おまけ 救済の代償
「しいちゃんはかわいいから、すぐに運命の相手見つかるわよ。」九子は詩季の頭を撫でながらよくそういった。
あれから10年経った。詩季は自分だけ相手がいないことに激怒した。
正統派ヒロインと言われた私に彼女がいないのはおかしいと。
私の運命の相手はどこにいるのかと。
思えば、玲衣、陽芽がくっつくのは自然の摂理。
そして夢口が九子とくっつくのは二人の繋がりの深さだ。
夢口は10年以上想い続けたその強さだ。
二組は最終的に結婚し、幸せな家庭を築いていた。
時々遊びに行くと四人は楽しそうに近況を話す。最近はそれぞれの間にできた子供の話をすることが多くなっていた。
詩季はうらやましかった。しかし、相手がいない。
二組の運命的なカップルを目にし、自分も運命の相手が現れると想い心待ちにしてたのにこの年だ。
おかしい。この世の中は不公平だ。詩季は激怒した。
運命と書いて気まぐれと読みたくなるくらいだった。
私には運命の相手が現れないのか、詩季は度々思った。
すると昔の自分を思い出すような可憐な女子高生が目の前を通った。
フリフリでスカートは短くそこから見える生足にドキリとした。かわいいと詩季は思った。
詩季はそう言えば自分がかわいいと言われることが少なくなったなと感じた。
女子高生は去っていった。詩季は残念だった。もっと見ていたかったのに。
と、去っていた女子高生はすぐに戻り、詩季の前に現れた。
「気になったなら、声をかけてください。」とその女の子は詩季に言った。
「えっ」詩季は驚いた。確かに気にはなってたが、何でバレたのだろう。
「私は未来からあなたを落としにきましたE子と言います。」
その女子高生はそう挨拶した。唐突すぎて詩季にはまったく理解できなかった。
「私の可憐さはあなたの全盛期を上回っています。」E子は堂々と宣言した。そして詩季の胸元近くによると上目遣いをした。
「私のこと好きになってください。」
詩季はタジタジで、その子のことが堪らなく好きになっていた。
しかし、年下に責められるのは悔しく、少し距離を取ると大人らしい顔をする。
「私はどちらかというと王子様の方が」と茶化して言った。
「知ってます。でも私が好きな私の姿であなたに好きになって欲しいんです。」
真剣な目をして話す姿に詩季またも大きく心が動かされる。
詩季も運命の相手と出会ったのである。
ご一読ありがとうございました。
あとがきには最後補足で述べたい(いいわけしたい)ところを記載させて頂きます。
本話のタイトルについて、三話では優勝者カップリングがリバース(Reverse)してしまうこと。
そして五話でもカップリングがリバース(Rebirth)するということで、カッブリングリバースと名付けました。
本当のこと言うと五話はもっと現実的な話で終わらせるつもりでいました。
夢口の前に現れるのは九子の姿をした詩季にするつもりだったんです。
で、最初は気づかないであるとき気づくもそのまま付き合い続ける、という話にしようとしてたんですが、
そうすると九子が救われないな、と思ったので、無理に復活させました。
結果ご都合主義の作品になってしまいましたが、みんなハッピーで終わらせたいという思いがあったからなんです、、
まぁ詩季が結果あぶれましたが、最後に相手がつきました笑
ちなみに詩季に彼女ができないのは百合神さまが無理をして九子を蘇らせたことで、
玲衣もしくは夢口のフラグを徹底的にへし折ったことが原因です。そしてその救済がE子の登場につながります。
実は詩季の子供が世界を救う一因になり、百合神さまの気まぐれでフラグをへし折られ、
未来が危険な状況になってしまったのです。それを救うためにE子が登場します。
実はE子は夢口と九子と玲衣を絶妙に合わせ、絶対折れないフラグとして登場したのです。
しかし、このあとこの折れないフラグが問題を起こし続けます、、
というところまで考えていたので、書き続けようとも思ったのですが、
五章で終わらせるつもりだったので、ひとまずここで筆を置きます。
長編小説書くいろいろ詰め込めて楽しいなーと思いました笑




