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第5話 会見ライブの裏

次の日の朝8時。

事務所のダンスレッスン室を使いバンド稽古を見学していた零夜。

ギターとベースとドラムのハーモニーに心を奪われる零夜。

男らしく!という自分の中の目標をしっかりと誓っていた零夜だったが

やっぱり女子っぽさは直らない。

歌声は出来るだけ地声で歌えるような高さにしてもらうようにし

あとは会見コメントをしっかり言えるかが課題だ。

一応のために練習をすることに。


「これ以上にもっと皆さんの前で歌えたらいいなと思います。みんなよろしく!!」

と聖がきっちり感想を言い

「最年少メンバーですが、期待はしていいやつだと思いまーす!よろしく!!!!!!!」

大が零夜についての感想を

「こいつは心がピュアだ。流されやすくて辛さを見せないやつでもある。まぁ応援してやってくれ。」

涼介はいつもの上から目線で


あくまでもこれもアドリブである。

零夜はこの言葉の後に感想を言う予定。

ファンの歓声が鳴り止まなかったらそのままライブをする。

ファンしだいですべてが変わるのだ。


零夜は緊張しすぎてやる気が100パーセント。

いつもよりも笑顔が出ていて、おっちょこちょいになる。

家を出る前も聖のくつと間違えて履いてしまい

時間が3分くらい遅くライブ会場に着いた。

衣装とメイクに時間が掛かるのだが男子だとメイクはほとんどなし。

零夜はメンバーの中で一番年上だが、まだまだ若いのであえてナチュラルに。


会見ライブが始まり、Sweet★Kissというボイスと同時にライブ会場のファンが見えるところで

大きな扉が開き、光の中に4人がいる。

桐生零夜の顔が初公開され、ファンは黄色い悲鳴をあげた。

悲鳴は鳴り止む様子もなかった。

「皆さん、こんにちは。僕の名前は桐生零夜です。キーボード担当の20歳です。」

零夜も年をごまかし21歳のところ20歳に。

「もっとSweet★Kissを皆さん応援してください。僕もSweet★Kiss大好きです。」

ファンは真剣に零夜のコメントを聞く。

「メンバーの足を引っ張らぬように僕は今日からメンバーとしてよろしくお願いします。」


その中継を東京のスタジオで見ていたとあるスマイルアイドルと言われる女。

紫に光沢のあるバラの模様のドレスを身につけ、髪はロングでパーマをかけている茶髪。

今まで出した2枚のシングルはすべて売り上げ1位。(1ヶ月の売り上げランキングより)

男性ファンが圧倒的に多いがアメリカ・韓国・中国などの国でもファンは多い。

その女の名は「Kana」。

零夜が1年ぐらい通った鈴蘭宮男子寮学園の部活マネージャーであった水元加奈と同じ人物。

2008年の春ぐらいに東京渋谷でモデルでスカウトされる。

その後は高校生や若者ファッション雑誌「POPPOPポップポップ」の専属モデルに。

2010年でPOPPOPの専属モデルを卒業しアイドルとして歌手業界へ。

その後笑顔がかわいい芸能人ランキング1位を獲得してからはスマイルアイドルという名で有名になった。

2011年から2012年の今年にかけては女優としても活動し幅広く活動する人気アイドルに。

週刊誌に噂がまったくないアイドルとしても有名で

芸能人でも数多くKanaが好きな人がいる。


会見は無事に終わりライブをして終わった。時間は約3時間。

その後S★Kエンターワールドに向かった。

なぜ向かうかというと、お客さんがSweet★Kissに会いたいということだった。

関係者ということで特別に社長室で待っているそうだ。

社長室に笹船とメンバー全員がやってきた。


「こんにちは、Kanaです。零夜くんデビューおめでとうございます。」

 「あ、ありがとうございます。」

「これ小さかったかもしれないけど花束。Sweet★Kissだからバラにしたの。」

 「きれいです。ありがとうございます。」

「涼介とはすごく仲がいいの。」


実は零夜が留学するために卒業した後、2人は仲が悪くなったと思いきや

すごく仲良くなったのだ。

一度は付き合った関係だってある。

お互い仕事が忙しくて今は付き合ってるのかわからない状態。

会える日があればいいのだが、Sweet★Kissはマスコミがいつもくっついている。

そんなときにKanaがいたら誤解されるので会えないのだ。

社長はまだ帰ってきてないが秘書の人も2人の関係を知る人物なので

社長室に入ることを許可されている。


「なんでここに来てんだ。」

 「涼介に会いたかったのもあるけど、祝福ぐらいしたいでしょ?」


零夜は事情の知る笹船に涼介とKanaが付き合っているということを知ると

自分も応援すると言い出す。

零夜は本当は涼介に惹かれているのにもかかわらず

自分よりも涼介が幸せなほうがいいと考えて応援するということに。

どこまでお人よしなのかと思うがこれが普通のこと。


「零夜さんって肌が綺麗ですね。男受けがいい顔をしてると思います。」

 「あ、どうも・・。」

「わたしと涼介は付き合ってるの。この事務所関係以外ばらしたらだめだからね?」

 「・・・・・。」

「では、今度会えるときが楽しみだわ」


最後の言葉、一体なんだったのだろう。

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