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ビッチとはよく言ったもんだな  作者: きっと小春
第一部 弾丸黒子とはよく言ったもんだな編
33/35

挙一明三とはよく言ったもんだな

 デビデの屋敷を外に出ると、イカ箒を召喚します。イカ箒に乗り、街全体が見渡せる高さまで高度を上げます。そして、フィロア邸を見つけると、一気に最大速度で向かいます。


 頭の整理がつかぬまま、フィロア邸に到着しました。お屋敷の玄関を開け中に入ります。


「誰かいるか!」


 私の声に、執事のロバートさんが慌てて出てきました。


「パル! 無事でしたか!!」

「問題ない。だが、急いでウルルを離れる。フィロア様は何処だ?」

「いいえ。残念ながら、(外出しております)」※()内はパルには聞こえていません。


 ロバートさんの声がかき消された? 【呪詛印】の【真実と虚実】が発動したのです、つまり…ロバートさんは、嘘を付いている!?


「アリア様は?」

「パルお姉ちゃん! ここです!!」


 エントランスホールにある階段から、夏の木々のような青々した緑色の長い髪で隠れがちな、キラキラと光る金色の瞳を潤ませながら、アリア様が走り降りてきて、私に抱きつきました。


「アリア様…。会いたかったぞ」

「私も…。お姉ちゃん…」


 アリア様の頭を撫でながら、ロバートさんに質問をしました。


「アリア様は、このままお屋敷にいれば、危険は無いのか?」

「そ、それは…」と答えに悩んでいるロバートさん。


 そのとき、震えるアリア様が小さな声で、「パルお姉ちゃん。助けて…。お祖父様が、アルマに殺されたの…」と言ったのです!?


「パル!! 無事だったか!!」


 警備兼御者兼庭師のアルマさんが、エントランスホールに現れました。アリア様を背後に隠し、小さな声で指示を出します。


「アリア様、結界の魔法を」

「おい、どういうことだ?」

「アルマ、お前が、私をデビデ・ハーンに売り渡し、フィロア様を殺害したのか?」

「…」


 私の目の前に、ドンッ!! と棺桶が床に突き刺さりました。つまり、 アルマに殺意があるということです。中から両手に青龍刀を持った骸骨が現れ、アルマの抵抗むなしく…首を刎ねたのです。私は、アリア様に残酷なシーンを見せないように、ぎゅっと抱きしめていました。


 驚くローバとさんに棺桶の骸骨について説明した後、「魔道士ダリル様に、アリア様の事を相談したほうが良いか?」と質問する。


「フィロア様から、パルの正体が、リーシャ・カラムだと伝えられています。会えば、殺意が漏れ出し、アルマさんと同じ結果になるでしょう。会うのは得策とは言えません」


「パルお姉ちゃんと私は、同じように両親をアーベーニ家に殺されたの。証拠はないけど…。皆知ってるわ。でも、だけど…カラム家とレズナ家は、何故か、アーベーニ家を恨まずに、お互いの家を恨んでいるわ。馬鹿げている…。もう、こんな争いごとの絶えない世界は嫌なの!!」


 まだ幼いアリア様は、真実に気が付いている!?


「アリア様、本当のことが知りたいか?」

「知ったところで、何も変わらない…。誰も知らない土地で、幸せに暮らしたい…」


 私は、アリア様の返答次第で、アーベーニ家に殴り込みに行き、真実を手に入れるつもりだった。しかし、幼いアリア様は、血塗られた過去よりも、明るい未来を望んでいたのでした。


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