君の耳
久しぶりの君シリーズ九作目です。
君ってさ、いつも耳当てをしているよね。
年がら年中、つけているよね。
耳当てがもっこりしているように見えるけど、サイズが合っていないのかい?
もっこりというか、尖っているよね。
僕は丸みを帯びすぎじゃって? 顔も体も丸すぎじゃって? まあ、それが僕の特徴とも言えるからね。
あと顔が適当すぎじゃって? 表情が動かなすぎるのじゃって? そう言われても困るけど。
前から思っていたけど、君って古風な喋り方をするよね。
長生きなのは知っているけどさ。
奇妙な力で僕を動かしたりするし。まあ、僕は自分では動けないから、大助かりだけどね。
次のデートの時は耳当てはつけないで欲しいな。どうしてかというと、君の耳を覚えていないからだよ。耳当て姿の君ばかり見ているからね。
耳当てをつけていなければ、君の耳がどんな風だったのか、すぐに分かるからね。
何を怒っているんだい? 本当に愛しておるのかだって? もちろん僕は君を心の底から愛しているよ。
耳を覚えておらんのにだって?
だから、君の耳を思い出すためにも、次のデートは耳当てなしでお願いしたいんだよ。
今からもう一度デートじゃって? 分かったよ。
それじゃ、耳当てを外してくれるかい?
ああ、そんな耳だったね。
すっかり忘れていたよ。
やっぱり君はそっちの方が似合うね。
ねぇ、僕の愛しいエルフさん。
――おぉ、ワシの愛する雪だるまさん。
感想頂けると幸いです。




