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第弐話~何故ユエニ~

 何故いきなり薙比丘に今が何年だ?と聞いたのかと言われれば、この3000年代以前の2600年以降にはタイムマシンなるものがあったらしい。今では、禁止されているがそれはさておきこの女の子は過去からやってきたらしい。


しかしやや思っていたのとはちがった。薙比丘は2020年から来たといった。

タイムマシンが開発される500年以上も前である。

なら何らかの事故に巻き込まれたか・・・


「なあ、薙比丘」


「初対面の人に向かって、呼び捨て、ふふっ、どうやら、全無君は、人に対する思いやりが、足りない みたいね」


えっ?いや・・・・えっ?薙比丘さんどうしましたか?なんかいきなり言葉にとげができたんですけど。


僕が最初に思っていたおとなしそうな女の子というイメージを崩さないでください!


「分かった。分かったって薙比丘さん。これでいいな」


「ふむ、なんだか、さん付けは、イマイチね」


どっちだよ。


「ならなんて言えばいいんだ?」


「薙比丘様?」


「・・・・・・」


「薙比丘ちゃん、薙ちゃん、ビックー」


いやだなー。


一番最後の名前は、初対面では言いたくないなー


「やっぱり、薙比丘でいい」


「ならさ、薙比丘。またここにいたらまた不良にからまれるから、とりあえず場所を移そう」


「わかった」


そうして、僕達は裏道を出た。
























表の道を通って僕と薙比丘は歩いている。


歩く、歩く、歩く、歩く、


・・・・・・


会話が、会話が全くないっ・・・


重っ。この空気僕には重すぎるっ。


くそっこんなことならもっと人付き合いをよくしてればよかったー!


「ねえ」


そう考えていた矢先だった。薙比丘がしゃべりかけてきたのだ。


「にゃんだ」


「・・・・・・」


かんじゃったー!薙比丘が話を振ってきた事がうれしくてかんじゃったー!


「ねえ」


やりなおしてくれてるー!気を使われてるー!


「なんだ」


「さっきのあれなに?」


「ああ、あれかあいつのは[超能力]ってやつだよ」


「超能力って、思うだけで、物を動かせる、みたいな?」


「ああ、そうか・・・ん、どういったらいいかな・・・」


「今のこの30××年は、薙比丘の2020年から大分かわってるよ」


そして俺は、この世界の現状を薙比丘に説明した。


「にわかには、信じられない」


「まあ、そうだろうな。それが普通の反応だと思う」


この世界の現状を知らないものにとってはということになってしまうが。


「でも」


でも


「これが今のこの世界の事実なんだ」


そう、僕達は受け入れなければならないのである。


この現実を、この残酷なまでの現実を。


「なら、君もその・・・、超能力者なの?」


「いや、僕は違う。僕は超能力者じゃない」


「え?でも、さっきここらの十代から、二十代は全員超能力者だって」


「いや、僕は『言われている』といったんだ」


「でも、さっきのは」


「あれは、体をいじくってるわけじゃなく単なる武器の効果だ」


「よくわからない」


「進化した科学は、魔法と区別がつかないとは言われるけどそれと同じくさ、超常現象も次々と解明されてるんだ。たぶんちょっとがっかりすると思うよ」


「ふうん」


「ああ、着いたな。ここが僕の家だよ」


そうして僕は薙比丘を家に連れ込んだ、連れ込んだ。


なんだろうなぜか犯罪臭がするんだけど、気のせいだろうか?気のせいであってほしい。



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