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ビッチとはよく言ったもんだな  作者: きっと小春
第一部 弾丸黒子とはよく言ったもんだな編
12/35

三人成虎とはよく言ったもんだな

 思えば二ヶ月ぶりに屋敷の敷地から外に出ました。今の私は、黒で統一された魔女ローブと、耳を隠すための帽子を被った魔女コーデになり、ついでに言うと性格は、強気で負けず嫌いです。


 そして、印象操作の範囲外になるように、なるべく人との距離を3m以上取ります。範囲内に入られると、エロい魔女という印象を与えてしまうのです。


 お屋敷の主であるフィロア様に呼び出された私は、魔道士ダリル様の仕事の助手を頼みたいと言われ、ダリル邸のに来ています。直接、ダリル様の仕事部屋に通され、挨拶を軽く済ませると、仕事の説明が始まりました。


「よく来てくれたね。確かに…。印象が操作されるようだね…。事前に知らされていても…これ程の効果があるとは…」

「すまんな。メイド服以外だと、魔女ローブしか無くてな」

「あぁ…。気にしないでくれ。パルに頼みたいことは、全部で3つ。まずは君の【呪詛印】の研究。これはフィロア様から頼まれたことなんだ。君も出来るならば【呪詛印】を解呪したいと考えているのか?」

「【呪詛印】を消せるのか!? 消せるのなら…頼む…」

「わかった。次に、【呪詛印】が消えるまでの間。魔物の討伐に協力してもらいたい」

「討伐? 残念だが…無理だな。戦闘系の力は保持していない」

「すまない。説明が足りなかった。君の【呪詛印】を調べた上で、戦えると判断した場合だ」

「ふむ…。そうか…。無理だと思うがな」

「まぁ。いきなり一人で魔物と戦えとか…そういう話ではない。心配しないでくれ」

「……」

「最後のお願いはアリアを見守って欲しいということだ」


 アリア様は、ダリル様の姪に当たるそうです。つまりダリル様のお姉様とフィロア様の息子の娘が、アリア様なのです。アリア様の両親が盗賊に襲われ無くなった後、元々、貴族であったダリル様は、とある脅迫からアリア様を守るため、爵位を返上したらしいのですが、詳細は不明です。


 しかし、先程も言った通り、誰かと戦うとか無理ですよ? 死にますよ? アリア様のお姉さんとしてならば、吝かではないのですが…。


「まずは…【呪詛印】の調査だが…。やはり、私が君の素肌に触れと問題がある。新しい女性の助手が必要だな」


 助手の調査のために、助手が必要なのですね。


「では、そうだな…。君は、魔力について、どの程度しっているのかな?」

「魔力か…。魔力を持つ者は、【呪われ人】と呼ばれ、忌み嫌われる存在というぐらいしか…」

「もし、それが間違っているとしたら? 君はどうするかね?」

「間違っている? だか、そうだとしても…」

「やはり。認識が間違っていたとしても、何も変わらぬか…」


 ダリル様が言うには、遥か昔…魔力は多くの人間が当たり前のように持っていた。しかし、人が人の支配を始めると、魔力を持つ者の反発が強くなる。そこで支配する側の人間が、魔力を忌み嫌われる象徴して、長い年月をかけ世の中に広めたのだ。つまり支配する側が貴族であり、支配される側が平民なのだ。平民は魔力を持たない人間同士の結婚を求め、生まれた子も魔力なしが当たり前になる。しかし、このところ、この南西の地方では、魔力を持った平民が正義の行いで魔物を倒すため、平民の魔力持ちの評価が変わってきているという。


「つまり…貴族は、今でも魔力を持っていると?」

「その通りだ」

「ダリル様も…魔力を?」

「……」

「……」

「では、君が受けた【呪詛印】について、もう一度、説明してくれないか」


 今日は、【呪詛印】の数と種類の説明だけして、お屋敷を後にしました。考えてみれば、この田舎街ウルルを歩くのは二度目です。


 街を歩いていても、視線が厳しくない。それどころか優しい感じがします。


「ママ〜。まじょさんだよ!」「可愛い魔女さんね」

「やぁっ! 二ヶ月前の移民の魔女さんだね。もう街には慣れたかい?」

「どこに行くの?」

「あの魔女様、フィロア様のところのメイドさんだって!」

「明日の天気を占っておくれよ」

「今度、お店のケーキ食べに来てね!」「何よ、私の店のケーキの方が美味しいから!」

「街のお祭り、絶対に参加してね」


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