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Legend of brave  作者: たいがー
第一章:伝説の始まり
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突然の出来事に、秀介は混乱しいた。

(頭が、割れるように痛い!)

 暗くて目もよく見えないが、数人の人の気配がする。

(ここはどこだ?)

 自分は紅葉並木にいたはずだ。何でこんなところにいるんだ? 疑問が頭ををかすめる。 

「う、ううぅ」

 声を出そうとしてもうなり声が出るだけ、頭痛がひどくなってきた。

(た、たすけて……)

 あまりの痛さに秀介は、宙に意識を手放した。


 目を開けると、そこは見知らぬ天井だった。ベッドに寝かされているのだろうか、すごく心地がよく、ひどかった頭痛も消えている。バスローブのようなものを着せられていた。

(ここは?)

 あたりを見回すと、やはり見たことのない部屋だ。高級リゾートホテルのような、豪華な部屋だった。

「お目覚めになられましたか」

「うわぁ!」

 ベッドの横にはメイド服をきたブロンドの女性が立っていた。

「驚かせてしまって申し訳ありません、セドリック国王陛下がお待ちです」

「え?」

 秀介は理解が追いつかなかった。

(何言ってんの?) 

「ここにお着替えを用意しておりますので……」

「いや、そのままでいい、お前は席をはずせ」

 突然扉から二人の男が入ってきた。一人は髭の生やしたはげのおじいさん、一人は体格のいい、顔に傷が入った強面の男。この人マフィアの関係者なんじゃ、秀介はそう思った。

「すまんなメリッサ、このことは口外するでないぞ」

 男に言われ、メイドは深くお辞儀をしてから退室した。

「あの、ここはどこですか? あなたは?」

「私はルノワール王国第七十九代国王、セドリック・マギア・ルノワール。ここはルノワール城だ」

「……は?」

「率直に言おう、君に力を借りたい」

 

 秀介はルノワール城の中庭を一人で歩いた。

「何なんだよ、何なんだよいったい」

 世界を救ってくれ。普通の高校生活を送っていた秀介には唐突過ぎるものだった。

(異世界? 魔王? 意味わかんないよ)

 秀介は困惑していた。ここは地球ではない、他の世界。魔法が存在する世界。到底信じられるものではない。

 秀介は中庭から城を見上げた。悠然と聳え立つ白亜の城。それがここは日本ではないと物語っていた。秀介は目尻に涙を浮かべた。ここは自分の知っている世界じゃない、そう思うと急に心細くなってくる。

 秀介はバッグの中からウォークマンを取り出し、イヤホンを耳に入れ、誰も邪魔されない自分だけの世界へと入っていった。

 そんな秀介の元へ、一人の女性が近づいてきた。

 


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