檻の中のエリー
「ああ~…温い…。」
「気持ち~ね~…。」
「温かいです~。」
「…エリーって意外と胸大きいのね。」
サヤ、ソヨさん姉妹は…絶壁だ。
「そうそう、マリってスタイル良いよね!胸ある癖に。」
「綺麗な黒髪良いですよね!胸ある癖に。」
「脚長いし、全身形綺麗だし!胸ある癖に。」
三人は完全に私の反応を楽しんでいる。
「一応、誰にでも胸はありますよ~…。」
「一応とは何かしら?」
「マリ、人が嫌がることは言ってはいけませんよ?」
ソヨさんはエリーを完全に手中に収めていた。
「悪い子にはお仕置きが必要ね?擽りの刑にしましょう!」
「「変態!!」」
私とサヤは直ぐに気が付き、止めた。
「サヤは私の大切な友達だよ~!」
「ありがと~!!」
サヤと私は裸で抱き合う。
「ちょ!?抜け駆けですか?」
「サヤさんズルいですよ!!というかマリ、私は大切ではないのですか!?」
「ん~?私に酷いこと言う人は嫌いだよぉ~?」
「え?え?え!?」
エリーに悪気は無いみたいなので、笑って許すけど。
「冗談だよ、エリーも大切な友達!!」
「ありがとうございます!一生大事にします!!」
…何を?
「何をだよ~!エリーって、面白いね!」
サヤは笑いながらエリーに話しかけた。
「!!?」
…エリーはこういう子なのだ。
「ふ~…いい湯だったね~♪」
「はい!」
「冷えないように急いで帰りましょ!」
「了解っ!!」
四人はソヨさんの診療所に駆け込む。
「私も泊まっていきたいです~。」
「駄目よエリー!貴女にはお母さんがいるでしょう?」
「私、止まってくるかもって伝えてきましたし…。」
「ぐっ…それなら、サヤとエリー、まだそこまでな感じがするし、二人で寝たら?私はマリさんと…」
させない!
「サヤ、一緒に寝ない?それともソヨさんと寝る?」
サヤならソヨさんの暴走を知っている。
「一人でいいけど、マリとなら寝たいな♪あ、エリーとでも良いけど、その場合マリが可哀想だからね。」
「…なら、エリー!一緒に寝ましょう?」
「私もマリとがいいです…。それかサヤさんと…。」
「何でよ!私の何がいけないの!?」
ソヨさんはキャラ崩壊しだした。
「ソヨのいびきキツいし…。」
「変態だし…。」
「ソヨさん、マッサージって言って色んな所触ってくるんですよ?一緒だと寝れないです…。」
エリーはもう触られていた。
何でこの子はソヨさんを慕ってんのかな?
まぁ、エリーはそういう子なんだろう…?
結局、私とサヤ、エリー、ソヨさんと三つのベッドに分かれて寝る。
エリーは寝相がとんでもないらしく、一緒に寝るのは危険みたいなので一人だ。
「マリ、ブラ着けて寝るの?」
「一応、敵がいるときはそうしてる。この街での教訓。」
「何があったの!?」
ズデン!
「……何?」
「エリーがベッドから落ちたのよ。」
ソヨさんは動物用の檻を持ってくると、中に布団を敷いて、その中にエリーを転がし、鍵を閉めた。
「…酷くない?」
「このくらいしないと、危険なのよ。それに私は直ぐに起きられるタイプだから、トイレの時も大丈夫よ?」
エリーは寝ている間も落ち着いていられないのか…。
「落ちても寝てるなんてね~!」
「凄いよね!…変な子だけど悪い子じゃないから…」
「仲良くするから大丈夫だよ!…マリは王都に行っちゃうんでしょう?」
余計なお節介だったようだ。
「うん…でも、もう暫くはここにいるよ!」
「本当!?じゃあ、三人でお買い物行かない?ここ、外国から色んな物入ってきて面白いよ!」
「良いね!!そうしよっか!」
「「イェ~イ!!」」
「キャピキャピ楽しそうですね…。」
「あ、起こしちゃいましたか?」
「いえいえ、続けてくれて、結構です。私は一人寂しく自分を慰めています…。」
何だかいたたまれなくなってきた。
「ちょっ!?足!!」
「サヤの股の間温かくって…。」
「仕返し!!」
「ちょ、何故に胸!?」
ガサゴソ…
私達がちょっかい出しあっていると、物音がした。
「サヤ、私も混ぜなさい!」
ソヨさんも混ざって1つのベッドに三人、上に下にと、大乱闘が始まった。
「酷いです酷いです酷いです酷いです酷いです!」
朝起きると、1つのベッドに三人が寝ていて、檻の中にエリーという、悲しい状況になっていた。
「ごめんなさい、エリー…。」
ソヨさんは謝っている。
「結局、誰が勝ったの?」
サヤの問いに、私は答えられなかった。
「途中で疲れて休憩したときに寝落ちたみたいね。」
「私も、もう少し眠気を堪えられれば…千載一遇のチャンスが…。」
「回復魔法使えばよかったかもね♪」
「あ…ああ~!!!」
ソヨさんが完全に残念な人になっていた。
ごめんなさい、こんな話書くつもり無かったんです。
でも…楽しくなっちゃって…。




