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続・類は友を呼ぶ…、誰が呼んでいいっつった!?

「「「かんぱぁーい!!」」」


こいつら何回乾杯やってんだ。

バイエルンはドイツ出身で、関西に留学経験の有る友人に日本語を習ったらしい。

焼肉は初めてと言うが、お口に合ったのか食うわ食うわ…。そしてそれ以上にビールを飲む飲む…。

しかしあまり強くはないみたいだ。

目が座ってるし、さっきから変なタイミングで笑ってくるんですけど…?


美沙子はバイエルンに肉を取ってやったり、おしぼりで口拭いてやったりしてかいがいしく世話を焼いている。

俺にはそんな事してくれた事ないぞ!

この待遇の差は何だ!?


どうやら美沙子は、モデル張りのバイエルンに舞い上がっている様だ。

しかし美沙子よ! 哀しいかな、バイエルンはバッフィーサイドの男なのだっ!!

どちらかと言えば、俺の方に分が有るのではないかな? フフン。

俺の中で自分自身気付いてなかった“ちょいワル”がムクッと頭をもたげた。


「あのさぁ、俺もバイエルン…って呼び捨てしていいかなぁ?

俺達もう友人だろ?」


バイエルンは頬を赤らめ嬉しそうに笑って言った。


「うちは“モキティ”って呼んでええかぁ…、キュートなあんたにピッタリやぁ〜」


えぇっ…、モ、モキティですかぁ…微妙〜。


「ダメよぉ〜、ダメダメダメダメェ! モキチンって、チンって!? ぜぇーっ対ダメェ! モキチンのチンはあたしのチンですからねぇ〜。

茂吉ぃ、バイエルンは他人よぉ…、あたし以外のチンになっちゃヤダァ!」


うぉーい! バッフィー!

誰もチンなんて言ってねえぞっ!

ましてお前のチンでもねぇっつぅの!

つぅか、チンって何だよ…。


などとバッフィーの不毛な会話に気を取られている間に、美沙子はバイエルンと携帯の番号とメアドまで交換して、ツーショットで写真を撮りまくっている。

待受にするつもりだな…、俺のクシャミ直前の変顔はお払い箱かっ!?


バイエルンの気を引いて美沙子に見せ付ける作戦が……。

バッフィー、お前のせいだ…、お前がチンだ何だって横槍入れるから…。

俺はバイエルンに、本来の目的を思い出させてあげると言う親切ぶりを発揮する事にした。


「いやあ、しかし寂しくなるなぁ…。バッフィーともいよいよお別れかぁ…」


「何でぇ?」


げっ!? バッフィー酔ってんじゃん…。


「だって、バイエルンはバッフィーを迎えに来たんだろ?」


「違う違う! バイエルンはクリスマス休暇を茂吉んちで一緒に過ごすのよぉ~、年明けまで居られるのよねぇ~」


「イェース、ウイキャ~ン!」


ウォーー!!

チェンジだ、チェンジだ、お前なんかチェンジだぁーー!!!!



そしてやがて、史上最悪のクリスマスがやって来るのだった。





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