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オジー王国の謎  作者: 寺子屋 佐助
第一章 オカリナ遺跡編
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11話 紹介(2)

久しぶりの投稿です。遅れてすみませんでした。この作品を読んでくださり本当にありがとうございます。

「もう知っていると思いますが私はアミ。アミ・オジーです。ここに立っている八つ子の一人で24歳です、こちらこそよろしくお願いします」


 かずやが口をポカンと開けながら驚いている間亜麻色の髪をした女性、アミが話しおえると八人の姉妹はアミを筆頭にかずやの前に並びアミの隣に並ぶ女性から順番に自己紹介を始めた。


「アイで~す。よろしく~」


 ウインクしながらぶりっ子のように挨拶するこの女性は顔が可愛くなければ素直に引いていたであろう。声のトーンも軽めで苛立ちを覚えてしまう。自分の苦手なタイプだなと肌で感じながらよろしくお願いします、と短く会釈するとそのままかずやは次の人に目線を移した。


「いい歳してその言葉使いははっきり言って気持ち悪いぞ、アイ。見ろ、お客様も明らかに引いているじゃないか。少しは考えたまえ」


 そんなかずやの視線を無視して紫の短髪の女性が隣のアイに注意している。貴公子という名が似合いそうな佇まいと彼女の喋り方がどこか高貴な印象を与えてかずやの頭の中になぜか伯爵、という文字が浮かんだ。かずやがそんな事を考えている間、アイとその女性の間ではなぜか険悪なムードが漂いはじめていた。


「アキの話し方は堅苦しくて女らしくないからそう思うんじゃない?人の注意する前に自分のことどうにかしたほうがいいよ。それにかずやさん引いてないし」


 アキ、と呼ばれた女性は僅かに顔を顰め少々怒気を孕んだ声で言い返す。


「堅苦しいんじゃなくて場をわきまえているんだ。それにアイの媚を売るような声と違って私はあくまで礼儀正しくなるべくはっきりと話しているんだ。だから女らしくないと言われる筋合いは私にはない」


 そう言って今度は静かに睨み合いを始めた二人になんと声をかければいいのかかずやには分からなかった。さすがに話が進まないと思ったのか単に見兼ねたのかアミが二人の間に入りいがみ合いをやめさせようとする。そんなアミの様子を見て渋々睨み合いをやめた二人はお互い顔をぷいっと逆方向に向けた。二人の変わらない態度を見てアミは溜息を一つ吐くとアキ、と呼ばれた人の代わりに挨拶をした。


「この紫色の髪をしているのがアキ、そして大きなピンクのリボンをしているのがアイです。見ての通り二人の仲はあまり良くありません。見苦しいものをお見せして本当に申し訳ないのですが二人共どうぞよろしくお願いします」


 アミは本当に申し訳なさそうに頭を下げる。だがかずやは特に気にしていないのか大丈夫です、と声をかけると次の人が自己紹介するのを待った。


「アリスです。よろしくお願いします」


 今度は明るめの青いワンピースに身を包んだ女性、アリスが前に出て挨拶をした。先ほどの三人より頭一つ分高い彼女はその母親譲りであろうすらっとした体型で軽くお辞儀をする。アリスは全体的に落ち着いたクールな印象を与える女性だが挨拶する際のぎこちなさを感じさせる小さな動作や見た目に似合わぬ高めの声のせいかかずやの目には可愛く映った。


「アンナと申します。どうぞよろしく」


 次に前に出たのはアンナ、という女性だった。どこか母性を感じさせるしっかり者という印象を与える彼女は出るところはしっかり出ている魅力的な体型をしている。そして彼女のオリーブ色の長い髪は先端の方で一つに結わえられ肩にかけられている。更に全てを包み込むかのような優しげな声が合わさってかずやは何処と無く安心感を憶えた。


 すると突然隣からほっそりとした柔らかい指が飛びかかってくるかのようにかずやの手を取りブンブンと上下に振り始めた。


「どうも‼‼私、アカリ‼‼よろしく‼‼」


 かずやが手が伸びてきた方向を見ると無邪気な笑顔を浮かべたボブカットの女性が早口で挨拶をする。両手でかずやの右手をがっちりと掴み握手しながら、君格好いいと思うよ‼、21〜?見えな〜い‼、異世界ってどんな感じ?と言った質問を矢継ぎ早にし始めた。かずやはアカリの持つ雰囲気に呑まれ圧倒されている。やがて言いたいことを言い終えたのかただ単に飽きたのかそれともアントワンヌの鋭い視線に恐怖を感じたのか、アカリはかずやの手を離すと小動物のように小刻みにはじめに立っていた場所に戻った。


 かずやは苦笑を浮かべながら次の人に目線を移した。そこには小柄な女性がいて、緊張からか恐怖からか体をビクッと硬直させている。そしてアカリとは対象的に彼女は小さな声で自己紹介をし始めた。


「ぁ、アンズです。ょ、ょろしくぉ願ぃします」


 目線を下げながら聞こえるか聞こえないかの微妙な声音で自己紹介を終えるともう何も言う気は無いのか少し俯きがちに自分の位置へ戻った。そして最後の女性が出てきて挨拶を始めた。


「…………アヤです。よろしく」


 かずやに興味が無いのか彼を全く見ていない。アヤはしばらくの沈黙の後かずやをチラッと見るとどこか素っ気ない感じで挨拶をした。出てきた言葉もどこか素朴でこの自己紹介自体に関心がないことが窺える。言うことを言い、役目を終えたアヤは自分の髪を弄りながらさっさと自分の場所へ戻っていった。


「この子達が私の自慢の長女達だ。まだ他にも娘はたくさんいるがいきなり全員の名前を覚えるのも大変だろう。とりあえず分からないことがあれば彼女達に聞けば大体は分かるだろうから質問や何か気になることがあれば気軽に話しかけてやってくれ、かずや君。それでは皆解散‼」


 アントワンヌの掛け声と共に何人かが席を立ち部屋から出ていく。かずやはまだこの状況に追いついていなかったが多からず少なからず緊張していたのか自己紹介が終わり緊張状態から解放されると胸をホッと撫で下ろした。しかし現実は残酷で残念ながらまだまだ落ち着ける状況にかずやはいなかったのであった。そう。なぜならかずやが席に着いた時、隣の席に不気味な黒い笑みを浮かべたターコイズの髪の女性が現れたのだから。

いきなり登場人物を増やして作者は何を企んでいるのでしょうか?秘密です。作者は伏線大好きなのでいろいろあると思っていてください。


次回もいつになるか分かりません、すみません。

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