界移
「眠……ねぇギゼン。今日の依頼って何だっけ?ちょっと見てきてくれn」
「断る。ラース、自分で見てこい。」
「ちぇっ。ケチやな。」
そう言いつつ目の前で起き上がるラース。そうして俺の肩に手を置いてきて
「頼んだ」
…………ぶん殴ろうかと思った。しかしここで俺は耐える事が出来た。そうして優しく肩に手を置き静かに告げる。
「自分で見てこい怠け者」
こう言えば大抵の人間はキレて眠気が吹き飛ぶはずだが、こいつの場合はまさに逆だろう。
「断るね。僕は怠け者だから」
「殴るぞ」
「ごめん見てくる」
こういう風に脅しをかければそそくさと行動に移してくれる。なんと扱いやすい事か。いや、訂正、全然扱いやすくない。まぁともかくこれで俺は自分の仕事に戻れる。そう思いつつも自室への扉を開いた。しかし目の前に広がっていた光景はまさに草原と言えるだろう。これはラノベによくある物で所謂転移と言うやつだろうか。そう思いつつも中へ入らない。そりゃ当然だ。そうして踵を返して元いた場所に戻ろうと視界を元いた場所に移す。しかし、これまた草原しか広がっていない。つまり、俺は詰んだというわけだ。巫山戯るなよ。そう思いつつも当たりを見渡すと猪に似て非なる生物を見つけた。此方に向かってくる。終わったな。そう考えても仕方ないので構え、その生物に渾身の一撃を頭にうち放つ。普通なら気絶するが、この生物はなかなか頑丈で気絶しない。突進して来るがかかと落としを喰らわせてやると静かに気絶したのでどうしようかと付近に腰掛け休む。すると向こうからエルフの様な外見の少女がやって来て一言言い放った。
「コレ…………貴方1人で…………それも素手でやったの?」
マタタリアンです。さて今回の転移先はよくあるRPGの世界に似て非なる物を想像して創り出した物です。ですので魔物もいます。エルフもサキュバスもいます。男性諸君、待っとけよ!さて、こんなどうでもいい事は置いときましょう。次回についてですが、次の投稿は未定となっております。気が向いたら制作致しますのでどうかお楽しみに!