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怪力少女にご注意を!  作者: アエイラ
本編
55/93

ついに始まった誕生祭!!

「えっと、…私も手、振ります?」

「子供を泣かせないようにな…。」

冗談キツいぜ…。

「…執事みたいにしてますね。」

「一応、俺との仲の良さ的なの、アピールしといてくれ。」

「どうやってですかぁ!?」

「あらあら…可愛いわねぇ…うちの娘にならない?」

「王妃様は私を撫でるのやめて手を振って下さい!」

クレアに王族事情を軽く聞いた後で、王族になろうなどとは思わないよ…。

…はい、というわけで、絶賛パレード中でございます。



「お、あれ学校の皆じゃん!」

私はつい手を振ろうとして…

「キララの友達か?」

王様の言葉で緊急停止する。

「そっか…何かムズムズするなぁ…。」

「これが終われば直ぐに会える。もう少しだけ我慢してくれ。」

「りょうか~い。」

パレードが始まって10分。

私の疲労はピークに達していた。

「目線が…ひそひそ話が…辛い…。」

「慣れてくると気持ちの良いものよ?」

「そりゃあ王妃様はお綺麗ですから憧れの目とかで見られますけど…私に来るのは好奇の目だけですよ…?」

「なら、その仮面をこの国に広めれば良いじゃない!」

「それでは意味が無いだろう…。」

「うへぇ…。」

私達は張り付いた笑顔でそんな会話をしていた。


「皆私を見てドン引きしてたなぁ…。」

学校の皆は私を見て呆れたような…凄い顔をしてたよ。

あんなの女子がしていい顔じゃ無いでしょ。

…そんなにドン引きされるような仮面…かなぁ…?


「…おっ、ガッドさん達だ!」

あのひょろひょろした人がトーヤって人かな?

…何ですか、その何とも言えないという顔は!?

…ん?

…マーラさん、目を輝かせてない?

…まさか、マーラさんのファッションセンスとこの格好…合致しちゃった?


「あれは…ミレーヌ!」

インスタール家の方々もまさかパレードに出るとは思ってもいなかったであろう。

特に、ミレーヌの動揺は激しかった。

…これじゃあリーゼさんみたいになるにはまだまだだね。


「ん…ザラさん!…それに、サヤソヨさんとエリー!!」

エリーは隈が出来ていた。

…が、目を輝かせている。

他の三人は唖然としてるのに…

…ねぇエリー?

まさかと思うけどさぁ…

私だと気付いていない感じ?

…うん、そうみたいだね。

エリーの周りの三人がエリーの方を向いて驚いてるし。


「あれ?…獣耳が沢山いるよ!?」

ヤバっ!?可愛すぎ!!

うぅ…写真撮りたいぜ…。

「あれはケモカフェと言うカフェで働いている獣人族だな。」

「そんなのあるの!?」

「あぁ、人間と獣人族との仲はまだまだ悪いが、積極的に友好関係を築こうとしてくれる者も少なからずいる…。」

「よし、絶対に行こう!」

「…ただし、おさわり禁止、だぞ?」

「ガーン…。」

私のモチベは奈落に落ちた。


「アイリと…リリィさん…何美味しそうな物食べてんのぉ…寄越せよぉ…。」

「少しは我慢出来んのか?」

「あらぁ、確かに美味しそうねぇ。買ってきて貰おうかしら。」

「冗談でも怖いからやめてくれ…。」

王妃様はフワッとしているが、どこかリーゼさんと同じ空気を感じるから、少し怖い。



「そんなわけで、特に暗殺者とかも現れず、無事にパレードは終わったのでした。…しかし!!午後に行われるパーティにて事件が…」

「不吉な事を言うな!!」

「痛っ!?」

「ふふふっ、私が死んだらマリちゃんが復讐してくれるわよねぇ…?」

「いや、そこまでの義理は無いです。」

「お前ら…。」

王様は項垂れたが王妃様と私は笑顔になった。




「さ~ってと~♪まっちあっわせ~♪」

私はシルヴィの勤め先、であろう、ケモカフェに向かう。

「あれ?…もう皆いたんだ!」

……。

誰も反応してくれない。


「…えっと、ですわね。…マリは…王族の方なの?」

「何だ、そんなことか…違う……よ…???」

…あれ?

