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シナリオ 天使たちの遊戯  作者: カキヒト・シラズ


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21/21

第二十一場(ラジオスタジオ)

登場人物

 室野和孝

 松川英恵(33) 黒川英恵と同一人物

 秘書

 運転手

 ボディーガード

 藤堂里美(24) 綾瀬里美と同一人物

 藤堂淳一

 娘

 水野正之

 森泉

 平井学

 黒川次郎

 インタヴュアー



〇ラジオスタジオ

 室野がラジオ局ブーススタジオでディスクジョッキーの生中継をやっている。


室野「さあ、今日も始まったよ。『室野和孝の開運ラジオ』。みんな元気かな。

 さっそく、今日のお便り行ってみよう。

 ペンネーム、東京都のゲマトリアさんから。

 『パラレルワールドって信じますか。自分が住んでる世界と似てるけど少しちがう世界が同時に存在してるという話』

 信じるよ。西武池袋線の秋津駅とJR武蔵野線の新秋津駅の間を歩いているとパラレルワールドに行っちゃた。こんな都市伝説よく聞くよねえ。

 こっちの世界で普通の会社員だった人があっちの世界では敏腕刑事。こっちの世界で競馬のスタージョッキーだった人があっちの世界では道路工事の作業員。こっちの世界でニュースキャクターだった人があっちの世界では宝石商の経営者。

 よくある話だね。そんなゲマトリアさんのリクエスト曲。YMOの『テクノポリス』」


 YMOの『テクノポリス』が流れる。


〇リムジン

――車外

 YMOの『テクノポリス』の音楽がそのまま続いて流れる。

 黒塗りのリムジンが大通りを疾走する。

――車内

 スーツ姿の英恵がボディーガードと後部座席に座っている。

 助手席には秘書。運転席には運転手。

 ラジオをつけている。


英恵「この音楽嫌いよ。消してくれる」

運転手「承知しました」


 『テクノポリス』の音楽が止まる。


秘書「総理、この後のスケジュールですが、国会に直行してよろしいでしょうか」

英恵「いいわ。お願い」

秘書「(運転手を向いて)じゃあ、そういうことでお願いします」


 リムジン、国会議事堂に入っていく。


〇カフェバー『ホロスコープ』

 客はだれもいない。

 大スクリーンにはテレビ番組。

 里見、店内に入り、テーブル席に座る。

 

声(水野)「いらっしゃいませ」


 水野、水を運んでくる。


里見「ロイヤルミルクティー」

水野「かしこまりました」


 水野、その場を去る。

 里見、大スクリーンを見る。テレビニュースをやっている。


〇テレビ画面

 画面中央にニュースキャクターの泉。


泉「松川首相は、野党との連立政権を検討していることを記者会見の席で明らかにしました。

 次のニュースです。証券会社、黒川証券の社長、黒川次郎氏が証券法違反の疑いで逮捕されました」


 画面に黒木の顔写真。


〇カフェバー「ホロスコープ」


水野「お待たせしました」


 水野、ロイヤルミルクティーを里見の前に置く。


里見「私、この店に昔よく来ていた気がするんだけど、この店いつぐらいからやってます」

水野「えっ。この店は本日オープンしたばかりですよ。あなた様が当店で最初のお客様です」

里見「そうなんだ。おかしいわ。さっきテレビ見てたんだけど、あのニュースキャスター、昔どっかで会ったことがある気がするの」

水野「それはデジャブじゃないですか」

里見「デジャブ?」

水野「そう。初めて経験するはずなのに、なぜか過去に経験した感じがすることをデジャブっていうでしょう?」


 水野、リモコンを操作する。大スクリーンには競馬の中継が映る。


〇テレビ画面

 平井が乗った馬イチリュウマンバイビが優勝する。

      X      X      X

 お立ち台に平井とインタヴュアー


インタヴュアー「さて、本日優勝したイチリュウマンバイビの平井学騎手にお越しいただいております。

 平井さん優勝おめでとうございます」

平井「ありがとうございます」


〇東京競馬場

 お立ち台。


インタヴュアー「さて、イチリュウマンバイビですが、このところ勝ち続けています」

平井「そうですね。本当にいい馬です」

インタヴュアー「競馬ファンに一言お願いします」

平井「これからも応援よろしくお願いします」


 会場から歓声。

 スタンド席には缶ビールを飲んでいるサブローがいる。


サブロー「ちぇ、つまんねえや」


 サブロー、立ち上がり、たくさんの馬券を捨てて立ち去る。


〇首相官邸・応接室

 テロップ「首相官邸」

 最初に首相官邸の建物全体をパンした後、応接室。

 里見、ノートPCを操作している。

 応接室には里見、英恵、その他、秘書などがソファーに座っている。


里見「(手を止め)終わりました」

英恵「で、どうだったの」

里見「結論から申し上げますと、野党との連立政権は成功しそうです。

 ホロスコープでは今回の新月は天秤座2度です。

 このサビアンシンボルは『6番目の部族の光が7番目のものに変質する』となっています。

 これは連立政権で二つの政党の政策をすり合わせればベストの政策になることを意味します」

英恵「そうなの。ありがとう」


〇葛西臨海公園・池の付近

 池からたくさんのダイシャクシギがいっせいに飛び出す。

 ダイシャクシギは海に向かって飛んでいく。

 里見、藤堂、娘が三人並んで池のそばでその様子を見ている。


ナレーター(里見)「鳥の羽音が聞こえる。

 鳥たちは何かをささやいている。そんな感じがする。

 どうしてこんなに鳥のささやきに心を奪われるのだろう。自分でもわからない」


(了)

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