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鑑定の結果、適職の欄に「魔王」がありましたが興味ないので美味しい料理を出す宿屋のオヤジを目指します  作者: 厘


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38 タコのアヒージョ


  「ふう……」

 原因がわかって、セイレーンにお願いしたので解決するだろう。

少しの間ダンジョンを封鎖していたので、冒険者たちが入場券売り場の前で人だかりができていた。

 食事処は満員でにぎやかだった。


 「お待たせしました! 無事解決いたしましたので、再開いたします!」

ダンジョンの入り口に戻ってきてすぐに、大勢の冒険者へ大声で伝えた。お――っ! という雄叫びが起こった。そんなに時間はかかってないけど、待ちかねたのだろう。


 「バージョン2ですので、以前より難しくなっていますので慎重にダンジョン内をお進みください! リストバンドは冒険者様の安全を守るため、必ず手首につけて中へ入ってください――!」

 魔力を流して使う、前世の物語などでおなじみの魔道具・拡声器を使って呼びかけた。バージョン2ということで、パーティを組んで挑戦する冒険者が増えた。


 一人でダンジョン攻略するよりも効率がいいし成功率も高いから、パーティを組んでダンジョンの攻略を推奨している。


 「マオさん! 料理が足りなくなりそうです!」

食事処の従業員 ママさんから呼び出しが、かかった。

 「は――い! 今、行きます!」

 拡声器をサウスさんへ渡して入場券売り場を変わってもらう。急いで食事処の中へ入った。


 実は今日からダンジョンのバージョン2 地下四階が解放されたので、それにちなんだ料理を出してみたら好評だった。

 「はい! タコのアヒージョ、お待たせしました!」

 地下四階のボス、クラーケンをイメージしてみた。本物のクラーケンの脚ではなく、隣国の海で獲れるタコを使った料理だ。


 さすがに本物のクラーケンの脚だと、いくつ脚があっても足りないし。そもそも魔物は食べられるのか? という疑問がある。ただ魔物を食するのは、今は安全性を考えてやめておこうと思う。


 タコとパプリカ、マッシュルームなど食べやすい大きさに切って、にんにくを細かく切り、お好みで唐辛子を入れてオリーブオイルを材料が被るまで入れて火にかける。素材に火が通ったら塩コショウし、パセリなど散らして出来上がり。玉ねぎやジャガイモなど、好みの野菜を入れるのもいい。

 今回はタコとマッシュルームをメインにしたアヒージョ。具材を変えてみればまた違った楽しさがある。 ※火を使うときは、注意して作ってください。


 「「う、ま――い!」」

タコのアヒージョを食べた冒険者がそろって叫んだ。他の冒険者がなんだ? と注目して「食べてみたい!」と注文が殺到した。


 「このキノコ……。地上一階の大キノコを思い出す。倒しても倒しても襲ってくるし!」

 ダンジョンクリアした冒険者が、同じテーブルで食事をしていた人に話しかけた。

「ああ! あの大キノコはキリがなかったから、走って地下へ行った!」

「俺も!」「私も! 同じ!」

 はははははは! と冒険者同士で笑っていた。


 「ネタバレになるから大きな声じゃ、言えねえけどな。この()()

違う冒険者が、フォークにタコをさしてみんなに見せた。すると他の冒険者たちがウンウンと頷いた。

 「あのタコじゃないけどさ、思い出すぜ……」

話しながら、フォークにさしたタコをパクッと口の中へ放り込んだ。痛い目にあったのだろうか? その冒険者はタコを奥歯で、モグモグと噛みしめていた。


 

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