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君シリーズ

君の耳

作者: 神通百力
掲載日:2026/08/08

久しぶりの君シリーズ九作目です。

 君ってさ、いつも耳当てをしているよね。

 年がら年中、つけているよね。


 耳当てがもっこりしているように見えるけど、サイズが合っていないのかい?

 もっこりというか、尖っているよね。


 僕は丸みを帯びすぎじゃって? 顔も体も丸すぎじゃって? まあ、それが僕の特徴とも言えるからね。

 あと顔が適当すぎじゃって? 表情が動かなすぎるのじゃって? そう言われても困るけど。


 前から思っていたけど、君って古風な喋り方をするよね。

 長生きなのは知っているけどさ。


 奇妙な力で僕を動かしたりするし。まあ、僕は自分では動けないから、大助かりだけどね。


 次のデートの時は耳当てはつけないで欲しいな。どうしてかというと、君の耳を覚えていないからだよ。耳当て姿の君ばかり見ているからね。


 耳当てをつけていなければ、君の耳がどんな風だったのか、すぐに分かるからね。


 何を怒っているんだい? 本当に愛しておるのかだって? もちろん僕は君を心の底から愛しているよ。


 耳を覚えておらんのにだって? 

 だから、君の耳を思い出すためにも、次のデートは耳当てなしでお願いしたいんだよ。


 今からもう一度デートじゃって? 分かったよ。

 それじゃ、耳当てを外してくれるかい?


 ああ、そんな耳だったね。

 すっかり忘れていたよ。

 

 やっぱり君はそっちの方が似合うね。


 ねぇ、僕の愛しいエルフさん。


 ――おぉ、ワシの愛する雪だるまさん。

感想頂けると幸いです。

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