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旦那ちゃんと嫁ちゃんの他愛の無いお話
あ~なんかとりてえ。
芥川賞と直木賞の発表がテレビで流れた翌日の朝、不意に嫁ちゃんが、
「ねえ、いつになったら賞とるの?」
と、旦那ちゃんに聞いてきた。
「ん~、じゃ、明日」
と、軽口を叩く旦那ちゃんに、
「無理っ!」
即答する嫁ちゃん。
「・・・無理かどうか、分らないじゃん。俺が書いたの読んだことないくせに、だったら読んでみてよ」
「ん~賞をとったら読むね」
「それじゃあ、後出しじゃん」
「だって、賞に選ばれる作品だから面白いでしょ」
「・・・だったら、読んでくれて応援してくれてもいいじゃん」
「面白い作品だったら、私が読まなくても評価されるでしょ。それとも旦那ちゃんが書いたの面白くないの?」
「そんなことはないと思うけど」
「だったらいいじゃん」
ふふんと、したり顔の嫁ちゃん。
「ちぇっ」
「私も書いてみようかしら、私の方が賞とれるかも」
「さよけ」
旦那ちゃんは苦笑いを浮かべた。
なんかくだちい(笑)。