朽ちた叫び
今日は優ちゃんが休みだった。
ほとんどの席が埋まっている教室のはずなのに、何故か静かで何も無い。そんな気がした。
部活は美術部でルールなんて何も無かったので、早めに帰った。自分でも驚く程に優ちゃんと話したかったから。
家に帰って直ぐに優ちゃんに電話をしたみた。
ワンコール後にすぐ優ちゃんは電話に出た。
「…もしもし?優ちゃん今日休みだったけど、大丈夫?」
優ちゃんは苦しそうな声で答えた。
「全然大丈夫だよ。ただちょっと今日は気持ち悪くて」
大丈夫だと言っているのに、助けて欲しいと聴こえるその声に少しイライラした。
「優ちゃん。何かあるならちゃんと言わないと、僕は伝わらないからね。」
とげとげした言葉を放ってしまった事に気付いて自分が嫌になった。優ちゃんは確かに苦しんでる。そこに追い打ちをかけたようで、自分に包丁を突き立てたくなった。
「…憂、今日家に泊めてくれない?お母さんとちょっと気まづくてさ笑」
優ちゃんが僕に助けを求めてくれたことに嬉しくなった。
「全然いいよ。体調きつそうだし、今から迎えに行くよ。後ろに父さんいてさ、凄くわくわくしてて乗り気だし車出してもらうね」
「え、マジ?…ありがとう助かる…」
優ちゃんは地獄の底から救い出されたように凄く嬉しそうな声を出していた。
その後電話を切り、父と優ちゃんの家に車で行った。
家に着いた後は優ちゃんは僕の部屋に入って凄く嬉しいそうにベットへダイブした。体調が悪い人とは思えないくらいに楽しそうだ。
「マジで今日泊めてくれてありがとう…憂の部屋めっちゃ綺麗だね!あ、この漫画俺も好きめっちゃ好みおなじ笑」
優ちゃんは遊園地に来たみたいにキラキラな目で僕の部屋を見物していた。
ご飯は父が担当していたので、ご馳走を作って僕の部屋に持ってきてくれた。
「うわ憂のお父さんめっちゃ料理上手だね。これとか超うまそう。」
鶏肉のグリルをキラキラの目で見つめた優ちゃんは本当に犬みたいで可愛かった。
「優ちゃん、そんな見つめても冷めるだけだよ。冷めないうちに食べよう。」
美しく揃えた手と手を合わせていただきますをした。
料理はいつも食べるものよりも何倍も美味しく感じた。やはり優ちゃんがいる世界では全て美しく見えるのかもしれない。
ご飯を食べたあとは順番にお風呂を入って寝に入った。
明日は土曜日だったから宿題を後回しにした。
「じゃあ電気消すよ〜。おやすみ」
僕はそう言って部屋の端にあるスイッチをカチッと押した。
それから1時間後、僕は何故か寝られず優ちゃんを見つめるしかできなかった。優ちゃんをベットに寝かせて、僕は分厚めのマットレスに布団を敷いたので、ベットと同じくらいの高さで優ちゃんの顔がよく見えた。
暗闇でも優ちゃんの顔ははっきり見えた。何故かとても安心して爆睡していた。少しちょっかいを出しても起きない程に深く眠っていた。
その時急に優ちゃんは泣き出して、震えた声で寝言を言った。
「お母さん助けて…痛い…やめて…」
そう言いながら顔を覆っていった。
よくアニメやドラマで見る、トラウマからの悪夢だろう。僕も心が苦しくなった。こんなにも愛嬌のある人がこんなにも苦しがる程のトラウマを抱えてると思うと今すぐ悪夢を壊したくなった。
こういう時は人の温かみを伝えると和らぐと見た事があったので、少しだけ後頭部を撫でてみた。優しすぎないようにかと言って強すぎないように温かみが感じられるように心を込めて撫でた。
少し漏れた声で安心したことが分かった。
詰めるのは良くない。僕もそういうのは嫌だったから起きてもこのことを聞くのは辞めておこう。
優ちゃんはいつもの崩れた笑顔に似た顔で嬉しそうな表情をしていた。
その後は何故かよく寝れた。優ちゃんを撫でたあとすぐに自分の布団に戻ったが、すぐに寝てしまったみたいだ。気付いたら朝になっていた。
優ちゃんのボサボサ頭が面白くて朝から笑みが出た。今まで感情がないと思っていたけれど、優ちゃんに出会ってから色々な感情が戻った。そんな気がした。
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