとうミフさん」


その瞬間大剣は蒼い炎となって腰のホルスターに差してあるPDの中に入っ

ていった。


「綴也さんの為にイリュシオンを知ってもらおうとお誘いしたのにとんだ休

日なってしまいましたね」

「いや、イリュシオンが本来は戦うだけのゲームじゃないって聞けたのは良

かったと思ってる。ありがとうミフさん」

「そうですか、それでは綴也さんはこれからどうします?」

「これからサクラ会長に会って昨日の事を謝りに行きたいから今日はそのま

ま会長達と合流するよ」

「では今日は此処までですね。まだお話ししていない事もありますがそれは

改めてここに来た時に致しましょう」

「うん…でもどうやって此処から帰るの?」

「それはもちろん」


ミフルが再び手を叩くと綴也の後ろにピンク色の扉が出現した。


「何度もみるけど…何だかこの部屋に合わない様な…」

「色がピンクなのは日本が国の頃からの伝統文化なのですよ!!皮肉な事に

今は先住民である日本人より外国人が知ってる人数が多くなってるんですけ

どね」

「そんなに由緒正しいものなの!?このドア!?」

「ええ、とてもとてもとても由緒正しいものなのです!!」

「そっか…それじゃ感謝しながら出ないといけない気がしてきたよ」


そう言って綴也は神社でおまいりするように一礼をして手を合わせて再び一

礼してドアノブに手にしドアを開けて向こうに行いった。


「はあ、今回ばかりは私もあの女の事は言えませんね…全く遺憾ですが」


綴也が出て行った後ミフルはそう呟いた。



E香…あとがきでホイホイボロが出ていた気がするからばれても

   という感じだなポンコツ野朗。


Mル…何を言うのですか!?糞女!!

   女の姿をして綴也さんをからかいそして突っ込みを貰うと

   いうこの私の尊き趣味が何処がおかしいと!!


E香…綴也君も良くこんなのと良く付き合っていられるな…。


T也…でもミフさん何時もにぎやかにしてくれるから何だか嫌な

   事があってもああやってくれるから何か和らいでくれるの

   で…困るけどありがたいって言う気持ちの方があって…。


Mル…その中にはそこの糞女の件も含まれますけどね…。

   酷かったですね…あれも…。


E香…私もそれは否定はせんが流石に我慢の限界だからちょっと

   向こうで話死合おうか?


Mル…嫌ですね。

   図星を指されたくらいで暴力なんて。


E香…表向き綴也君をからかえないから女装してからかっている

   変態ポンコツ野朗に図星を指されれば流石に腹が立つ。

   それに貴様も最初は綴也君を蔑視して無い事を流して…。


Mル…良いでしょう話死合いましょうか糞女。

   似たもの同士者同士忌憚無く言葉(拳)を交わしましょ

   うか。


T也…あの二人供もうこの第一章ももうすぐ終わるのにあとがき

   ってこんな事で良いんですか!?



Mル…第一章はこんな感じで行くそうですよ。


T也…このままこんな感じになる可能性は…?


E香…あるという自覚が作者にあるそうだ…。


Mル…と言う訳でこれから私はそこの糞女と話死合いに逝って来

   ますので後はよろしくお願いしますね。


T也…ええ!?ちょっと!?

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