異世界ファルメディア
異世界ファルメディア
混沌の大地と称される幾多ある世界の中でもとりわけ恐ろしい世界。
魔法があり剣があり武器があり、数ある異形と多種多様な種族が覇権を争う世界。
やがて滅びに向かおうとしていた。
勇者の血族は滅び魔王の血族は分かたれ猛威を振るい魔なる物がはびこり世界を崩壊に導く頃。
死に瀕す一人の少女が居た。
とある村、名もなき村に住む一人の希少な種族の少女、その血は全てを癒すと言われ多くの権力者に狙われていた。
高度な魔力に特殊な魔法を持ち本来ならば見つかるはずのないはずだった。
だが滅びたはずの勇者の血筋である魔女の一人がこの村を見つけ少女は切り裂かれ村人は苦悶の末に滅ぼされた。
その血を特別な魔導具へと変換されて----。
「………生きたい」
少女はただ憎かった。
奪い去った本来護るべき血族である勇者の血筋………。
本来相容れないはずの魔王と居る魔女を………。
「………この命………捧げるから………誰か………」
少女は願う
「私を………あの女の元へ………!!」
少女の美しい白い髪と白い角が漆黒へと変わると同時に声が聞こえた。
「………珍しいな、滅びたはずだが、白き奇跡の種族は」
白いローブを纏った長く白銀の髪の美しい女が目の前に現れた。
「………誰?」
「………さあ、私が誰かなんてどうでもいいさ、それよりも興味がひいたな、まさか上から来て本来ならばないはずの場所に村があり、廃墟になっているというのは、存外この世界は破滅が好きらしい、世界荒廃をそれほどしたいのか………やれやれ創世した身としては気持ちのよいものではないな」
「………創世………?」
「………何、気にしないでいいさ、まあいい、長い人生、常に刺激は求めるものだ、世界修復の理由が幼き少女の慟哭も悪くない、さて少女よ、命を捧げると言ったな?私にお前の願いを成就する力があるとしたらどうする?復讐もまたそれ以外も意のままだ」
「………憎い………でも………それ以上に………私達のように………したくない………」
「………ほう、復讐ではなく守護を願うか、本来ならば聖なる属性を持つはずの種族が反転し魔なる属性………変質した故に面白いとおもったが………なるほど、心根は清廉らしい」
白いローブの女は美しい白銀の髪をなびかせて金色の瞳を輝かせると
「………少女よ、お前は私の物となるのだ、私の加護ととびきりのjokerをつけてやろう」
にやりと笑うと
「だが、お前の旅路には私も同行するがな、まあ保護者が出来たと思えばいい、そうだな、私の名前はメディアとでも呼べ、寝ている間に全ては終わっている」
女………メディアは優しげにそういうと少女の頭に手をあてる。
「………勇者非ずとも魔王非ずともお前を救う一陣の超越者を与えよう」
その言葉を聞くと同時に少女は意識をおとした。




