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黒衣の死神  作者: 作者不詳
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アイシアの村

二人に連れられて降り立ったのは農業の村アイシア、初心者の冒険者達が集まる比較的人口の少ない街だ。


「さてメイリアも疲れているだろうし、素材を適度に売って宿屋に泊ろうかね」


「………ああ、これからの事も話した方がいいしな」


さすがに七つの幼子だけあって疲労を隠せないメイリアを見ながらトウゴとメディアは頷いた。



冒険者ギルドもあり、二人は登録をした後、素材を売り金銭に換えたあと宿屋に向かうことにした。

さすがに高レベルのモンスターの素材を売却したことには驚かれたが対して気にせずギルドを後にする。



ギルドに至っては概ね多くの人間の知識にあるようなものと考えていいだろう。


魔物の討伐、要人の護衛、様々な依頼を受ける傭兵や冒険者の集まる組合。


過去には魔力量やそういったものも調べたらしいが自己責任で行う仕事となるので時間が経つにつれて身元だけ確認できれば登録できるような仕組みになったらしい。



大きなギルドでは時には魔力量やステータスという身体情報の開示も求められる事もあるのだが、さすがに村レベルのギルドではそこまでは求められない。



初心者が集まるというだけあってやはり強者と思われる人間には近寄ってはこないし、何より燻り上にいけない傭兵や冒険者は初心者をカモにするだけで何もしてこない。



つまりは二人はそういう者と認識されたという事だ。

また同行している幼女もまたその娘かそれに連なる者と認識された。



「やれやれ、困ったもんだね、あんな熱烈な視線を受けるとね」


「………怯えてただけだろうよ」


質素であるが清潔な宿屋の中でトウゴとメディアは話す。

横には疲れ果てて眠るメイリアがいた。




「………ベットやシャワーもあり、清潔、村にしてはレベルが高いな、飯もうまいし、だが量が足らん」



「相変わらず厳しいな、トウゴは、さてこれからどうするか」



「………世界修復だけでは済ませないんだろう」



「勿論、通常通りしてしまえば一瞬じゃないか、この世界は元々私のものなのだから」



「メイリアを助けたのは気まぐれか?」



「それもあるし、一目ぼれかな、親というものにもなってみたくてね、たまたま滅ぼされていたから」



「まるで愛玩動物を保護したかのようだな?」



「元より私を含めて他の者の愛はそのような物さ、だが母になると言うのは実に魅力的だ、トウゴも父になるというのもいいだろう?」



「………この子が望めばな」



トウゴはふうとため息をつく




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