命ある勇者の剣
クレナイと警察署(賞金の換金は警察署の管轄になっている)で換金をして駅前の馴染みのハンバーガーを食べ、別れてから、とある店の前で剣を呼び出す。
「輪廻、煙草の店だよ」
そういうと同時に黒髪の長い美しい艶めいた美しい黒いドレスをまとった優しげな女性が現れる。
「坊は勇者の資質は父上越えてますなあ、無銘の私に名を与えるなんて、勇者そのものではないとできませんえ?」
「名がないと不便なんだから仕方ないさ、それに剣の真名はまだ教えてくれないんでしょ?」
「私は坊のこと好いてますし、それにあの神さんの造り出した剣なのでえげつなくなりますえ、ということで細葉巻かってきますー」
「剣霊が煙草を吸うとかしらないし、普通にはなしてよ」
「そね、漫画の真似したけど、普通にがいいわね」
セギはため息をつき、何故自分が選ばれたのかが未だにわからないなと呟いた。
とある政府関連施設。
「ユウギ、どうやらこの世界に介入するものが現れたようだね」
白いスーツのスキンヘッドの男が目の前の黒髪のスーツの男に声をかける。二人ともモデル顔負けの身長に精悍な顔をしている、どうやら政府の関係者らしい。
「勇者として覚醒している弟が関連しているのか?」
「セギには苦労はかけんさ、まだ子供だ」
「敏腕外交官も弟には甘いか」
そう言われた男、シドウ家長兄ユウギ=シドウはくすりとわらう。