下山獅子録
そして、下山は80年代から様々な業界にパイプラインを作って来た、自分が生み出したアーティストが出馬した事を切っ掛けに政界への強固なパイプラインを得ると共に、老舗の大手芸能事務所がイケイケだった時代に繫がっていた裏社会とのパイプライン、その他自分のプロデュースした楽曲を使用したいと言う様々な企業とのパイプラインが下山の武器である。
その為、ユナイテッドミュージックに所属はしているが、独自配下の実動部隊SEも存在しており、昔は新人発掘部の人間と言えば流行等に敏感な人間が足で新人を見つける…と言う時代もあった様だが、下山配下のSEは下山の指名する人間やグループをいかなる方法でも良いから生け捕る…と言うニュアンスの存在となってしまい、在籍している人間も元警官や元自衛官の人間すらいると言う噂だ。
そんな過激化する下山の音楽に対する実力行使に、団野下は疑問を持ちながらも、学園の経営に少しでも貢献すべく、下山の
「韻牙島でくすぶっているMC連中や学園のエリートから、よりすぐりのラッパーを探し出しデビューさせませんか?勿論それなりの資金準備はさせてもいます」
と言う提案を団野下は飲み込んのだ。
とは言え団野下も実の所、完全に正義の人間では無い。
HIPHOPを普及させると共に、普及に足かせとなるアーティストやHIPHOPを良しとしない者を秘密裏に葬って来た。
そして現在も尚、学園にラップエリートを集めるだけに飽き足らず、都内の製薬会社や大手医療機関・研究機関に出資し癒着、脳内の運動言語野ブローカ中枢の極端な活性を薬物や施術により促す方法を開発していた。
そうして学園を大きくして行く最中、十数年前に愛人だった女から手紙が届いた。