……むむむ?

…………バレてる!?

「なっ…何の事かな~?…そっそういえば…」

「仮面の女性がマリって事は全員気付いてるんだけど?」

「……マジすか?」

「マジです。」

「……マジかぁ。」

「マジだぁ。」

「………マ…」

「もういいわよ…で?何で王様の隣にいたの?」

「…何となく?」

「私の知る限りパレードは何となくで出れるものではないわ。」

「マリは…王族か何かですかぁ?」

マルグリットはキラキラした目で聞いてくる。

私との友人関係を悪用する気満々って感じがする。

「…はぁ。秘密にしてくれるなら話しても良いけど。」

「秘密に出来ない人はいる?」

アトラは皆に問いかける。

シーン

「大丈夫、友達でしょう?」

女子は秘密を守れない人種だと私は知っている。

本当に話さないのは正義感の塊、エリナくらいだろう。

「誰かに話したら、どこかから漏れて、その友人の皆が酷い目に…最悪死ぬかもしれないんだよ?」

「…えっ?」

そう言ったのは、アトラだった。

…他の四人は覚悟は出来ている、といった顔つきをしているのに。

「私、ベロ…なんちゃらっていう…さっきのパレードのドラゴン、一人で倒してね…この国の最終兵器的な扱いされてんのよ。」

「あー、あー、あー、アー、ア~~!!!」

アトラは聞かないように耳を塞いで叫んでいる。

「アトラうっさい。」

ベシッ

カルネは容赦なくアトラを叩く。

「だってぇ~…。」

アトラ…言い出しっぺよね?

「マル、宜しくね!」

マルグリットだと長いので、マルと呼ぶことにした。

「えぇ!…私達に危険が及ぶかもしれないですし、アトラは口が常に開いてますからねぇ…。私が常に見張ってますわ!」

「ありがと!」

「ひいいぃぃ~!??」

…いや、何でそんなに怯えてんのよ。

「口が軽いっていうのは信用にも関わるぞ?…貴族様がそれで良いのか?」

カルネが問い詰める。

「いやぁ…だってぇ…」

「秘密を漏らすようなやつは悪だ!容赦なく切り捨てるぞ!」

「悪!!?」

カルネの脅迫にエリナが過剰反応する。

「アトラ…貴女、悪だったのね…悪は許さない…」

「ちょ、ちょっとまて!?…アトラはまだ悪じゃ無い!…秘密を漏らしたやつが悪、だ!」

…私、秘密漏らした気がするの。

今、皆に。

「そういえばこの前カルネの体重を…」

マルグリット…マルが口を開いた。

「「敵!!」」

勿論剣士二人からヘイトをかう。

「マルグリット!それは秘密にしてって言ったでしょう!」

アトラは慌ててマルを止めようとする。

「マルグリットは…アトラとの秘密を…話したってこと…?」

ここでやっとシルヴィが会話に混ざった。

「って事は…マルグリットも敵!!?」

「悪は…やっつけないと…。」

「「ひいいぃぃ~~!!?」」

…賑やかで楽しい夏休みになりそうだ。

「…因みに、マリはさっきのこと、王様に秘密にしろとか…言われなかったの?」

…シルヴィ、鋭いな?

「ん~?…何の事かなぁ~??」

私は知らんぷりを貫き通したのだった。


この小説、ストーリーもあまりなければ、個性もない、伏線もない、可愛さも…余りない、需要が何処にあるのかもわからない…

さて、いったい何処に向かっているのだろうか。


正直話を畳む方向に持っていきたいのですが、毎日10分程度で考えた内容な為、適当に、無駄に風呂敷を広げてしまった感がありすぎるのですよ~…。

まぁ、ある程度きちんとは終わらせたいですし、そうするとまだまだ続いてしまうのですが…。


…というか、主人公を雷属性だけの静電気幼女にして、静電気体質故のトラブルとか友達の出来なさとか、異世界に来てから必死に克服しようとするんだけど、後ろから肩に手を置かれたりして驚くと静電気が発動してしまう…的な感じの設定にすれば、もっとやり易かったと思うの…。


マリさん、水と火も使えるせいで、あの適当神話の伏線?回収するの大変だし…。

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