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俺と彼女は確認友達〈チェックメイト〉

作者: 白魚流太


「ねぇ、私とチェックメイトにならない?」


 同じ学部の女友達が、出し抜けにそんなことを言う。


 チェックメイトに……なる?

 意味が分からなかったので質問すると、逆に質問が返ってきた。


「同じクラスの友達は?」

「クラスメイト」

「一緒に住む友人は?」

「ルームメイト」

「じゃあ、確認し合う友達は?」

「……チェックメイト?」

「そういうことよ」


 どういうことよ。


「君、課題の提出よく忘れてるわよね?」

「うっ」

「実は私もよく忘れそうになるの。だから私達、お互いに課題の確認をし合わない?」


 あー、なるほどね。そういうことなら俺も助かるし、断る理由がない。という訳で、申し出を受け入れることにした。


「よかった。じゃあ私達、今日からチェックフレンドね」


 メイトじゃなかったの?


「チェックスフレンドね」


 複数形にするな。



 翌朝、彼女からの電話で起こされた。


『おはよう』

『朝っぱらからどうした』

『生存確認よ』

『そういう確認もするのか』

『当たり前でしょ、チェフレなんだから』


 変な略し方やめろ。


『朝ご飯はちゃんと食べた?』

『食べたよ』

『朝はご飯派かしら? それともパン派?』

『何の確認?』

『好みの確認』

『まぁ……パンかな』

『犬派? 猫派?』

『犬』

『和装がいい? それとも洋装?』


 何の確認?


『子供は何人欲しい?』


 まじで何の確認?


『男の子二人、女の子一人にしましょうか』


 何かが決定した。



 『美味しそうなカフェを見つけたわ。チェックしに行きましょう』という謎な誘い方をされて、二人でカフェにやって来た。ホテルの一階にある、ちょっと小洒落たお店だ。


「あの張り紙見て。『店内への危険物持ち込み禁止』だって。君、持ってないわよね?」

「持ってる訳ないだろ」

「私、持ってるかも」

「はぁ?」

「念の為、〈肉体確認〉してくれる?」


 ボディチェックだろ。妙な言い方するなよ。


「店内では騒いじゃダメよ?」

「分かってるよ」

「お口にチェック、だからね?」


 チャック、な。


「こういうオシャレなカフェ、よく来るのか?」

「そうね、友達とちぇくちぇく来るわよ」


 ちょくちょく、な。


「あ、くしゃみ出そう……チェックション!」


 独特だな。


「あー、ちぇくび痒い」


 こんな場所でかくなよ! あ、手首の話か。


「そろそろ出ましょうか。店員さん、お会計お願いします」


 そこはチェックじゃないのかよ。


「そういえば、ここの上はホテルになってるのよね」

「そうだな」

「……明日は、日曜日ね」

「……そうだな」


 チェックインした。


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