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異世界召喚 棍棒勇者無双  作者: テラニート
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第10話 女神の祝福

「許すわけねーだろっ」

「犯罪者は死刑だーっ!」

「死ね死ね死ね死ねーっ!」


暴漢達はそう言ってさらに僕を殴った。


ボコッ、ドカッ、ゴキッ、バキッ!


「お願いですっ!許して下さいっ!僕は、ただ冒険者ギルドに登録に来ただけ……むがっ!」


僕が必死の弁解をしていると暴漢の1人が僕の口に丸めた布を突っ込んだ。

クソッ、これじゃあ弁解を続けることもできない。

僕は抵抗むなしく、四つん這いの形で縛り上げられてしまった。


そうしていると、レクサスは、僕の落とした赤熱した棍棒を手に取った。


「私の恋人であるカローラさんを人質にするとは良い度胸です。自分の技を自分でくらうといいでしょう!少しは人の痛みを思い知りなさいっ!」


「ほんあっほうはふふひへふらはいっ!(そんなどうかゆるしてください)」


そう言ったレクサスは、赤熱した鉄の棍棒を僕のケツの穴に押し挿れた。


ジュゥゥゥゥーーーー!


まるで、熱したフライパンで目玉焼きを作る時のような音が、僕の脳内に響く。


「ピギィィィィィィィー!」


僕は、スライムのような叫び声をあげた。


「まだまだこれで終わりではありませんよっ!」


レクサスは、手に持った灼熱の鉄棒を高速で出し入れしてきた。


シュコシュコシュコシュコシュコシュコッ!


「ハウゥゥゥゥゥーーー!」


僕の意識はそこで途切れた。




目を覚ますと僕は、光に包まれた空間にいた。

そこには、以前にも邂逅したことがある女神がいた。


「あなた、よほど勇者としての適性がないようね。元の世界で被虐者であるあなたはこの世界でどんなに力を与えられても、英雄にはなれないのよ」


女神はそう僕に告げた。


「ほんなほふはっへやえあへひふっ!(そんなぼくだってやればできる)」


僕は、レクサス達に縛られた状態のまま、この空間に転移していた。

クソッ、布が口に詰まってうまく発音できない。


「いえ、無理よ。やってもできない人間はいるのよ。根本からして被虐者なんだわ」


女神は優しさの中にも棘がある言い方をする。


「あたなには苦労をかけたわね。被虐者に勇者を任せようとは惨いことをしたわ」


女神は、後悔の表情をにじませながらそう言った。


「せめてあなたを元の世界ですこやかに過ごさせてあげましょう」


僕は、再び光に包まれた。




目を覚ますと、僕の耳にはサイレンの音が聞こえてきた。


「トリアージいそげ、こいつは高校生か、ケツに機体の残骸が刺さってやがる。しかも、ワイヤーでがんじがらめだ。口には、土が詰まってる。あと、全身を打撲している」


そんな男の声が聞こえてきた。

僕はどうなってしまったんだ。


「口から土を掻き出しましたっ!どうやら命に別状はないようです。ただ、肛門の残骸は抜いてみないとわかりませんね」


別の男の声が聞こえる。


「よーし、じゃあ、こいつには黄色のトリアージ・タグをつけておけ」


トリアージ?どういうことだ?

僕はたしかレクサスに灼熱の棍棒の刑に処されて……


「ここはどこなんですか?」


口から異物を取り除かれた僕は、そう声を発した。


「おおっ、意識があるのか。キミはテロに巻き込まれたんだ。キミの乗った旅客機が池袋のムーンライト60に突っ込んだんだよ。」


僕は、ケツの穴に突き刺さった異物を気にしながらも、立ち上がった。

なんとか回復した目で周りを見ると、そこにはブルーシートをかけられた遺体や、黒のトリアージ・タグを付けられた人が大勢転がっていた。


「生き残りは僕だけか……」


僕は呟いた。

僕が異世界に転移したのは小説や漫画の読みすぎだったのか。

もしかしたら、異世界の出来事は、僕の見た走馬燈なのかもしれない。


その後、僕は病院に搬送された。

病院で報道を見たところ、僕の学校の生き残りは僕だけだということが判明した。

僕をいじめていた人間もみんな死んでしまったようだ。


僕は、いろいろインタビューを受けたりしたが、友人が亡くなってしまって悲しいですというような当たり障りのない返答を繰り返した。


僕は、図らずもハードないじめから脱却し、【解放】されたのだ。

僕は、1学年すべてが壊滅してしまった学校から、他の学校に転校した。

そこでは、いじめをうけることもなく、すこやかに過ごせている。


もしかして、女神は、確かに僕に【祝福】を授けてくれたのかもしれない。


僕は、新しい学校でできた【獣人のレイナ似】の彼女と一緒に公園で夕日を見つめながらそのようなことを考えていた。

転生転移小説に影響を受けて、なんとか完成させた作品になりました。

どんなショボイ形にせよ、完成させることに意味がある。

そう思っています。

クソ小説を読んでいただき本当にありがとうございました。

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