第7話 冒険者ギルド
僕は、奴隷商人の店の金庫を漁り、さらに金貨500枚を発見し取得した。
僕は、奴隷商人の手から獣人奴隷のレイナを解放した。
レイナを保護するための拠点も必要だろう。
僕は、商業都市ゼニスの不動産屋に行き、拠点を買うことにした。
金貨600枚で、3LDKの戸建てが販売されていたので、購入することとした。
【神の眼】で商人を確認したが、詐術のスキルがなかったため、嘘をつかれている可能性は低いだろう。
【神の眼】は、うまく使いこなすことができれば、最強のスキルだと思う。
僕は拠点の家ができたことで、生活費で稼ぐ必要があると考えた。
棍棒で人を襲って金を奪う生き方もあるとは思ったが、それでは盗賊になってしまう。
街で情報収集をする中で、僕は、冒険者ギルドというものの存在を知った。
冒険者ギルドに登録することで、仕事を請けて金を稼ぐことができるらしい。
僕は、家にレイナを待たせると、冒険者ギルドに向かった。
僕が、冒険者ギルドに入ると、そこには昼間から酒を飲んでいる不良風の男たちの吹き溜まりとなっていた。
男たちは6人、それぞれが棍棒をぐるぐる回しながら威嚇するようにこちらを見ている。
僕は、【神の眼】を使った。
性別:男
職業:戦士
レベル 85
腕力 25
体力 20
速度 15
魔力 3
精神 10
魅力 4
スキル:棍棒術、棍棒挿入術、集団暴行術
クッ、一番弱い奴でこのステータスだ。
やはりこいつらも棍棒挿入術を持っているのか。
男が、僕に顔を極限まで近付けつつ、変顔で威嚇しながら話しかける。
「おい、坊主。ここはおめえのような小便臭いガキが来るところじゃねえぜ」
クソッ、絡まれてしまった。
僕は、やはり、何か不良を引き付けるものを持っているのか。
敵は6人。徒党を組んでいる。
これに対して、僕は1人だ。
多勢に無勢。
ここは従うしかないと思った。
「すみませんっ、ギルドに登録しに来ただけなんですっ!どうか見逃して下さい」
僕は、可能な限り、下手にでつつ、許しを乞うた。
「なんだぁ、てめぇ、てめぇみてぇな軟弱な野郎に冒険者ができるかよ。とりあえず、慰謝料として有り金全部おいていけやぁ」
クッ、これはカツアゲだ。
なぜ、僕が慰謝料を払わないといけないのだ。
僕は、覚悟を決めて抵抗することにした。
僕は、鉄の棍棒を取り出すと、男たちを威嚇した。
「下手に出ていれば好き放題言いやがって!これ以上の狼藉はこの勇者が許さないぞ」
僕は、鉄の棍棒で、暴漢Aを殴りつけた。
しかし、ステータスが拮抗しているため、一撃で仕留めることができなかった。
「やりやがったな、みんな!やっちまおうぜ!」
暴漢Aの掛け声とともに、暴漢B、C、D,E、Fが連携して僕を棍棒で殴った。
僕が、1回攻撃する間に、6回殴られる。
これは不利な状況だ。
グッ、このままでは、また、棍棒を挿れられてしまう……。
僕は、助けを求めるような視線でギルドの受付窓口を見た。
しかし、ギルドの受付の女の子は、イケメン冒険者との会話に夢中になっており、まったくこっちを見ていなかった。
僕は、奥の手である必殺の【大地神破斬】を使おうとした。
しかし、この必殺技は、力を溜める時間が2秒かかってしまうのだ。
戦闘において、2秒とは、10回殴られてもおかしくない時間だ。
この技を決めるためには、相手に隙を作る必要があった。
僕が力を溜めている間に、暴漢達から、20発以上殴られ、僕の技は中断されてしまった。
僕の受けるダメージは、【治癒力上昇(中)】の効果をやや上回る程度に達していた。
このままでは倒されて、また棍棒の屈辱を味わうことになる。
僕は、勇者なんだ。
ここで負けるわけにはいかないっ。
僕は、全身に力を込めて叫んだ。
「うおおおぉぉぉぉ!」
その瞬間、脳裏に新技である、【黄龍烈風斬】を思いついた。
なんと、この技は、威力は、【大地神破斬】に劣るものの範囲を攻撃できるスキルであり、力を溜める時間もいらないというものだった。
「喰らえ、神技っ!【黄龍烈風斬】っ!」
僕は、棍棒を片手に、身体を竜巻のように回転させ、棍棒から衝撃波を放った。
衝撃波は、僕を取り囲む暴漢6人に全員にぶつかり、暴漢を戦闘不能にまで追い込んだ。
僕は、棍棒をビシッと掲げると勝利のポーズを決めた。
「ぐわっ、こいついきなり暴力をふるいやがった、傷害罪だ!衛兵さんに通報だぁ!」
「いてえ、いてえよー」
「いきなり何すんだよーー」
「冒険者ギルドが黙っていないぜ」
「冒険者ギルドにお前の討伐依頼を出すぞっ!」
暴漢達は、急に被害者ぶって好き放題言い始めた。




