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怪力少女にご注意を!  作者: アエイラ
本編
27/93

完全に腐敗しきった教会と修道院

「モグモグ…まだ夜まで時間あるし…。」

私の体内時計は午後3時を指していた。

私は食べ損ねたお昼を食べる。

「ハンバーガー旨い…。」

名前は違うがほぼハンバーガーだ。

パンにオークとツノウサギのひき肉を混ぜたハンバーグと、チーズ、玉ねぎが挟まっていて、やや酸味の効いたトマトソースがかかっている。

それにしても、チーズまであるとは驚きだ。

不自由はスマホが無いことくらいかも。


…さて、食べ終えてしまった。

「現実が~♪攻めてくる~♪」

私は半分壊れかけていた。

「…えへへ、…。」

独り言で照れた声を出したら、現実世界に引き戻された。

…私、今凄くキモかったよね。…何してんだろ。


「とりま図書館行ってみますか…。」

私は周囲を見渡す。

…図書館らしい建物は無い。

「?おかしいなぁ…。」

「どうかいたしましたかぁ?」

後ろから不意に声をかけられた。

「あ、いえ。えっと…」

「私、この街のこと、誰よりも詳しいですよぉ?」

「え、じゃあ…。」

話しかけてきた女性はいかにも高級そうな白い服を着ていて、凄くおっとりしていた。

髪は薄いピンクで、ニッコリとした目の奥に、何かを…

…この人、多分ヤバイ人だ。

女の勘が告げている。

この人の笑顔の裏には…

「どうしましたぁ~?」

恐らく、勘も良い…。

それか、相手の気持ちを読み取るのが上手いのか…。

私が何かに勘づいたと感じるや否や、私を逃がさない、というとてつもない殺気を含んだ圧をかけてくる。

「ど♪~し♪ましたぁ~?」

逃げられない。なら、図書館を聞いて本を探す体で逃げよう。

「あの、この街に図書館があると聞いたのですが…。」

「あぁ、図書館…うちの教会の図書館のことですねぇ~♪ご案内しますよ~♪」

…ん?うちの教会…?

「私、修道院長やらせて頂いております、リーゼ・トルナリヒ・アルデントと申します。マリさん♪」

「え…なんで…名前を…。」

「私はこの街の事、誰よりも詳しいんですよぉ?」

ヤバイ…この人…恐い…。

「怖がらなくても、夜は優しくしてさしあげますから~♪」

「はぁ?…あっ…。」

つい生意気な返事をしてしまった。

…仕方なくない!?

「…あの、すみません…。」

「あら可愛い♪」

…うぅ。完全にペースを捕まれている。


「ふふっ、宿が無いのでしょう?一日くらいなら、修道院に泊まらせてあげても、宜しいのですよぉ?」

図書館のある教会へと向かいながら、リーゼさんは話しかけてくる。

「その…なんで知っているのですか?」

「その質問は野暮よぉ。私はこの街の全てを知っているのですからぁ。」

リーゼさんのどや顔可愛い…。

…けど、超怖い。

「泊まらせてくれるっていうのは…無料で?」

「あらあら、世の中そ~んなに、甘くは無いわよぉ~♪」

リーゼは笑顔で私の首から胸へと手を滑らせる。

…歩きながら。

…完全に手慣れている。

「…やめてください!」

私は振り払う。

「あらあらぁ…泊まらないのぉ?」

「意味がわかりませんが?」

「今日一日かけて、身体で払ってくれれば良いのよ~♪」

「絶対に嫌です。というか、修道院長がそんなんで良いのですか?」

私はあくまでも冷静に返す。

「そうねぇ…。法令で、修道院長は全員女性になってから、楽しい毎日よぉ~♡」

「…どういうことですか?」

「修道士と修道女は修道院長に絶対服従っていう大原則があるのぉ。そのお陰で一時期は教会の腐敗が凄くてねぇ…。男が絶対に修道院長になるものだったから、女の人権皆無。…でも今は逆♪女性天下!!」

リーゼさんは鼻息を荒くする。

「いや、その法令、そういうのを防ぐための…。」

「他所はそうみたいねぇ…。でも、うちはうち!!」

「…と、言うと?」

「女×女、男×男!!見てもヤってもさいっこう♡」

…ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい


「…それで、許されているのですか?」

許される訳無いよね?普通…。

「私はこの街の王女みたいな感じだからねぇ♪治安は凄く良いのよぉ?事前討伐してるからぁ♪お陰で学生達も、安心して勉学に取り組めるのよぉ~♪」

…事前討伐って…恐らくは暗殺…なんだろうけど。

満開の笑顔で言わないでよ…。

「それに、此方には未来を担う子供達っていう、有能な人質があるからねぇ♪」

…どうしようもない屑が全知全能の神の如く君臨している街。でも、お陰で平和…。

「…流石に神様は信じていますよね?」

聞かずにはいられない。

「勿論よぉ♪神様のお陰で女の子達と毎日イチャイチャ出来るのですものぉ~♡」

…おい、神様。それで良いのですか!?



私達は教会についた。

まず、お祈りしてから図書館に向かうらしい。

「はぁん♡リーゼ様ぁ…。」

「あぁあ♡」

教会に入ると、何人かの修道女が発情期のような声をあげた。

「修道院はもっとスゴいのよぉ♡」

…腐敗し過ぎでは無いかな?


私達はお祈りをする。

私は、見よう見まねだ。

「あぁ、神よ。今宵はマリさんとセッ…」

「神様…お願いです!!リーゼさんの願いを聞かないで下さい!!!」



…どちらの願いが叶うかは、神のみぞ知る。

無駄話って書いていて楽しいんですよ…。

次回、ちょっとだけお話が展開するかもです(意味深)

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