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レビュー効果・考

作者:深森
元は活動報告の記事としていた内容でしたが、思いがけず貴重なコメントを多く頂けたという事と、『小説家になろう』における「感想&レビュー」の意味を改めて考えさせられた……という事があって、これらを取りまとめて、エッセイとして編集し直しました。
活動報告記事にコメントを下さった方々に、感謝申し上げます。
レビュー効果に関する考察――発端は、このような問題提起でした。

レビューとは……
・基本的に、完結済の作品に書くべき?
・連載中の作品でも書いていいの?
・レビューするからには効果があると嬉しかったりするけど、完結タイミングでのレビューが、PVアップ効果が最大?


ふーむ……はてさて? ――という訳で、ちょっとテキストに起こして、考察してみた次第です。


*****【レビューに対する、筆者の個人的見解】

レビューと言うのは、未読の人に向けたメッセージ要素が強い。「その未読作品が、何だか気になって来る」という取っ掛かりとしては、それなりに意味があるように見えます。

小説は、「タイトルとあらすじが勝負」と言う世界でありますが、そこに、作者目線によらない「レビュー」要素がくっ付いて来ると、やはり相当に目立つ……

連載中の作品であれば、「おススメ!」「一読の価値あり!」といった内容を中心としたレビューが良い感じがします。完結済みの作品であれば、「書評」や「案内文」に近い内容の方が、興味が持てそうな気がします。

・どんな内容?(ジャンルとか、魔法の有無とか)
・作風、ストーリー展開の特徴や要点は?(場合によっては、ネタバレしない程度で)
・読み手の一人として、レビュアー自身はどう言う風に感じた?
・その作品の、どんな所がアピール・ポイント、ウリ、魅力?

限られた文字数の中で、これだけの情報を詰め込むのは難しいと思われますが……上手なレビューを見かけると、やはり感心してしまいます。


*****【レビューと言うモノ、どう感じるものなの?】

書き手と読み手とでは、レビューの意味や感じ方に、若干、差があると言えるようです(色々なコメントを頂きました)。

⇒書き手としては……
「レビューは、いつ貰っても嬉しい!(感想も嬉しい)」
「連載中でも完結済みでも、どのタイミングでも、オール・オッケー」

⇒読み手としては……
「完結済みの作品にレビューが付いていた方が、読む時の参考になる」
「良いレビューが付いているのに、その作品が未完結の作品(エタった作品)だと、ビミョウな気持ちになる」
「お気に入り作家さんの作品ならともかく、エタる作品が多いから、読み手としては、なかなか安心できない」

⇒レビュアーとしては……
「自分がレビューを付けた作品(連載中)が、いつの間にかエタっていたら、さすがにショックを受ける」
「ほぼ全作品をキッチリ完結させている……と言う実績がある作者さんだったら、連載中の作品にレビューを付ける事はある」
「連載中の作品を追って感想やレビューをするのは大変で、他作品のスコップにまで手が回らなくなるから、もっぱら完結作品に付ける事が多い」


……と言う訳で。

書き手の方々におかれましては、頑張って、連載中の作品を完成して下さいませ……!

※完成作品の生産スピードが早い作家さんは、書籍化など商業ベースにおいても、色々と有利な事が多いようです。「過去作品集だけで新しいワールドやジャンルが出来ちゃう」というほど筆の速い作家さんであれば、その新ジャンルのトップバッターにもなれますね!


*****【レビューの影響力って?】

多数のレビューをされているレビュアーさんから、貴重な『現場コメント』的な内容を頂きましたので、筆者見解をまじえつつ、適宜まとめました:


レビューが、その作品のPVアップに直結するかと言うと――意外に「そんなに効果は無い」そうです。

どうも、「運」の要素が大きくモノを言うらしいのです。

タイミングが良ければ、「好みの作品を探す時間的な余裕は無いけれど、好奇心は大いにある」という新規読者の目に留まる可能性が、あります。ゆえに「作品を紹介する⇒新規読者を呼び込む」と言う点では、興味関心の方向性が運よく合致すれば、それなりに効果はある……と考えられます。

全体的には、完結済み作品へのレビューよりも、連載中作品へのレビューの方が、新規読者を呼び込む効果は少し高くなっているようだ……という話でした(※終盤が強く盛り上がるタイプの作品の場合は、完結する前後のタイミングでのレビューの方が、総合タイミング的には良いらしい)。


一方で、商業ベースやランキング入りなどといった側面からの、シビアなところを言うと。

その新規読者がその作品につくかどうかは、「その作品のパワー次第」というところが大きいようです。

「今まさに盛り上がって行く!」というストーリー展開のタイミングであれば、相乗効果も期待できるかも知れませんが……

一部分はマーケティング戦略の有り様に、残りのほとんどは、まさに「運」に大きく左右される部分であるようです。

(1)元々、そこそこの人気があって上手い(実力のある)作品
⇒レビュー無しでも勝手に伸びていくし、レビューをしても、PVが目立って大きく変化する訳では無い

(2)他には無い面白さがある&良品である――しかし、大多数のニーズに合っていない内容の作品
⇒多数ニーズに対してアピール・ポイントがズレてしまうため、レビューによるPVの伸びを見込むのは、さすがに難しい。こういう作品は意外に多いそうです

