マッカチン?と真っ赤な老人
寝落ちました、すみません。
更新出来無い時は最新話の後書きに事後報告書きます。
…寝落ちはなかなか予測出来ないので。
「おぉ…岩が…赤い…。」
赤っぽいというより真っ赤だ。
「これを持ち帰ればOK…な筈。」
…量や大きさがわからない。
どのくらいだよ採取って…
適当に大きめの岩持ち帰れば良いよね?
「よっこら…」
キチキチキチキチキチ…
「!!?」
岩の下…いや、岩の中から何かが擦れるような音が聞こえてきた…。
「…もしかして、ヤドカリ的な…?」
あ、ポ○モンで見たことあるかも…。
岩を背負ったヤドカリが現れた。
「赤い…もう茹で上がってる感じ?」
そんなわけ無いけど…
…赤い…全身、殼(岩)も赤い…。
目も赤い…口もハサミも脚も赤い…。
背景の岩山も赤い…。
空よ…君はなんて青いん………赤い…。
もう、夕方だった。
「…これで血は青かったら怒るよ?」
私は赤いやつの脚をもぎ取る。
溢れでる…エキスも……赤い…。
ギチギチギチギチ
「うわっ…怒ってるよ…。口の泡まで赤いし…。」
まぁ、脚を引きちぎったんだから怒るよね。
当然だし、当然の権利だ。
「でも、レッドカード…退場かな?」
私は赤いヤドカリさんを視角の外…上から岩殼ごと叩き割った。
「…これ、食べれるのかな?」
もう二、三匹持って帰ろうかな?
「依頼完了だから止めてくれ~!!!」
突然、背後からおじさんの叫び声が聞こえた。
「つまり…?」
「最近の若いもんがちゃんとやってるか気になってな…試しにおいしい依頼を出してみたんだが…。」
このじいさんは元ハンターの…所謂、老害という種族みたいだ。
「お前さんが依頼を受けたと聞いて隠れて見張っておれば…依頼を無視して…軽々とあの化け物を倒すし…終いにはアカガニを上から叩き潰すじゃと!?デタラメにも程があるわ!!なんなんじゃお前さんは!!」
うっわぁ、理不尽…。
…気持ちはわかるけれども。
「殼で隠してるってことは、その中が弱点って普通なら考えない?」
「だからといって、殼から引き出すのが普通じゃろう!!」
じじいは顔を真っ赤にして怒っている。
…さて、どうしたものか。
「でも、何でドラゴンから逃げなかったのですか?」
結構の人が避難していた筈だ。
「王国軍が来ると聞いてな、あの程度のドラゴンも倒せないようじゃ、この国もどーせ終わりじゃと思ってな。…わしの全てを邪魔しおって!!!」
…いや、だから理不尽だって!
私、悪いことしてないよね!?
「因みに現役時のランクは…?」
「…Bじゃが?」
何様だよテメェ…。
「ワシが現役の頃のランクBは今のランクAなんかより遥かに強かったわ!!」
…そんなわけないじゃん。
思い出補整かけすぎじゃね?
「私もランクBなのですが…?」
「知らん!!!…そもそもお前は依頼を受けるということの重みをだな…」
私は全てを左に受け流した…。
知らんし、採取クエストよりドラゴン優先は普通だし!
「…取り敢えず!依頼は完了なんですよね!!」
早くコイツから逃げたい。
「ふん、お前なんぞ知らんわ!!依頼失敗にしてやる!!!」
おい、何の逆恨みだよ…。
「そしたらお偉いさんにでも訴えますけど?」
「そうやって最近の若者は他人を頼ってばかり…」
「…あぁぁぁ!!!もううっさい!!ここの岩全部持ち帰ってやる!!!!」
キレたよ私。
「やっ、やめろ!!!」
知らない。
「依頼は確か赤岩…量は多い方が良いよね?」
ちゃんと書いてあった依頼をこなさないとね。
「完了でいい、報酬は払う!!!」
「…早くして?」
「最近の若者はぁぁ…!!」
そう吐き捨てるように言うと、老害は街に向かってツカツカと歩いていった。
「…ギルマスが良い人に感じる、不思議…。」
結局、ああいうこと言う人って、大したことしてない人なんだよね。
「しかと受け取りました~。」
「もう二度と来んな!!」
「いや、来ますよ街には。」
そんな権利は無い筈だ。
ただ、もしも赤岩が欲しくなった時は面倒だね…。
「?…何か騒がしいな。」
ベロなんちゃら…とかいうドラゴンがいた筈の方が騒がしい。
私は何かあると嫌なので仮面を被って、マントを羽織る。
変装後の名前は何にしようかな…?
可愛い系が良いよね!!
…☆キララ☆とか?
「デストロイヤー☆キララ!!」
何か良い気がする!!
好きなだけ暴れられそうな名前だ。
よし、これにしよ~♪
私はピンクの仮面、黒のマント姿でベロなんちゃらを倒した場所に向かう。
…そこに国王様がいるとも知らないで。
いや、ランクBって結構凄いんですよ?




