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海岸線に溺れる花火

あの時の夜光虫は本当に綺麗だった。

いつもの習慣、昼休みに優ちゃんに明日提出の宿題の勉強を教えること。

そして今日も勉強を教えた。

彼は所謂陽キャで、僕はガリ勉だった。

勉強が苦手な優ちゃんにとって、僕が血肉になった。


「ねぇ、今日さ、夜中時間空いてない?近くの海行こうよ!」


勉強に悩みに悩んで追いつけなくなったのか優ちゃんは全く勉強とは縁のない話を入れてきた。


「別にいいけど、雨降ってるよ?真夜中って……警察に注意されるかもよ。なんで真夜中なの?」


もちろんこれは誰でも気にする点だろう。普通中学生がそんな時間に出歩いたら警察に補導される。

でも優ちゃんはどうしても行きたいみたいだった。その時間に、僕とが良いみたいだ。


「雨は……きっと止むよ。特別なことが起きるんだよ。今日!いいでしょ一緒に行こ!」


そうして、海に行くことが決定した。その日の宿題は適当に済ませてすぐにでも行きたいほどに楽しみで学校での授業なんて左から右に流れて行った。

そうしてやっと夜中になり、海に行った。優ちゃんの読み通り雨は止み、夏だからか砂は少し渇き暖かい風が僕たちを包み込んだ。


「あ、憂〜!こっちだよ!」


優ちゃんの少し冷えた手が僕を波に押し込んだ。

足に触る潮は少し暖かいようで冷たい。ちょっと気持ち悪い感覚だったけど、この空間はとても好きだった。


「海、綺麗だね。優ちゃんは海好きなの?」


優ちゃんは少し悩んでちょっと悲しそうに答えた。


「う〜ん……あんまり好きじゃないけど仲良い人とか一緒に行く海は好きだよ。綺麗だから。」


何故か含みのある言葉につっかかりを感じたが、気にしないフリをして海を眺めた。


「憂!見てて〜!」


よっ という少し漏れた声とともに小さな石が海に投げられた。

そうすると海が青く美しく光出した。


「憂はこれ見た事ある?夜光虫だよ。季節も天候のタイミングもバッチリだったから見せたかったんだ〜」


にぱっと優しく輝く笑顔が僕に向けられて、少し戸惑った。


「初めて見た。凄いね。綺麗。」


そう返事すると、優ちゃんは大きい黒のバックパックからギターを取り出した。


「俺歌が好きなんだよね。歌うことも好きで、ギターも弾けるんだよ。綺麗な景色に歌はつきものでしょ?笑」


少し照れくさそうにギターを握って大きく息を吸った優ちゃんは何故か震えていた。それを否定されたことがあるのか、否定を恐れているように見えた。


「僕も歌好きだよ。色んな人の意見が乗せられてるから色んな人の苦しみとか悲しみとか短い歌詞の中で読み取るの楽しいし。」


僕の返事を聞いた優ちゃんはびっくりした表情から崩れたあの優しい笑顔になった。

その後、優ちゃんは飴玉のように甘い生い立つ背を肯定し続ける歌を歌い出した。その声は透き通っていて、波の音と共に流れて行った。この歌を独占したくなった。


「歌、上手だね。自分で作った曲なの?僕、その曲好きだな」


優ちゃんは泣きそうな顔を空白の空間に向けて僕からは見えないように嬉しそうな声で返事をした。


「うん。この曲作ったよ。1ヶ月くらいかな。そのくらいかけた。好きだって言ってくれて本当に嬉しい。なんか顔熱い笑 」


恥ずかしそうで顔が真っ赤で必死に隠してるけどバレバレな優ちゃんの感情は僕のガラスを簡単に割るカナヅチになった。

それが恋と感じるのに時間はそうかからなかった。

※このストーリーは実際の人物 トは関匸ィ縺 ッ髢「菫 ゅ ≠

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