頓知頓才とはよく言ったもんだな
毒薬の瓶を手に取りました。あのとき、魔道士ダリル様の言っていた魔導の力だと思うのですが、一瞬何かを感じました。
毒薬または瓶のどちらかが、魔道具だったのでしょうか? 条件が揃うまたは発動しなければ、【呪詛印】は肌に浮かび上がってきません。それに【呪詛印】は【スライムの水晶】で隠蔽化しているため確かめるには、解除して全裸になる必要があります。
何となくですが、この毒薬は、毒薬としての効果を失ってしまった…そんな予感がしました。
それよりも、今は、この地下牢から脱出しなければなりません。鉄格子の扉に触れると、小さな金属音を立ってて扉が開きました。
この牢獄も魔道具なのでしょうか? 【手繰り寄せの壺】の【呪詛印】が、次々と魔道具の力を奪い取っているみたいです。
薄暗い廊下に出て慎重に進みます。
今の私が出来ること。警備兼御者兼庭師のアルマさんから教わった護身術。ハンターのレイゼさんから教わった火矢の魔法2回分。【手繰り寄せの壺】の【呪詛印】の電撃。【ワーウルフの鏡】の【呪詛印】のワーウルフの膂力。【ダイオウイカの魔導箒】の【呪詛印】の気絶臭。
廊下の突き当りにある扉を開き、階段を上ると、突然、照明が消えてしまいました。
敵が襲ってくる気配はありません。照明も魔道具なのでしょうか? 考えていると、私の体が発光し始めました。階段を下り扉の内側に入り、光が上層階に漏れないように身を潜めます。
メイド服を解除して、つるっぱげ&全裸になり、この発光の原因となる【呪詛印】を探します。右太ももにランプの絵柄の【呪詛印】を発見しました。
■追加
・魔道具の名称:照明のランプ
・魔道具の形状:ランプ
・魔道具の能力:周囲を照らす
・刻まれた部位:右太もも
・呪詛印の絵柄:ランプ
・発動時の能力:光量を調整できる
・無意識の効果:常時発光
常時発光って、何という迷惑な効果なのでしょう。光量を調整できるとあるので、最小にしましたが、仄かに発光しています。昼間なら目立たないかも知れませんね。では、最大に…。
「め、目が…」しばらく視界が戻りませんでした。
小さな室内で光量を最大にすれば、眩しすぎて私の位置を把握することは出来ないと思います。全裸でも、私の裸体を見ることも出来ない。これは…使えるかも知れませんね!
透明なドロドロの汗で体をコーティングし直します。ここに新しく遮光の効果を追加します。そして、右手の掌には遮光の効果を与えないようにします。これで掌を握れば光が漏れず、開けは照明になるのです。また衣装は、メイド服から魔女ローブに変更しました。
再度、階段を上がると、暗い室内で右手を開き、周囲を確認しました。ここは、まだ地下なのでしょうか? そこそこの広さの部屋です。周囲には地下から出て来た扉を含めて、5つの扉があり、近くの扉から順番に開けることにしました。
一つ目の部屋を開けます。ガチ。あれ? 鍵が掛かっています。うん? 左手に違和感を感じて、見てみると、なんと左手の人差し指が…鍵に? 驚きながらも…。
■追加
・魔道具の名称:牢獄の扉
・魔道具の形状:扉
・魔道具の能力:閉じ込めた対象の力を抑制する
・刻まれた部位:左手の人差し指
・呪詛印の絵柄:鍵
・発動時の能力:触れた錠前を解錠する
・無意識の効果:施錠された物に触れると左手の人差し指が鍵になる
冷静に【呪詛印】を確認します。なるほど、牢獄の扉の魔道具でしたか。鍵になった左手の人差し指で、再び扉に触れるとガチャっと解錠された音がしました。




