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「……ええ。スバル様は最初の頃はとても怯え、私達に物を投げたりして攻撃、罵倒をして私達を遠ざけようとしました。しかし私達はそれでもスバル様に接触し続けて三日目。怒り疲れたのと体力の消耗でシーツで身体を隠す様にまん丸となっていました」








 まず女であるレフィアナが近寄った。

 レフィアナは静かに瑞々(みずみず)しい果実を手渡すとスバルは少し間を空き、果実を奪い取って久方ぶりに食事を取ってくれた。

 そしてレフィアナは『お風呂に入りたいか?』と聞くと蚊の泣く声程だったが、確かに了承した。



 身体が綺麗になり、大分精神も落ち着いたスバルはレフィアナが隣に座っても何も言わなかった。

『……外に行きませんか?』

 スバルがこの世界に来てからずっと外に出る事はなかった。外の空気を吸いたいと思ったスバルは小さく頷いた。


 レフィアナが連れて行ったのは小さな小さな村だった。

 レフィアナはあえてスバルが異世界からきた人間だと村人達には言わなかった。村人達は酷く怯えるスバルを優しく迎えてくれた。

 特に無邪気な子供達の存在はスバルの心を癒してくれた。子供達に手を引かれて鬼ごっこを始めた時は王宮ではけっして見せる事はなかった笑顔を子供達に見せてくれた。その姿を見た時レフィアナと護衛達は心から安堵した。


 城に戻った後、スバルはポツリポツリとライアンに質問した。スバルは異世界に連れて来られて恐慌状態だった為説明を覚えていなかったからだ。

『どうして自分達は此方に来たのか?』

『それはこの世界が魔物が五百年周期で魔物が産まれるからです。それを浄化して弱らせる力があるのが異世界から来た人だけです』

『元の世界には戻れないの?』

『いいえ。召喚された時間に戻す事は可能です。ただし、術は一度限りですからスバル様だけアチラに送り返す事が出来ません』

『……そうしなきゃああそこに住んでいた人達は死ぬの?』

『……魔物が産まれる場所と人間が暮らす場所に境に騎士団を派遣して喰い留めています。しかしそれも時間の問題です。彼等がやられれば真っ先に犠牲になるのは力を持たない国民達です』


 それを聞いた瞬間大きく眼を見開き、口を数回パクパクと閉口した後何かを決意した様に口を固く結んだ。


『……自分には浄化の力がないんですよね? ……ならば剣を。彼等を守る為の剣を教えて下さい』


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