表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
偽物と魔性の民  作者: 宅間晋作
精霊国編
37/37

ハッピーエンド

「……」


 巴の意識は乖離していた。

 暗くとても静かな場所にいた。


「……どこだここ?」


 意識だけがあった。

 暗い奈落の底にいる感覚がした。


「こんにちは巴。 また会えたね?」


 すると見知った顔が見えたので巴は驚いた。


「オルレイ!」


「久しぶりだね」


「おい! オルレイ! 会えないんじゃなかったのかよ!」


「うーんそのつもりだったんだけどねぇ。 奇跡ってやつじゃないかな?」


「……奇跡か」


 奇跡と言われて巴は固まるしかない。


「……俺は死んだのか?」


 巴は率直な質問をオルレイにした。


「大丈夫。 巴は死んでないよ」


 穏やかな声で返事をされて巴は思わずドキッとしてしまった。


「ふふ。 私にドキドキしていたらアウラに怒られちゃうよ?」


「う、うるせー! べ、別に関係ねーだろ!? お、お前には!」


 巴は恥ずかしいがりながらもオルレイに返事を返した。


「でも良かった。 君が幸せになって」


「……そうか。 オルレイありがとう。 俺をあの世に連れて行かない為に出て来てくれたんだろう?」


「どうだろう? 君が会いたいって望んだからかな?」


「……ありがとうオルレイ俺、幸せになるよ」


「……そう。 それは良かった」


「ありがとうオルレイ俺に名前をくれて! 本当にありがとう!」


 巴はオルレイに手を振って本当の意味でお別れをした。




「痛い?」


「よ、良かった! 巴! 巴!」


「えっ! アウラ!?」


 巴が目を覚ますとそこは自宅の布団の上だった。


「えっ! なんでアウラがいるの!?」


 巴は思わず声を上げて叫んだ。


「あに様!」


「「巴!」」


「うお!?」


 するとふすまが開いて巴に向かってクロナ、ドミエラ、ミエルが抱きついてきた。


「良かった。 良かったですあに様!」


「全く! 心配かけさせるんじゃないわよ!」


「そうよ! 私のアウラを泣かせたら承知しないんだから!」


「はは、すまねぇなみんな」


「巴」


「なんだよ」


 アウラの呟きに巴は思わず目を向けた。


「こんなタイミングで言うのもなんだが。 結婚してくれ」


「……いいのか?」


 巴はアウラの急なプロポーズに戸惑った。


「俺はクローンで偽物なんだぞ?」


「別にいい。 私はなんなら男を誑かす魔性の女の一族だぞ」


「そうか。 俺から一ついいか?」


「なんだ?」


 巴はかっこつけて笑みを浮かべるとアウラの頬に手を当てた。


「キスしたい」


「喜んで」


 そしてアウラと巴はキスを交わした。


「こ、こんな俺だけどよろしく」


「私の方こそ」


 こうして二人は結婚して様々な人に挨拶をした。

 スカイラインがアウラの母であるレイメル・ラーシャだったと知った時は驚いたがその後アウラはちゃんとレイメルと話して仲良くした。

 そして巴とアウラの間には六人の娘に囲まれて孫にも恵まれて死んだ。

 精霊国はそのまま唯一の国として発展し、大陸の開拓を進めて人工島楽園と一つとなった。

 これで遠雷の魔王から続いた因縁は終わりを告げた。

 これからも世界は平和に続くであろう。


 おしまい。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