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異世界召喚 棍棒勇者無双  作者: テラニート
8/10

第8話 Sランク冒険者

「いってー」

「いてえいてえよー」

「依頼してえよー」


暴漢達がことさらに被害を訴える。

暴漢の1人が、ギルドの窓口に向かい、依頼をしようとしていた。


「ギルド内で暴行を働いた狼藉者討伐の依頼を出してえ」


暴漢の1人がそう言って、冒険者ギルトに依頼をした。

ギルドの受付の女の子は背景事情を一切考慮することなく、事務的に依頼の処理をしていた。


そして、ギルドの掲示板には、僕を討伐の対象とする依頼が張り出された。

張り紙を見ると、罪状には、ギルドないで6人の罪の無い冒険者に暴行を加え負傷させたものである、と書いてある。

クソッ、こっちの事情は完全に無視されている。


僕がどうなるか見守っていると、先ほどギルトの女の子を話をしていたイケメン冒険者が張り紙をバリっとはがした。


おおっ、さすがイケメン。

事の顛末を考慮すれば、暴漢6人に非があると判断して、この依頼は不当だと主張してくれるに違いない。

僕がそう期待していると、イケメン冒険者がギルドの受付に向かっていった。


「この依頼、Sランク冒険者、爆炎のレクサスがお受けいたします」


イケメン冒険者、レクサスはそう言い放った。

クソっ、この世界には正義はないのか。

僕はそう思ったが、これは戦いを避けられそうにない。

僕は、【神の眼】でレクサスを視た。


レクサス

性別:男

職業:聖戦士

レベル 316

腕力 85

体力 74

速度 78

魔力 89

精神 76

魅力 38

スキル:上級剣術、剣、聖剣技、魔法剣、聖魔法、身体能力強化、神速、再生、棍棒挿入術、炎纏


くっ、なんだこのステータスは。

いくら勇者といえども、低レベルでは勝負にならないだろう。

僕は、なんとか戦いを避けようと考えた。

僕は、レクサスに話しかけた。


「レクサスさん、僕の話を聞いてください」


レクサスは僕を見た。


「キミがこの依頼の対象である狼藉者だね。確かに、キミにも弁解の機会を与える必要が

ある。言い分を聞こうじゃないか」


失敗すれば僕はレクサスに討伐されてしまう。

僕は少し考えて慎重に弁解を開始した。


「僕は、確かに、ギルド内で冒険者6人に怪我を負わせました。でも、これは正当防衛なんです」


「ふむ、話を続けてくれたまえ」


よし。レクサスは僕の話に興味を持ったようだ。


「僕は、冒険者登録をするために、ギルドにきました。ところが、ギルド内に入ると、冒険者6人が僕に絡んできて、カツアゲしてきたんです。そこで、やむを得ずに自分の身を守るため、撃退した、ということなんです」


「キミの言っていること本当ならば、確かに正当防衛ということになるね」


暴漢達が声を上げる。

「いやっ、そいつの言ってることは嘘ですぜ!」

「俺たちはいきなり殴られやした」

「冒険者である俺たちよりそんなよそ者を信用するんですかい」


レクサスは、ギルドの受付嬢に、目撃していたかどうか質問した。

しかし、やはりギルドの受付嬢は見ていなかったようで首を横に振る。


「まあ、どういう理由あるにせよ。私は、依頼を達成すればギルドポイントと報酬を受け取ることができます。討伐させてもらいますよ!」


そういうと、レクサスは、聖剣を取り出した。


「ヒィ、そんな!」


僕は、完全に腰がひけていたが、なんとか鉄の棍棒を取り出した。

僕は、レクサスが繰り出した一撃をギリギリのところで棍棒で受け止めた。


「クッソォォォ、僕は悪くないのに、どうしてこういうことになるんだ!」


僕は、あまりに理不尽な世界に怒りを爆発させた。

そして、火炎の魔法を棍棒に纏わせるという【魔法棒】の技を閃いた。

僕の持つ鉄の棍棒は、火炎の魔力によって、真っ赤に燃える。

赤熱した鉄が、周囲の空気を歪ませた。

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