レビュアーとしては、(2)状態をひっくり返すのが、大仕事ということで……非常に難しいけれど、面白い部分でもある、という話でした。


*****【以上、まとめとして】

レビュー効果は、作品によって、バラツキが大きいらしい……という結論を得ました。

思わずポイントを出したくなるというくらいに、読者の気持ちを揺さぶるほどの作品を作れるだろうか? というのも、なかなか難しいモノであります。

ヒットするかどうか、或いは、ブックマークやポイントが大きく伸びてランキング入りするかどうか――は、まさに「時の運」と言うべきであって、読者側のノリとか、偶然に発生したウェーブ(?!)とか、そう言う『気分的な要素』が、とても大きい。

レビューは、そこでは、むしろ副産物や付け合わせといった存在に近いと思われます。

勝利の要素に関する古典の知恵(『孟子』より):

・天の時 ⇒ 公開タイミングなど、各種タイミングが非常に良い
・地の利 ⇒ 作品のタイトル&あらすじ等が良く考えられている&想定読者層のニーズを、シッカリ捉えている内容である
・人の和 ⇒ 過去実績や宣伝などによって、相当数の固定読者を安定して確保している

――という風に解釈していくと、レビューは、「天の時」要素であると理解できます。つまり、文字通り「タイミング」、「運任せ」の存在。

多数の人気作品を抱え、なおかつ多くの(おカネを出して買うレベルの)熱心な固定ファンが付いている商業作家さんの場合は、「人の和」要素が非常に大きい。そのため、不安定な瞬間ブーストに頼らなくても良いくらいの、確かな商売が成り立つ基礎が出来ていると言えます。


多くの無名の書き手としては、やはり、瞬間ブーストなどによるランキング入りと、それに伴う知名度アップ効果に、大いに期待したいところではある……と思われます。そこに、レビューによる後押しが、上手く加わってきたら嬉しい。

そこで、最も有効と思われるのが、「アピール・ポイント」のプロデュース&宣伝であります。経験を積んだレビュアーであれば、それをシッカリ拾って、宣伝していってくれるだろうと期待できます。

しかしながら、多くの読み手のニーズに合わせた「アピール・ポイント」を効果的にプロデュース&宣伝していく……という部分は、書き手にとっては、意外に盲点になりやすい部分ではないでしょうか。おそらく、プロにとっても難しい部分であろうと思われます。

(もちろん創作スタイルには色々なものがあって、『よく分からない信念によって独自路線をひたすら突っ走る、変人・奇人・宇宙人・マニアック・変態・隠者スタイル』も、ちゃんと存在する訳です。そういった、『えらく尖ってそうな何か』が、時として、大多数のニーズと不意にシンクロして急にウケたりしますから……この世界は、やはり分かりません、笑)


――その作品の、「隠れた魅力」を掘り起こす事こそ、レビュアーとしての腕の見せどころ。

キュレーションサイトやキュレーションメディアの数が増えて来た事からも分かるように、ますます激化する玉石混交の情報氾濫に対して、「目利きによる的確な選抜や整理」、「簡にして要を得た批評や評価」といった役割の重要性が増して来ています。

レビューを専門とするレビューサイトもまた、そういったキュレーションサイトの一種と理解する事が出来ます。

こういった目利きや、情報編集をするという役割は、本来は編集者の仕事の一部ではあるようですが、現在は「そういう部分に割けるだけの余力は無い」というのが多いようです。その分、ネット上の「無名の目利き」の活動範囲が広がっていると見る事が出来ます。

ここ『小説家になろう』も、基本的に「出版社や編集者という役割をする人が不在」という場所であります。したがって、プロデュースや宣伝、マーケティングといった部分は、カンペキに、書き手の努力と工夫にお任せ……という事になります。その中に、レビュー活動も含まれている状態であると言えます。

おそらく、書き手側の裁量の大きさや自由度の高さ――といったものと引き換えになる部分ですので、この辺りでは苦労が多くなりますが、その分、得るところも多いのではないかと思われます。

※「出版社や編集者という役割をする人が不在」というのは、やや語弊があるかも知れません。出版社や編集者も、この情報過剰&情報氾濫の現代においては、書き手や読み手と同じ立ち位置に立たざるを得ない……或る意味「盲目のプレイヤーの一人でしかない」という言い方の方が、もしかしたら正確なのかも知れません。


最近は、レビュー活動が多く見かけられるようになりました。くだんのレビュアーさんからは、「良スコップや良レビューが増えてきたように思う」とのコメントを頂きました。

大なり小なり、エポックメーキング的な作品……というのは、突然出て来るものなので、なかなか計算通りにはいかない難しさがあるはずです。

エンターテイメントというのは、ただでさえ浮き沈みの大きい世界です。こういう場でのサーチやスコップというのは、基本的に、カンと経験しか頼りにならないような、ハードな作業だろうと想像されます。数多くのレビュアーさん&スコッパーさんの活動には、頭が下がります。


『小説家になろう』に限らず、ネット投稿ポータルサイトの最大の特徴や魅力は、やはり、「商業ベースに乗りにくい作品や無名作品でも、ふとした事で注目されるチャンスがある」という点にあるように思われます。その、間口の広さや裾野の広さゆえの良さは、将来にわたっても、何処かで保持していて欲しいなと思うところであります。


《おしまい》

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