私変になっちゃいそう…
ヒデはすでに生死をかけたバトルを繰り広げていた。
人為的にリリックを無理やり引き出す薬の実験台となり、性格も雰囲気も変わってしまっていた…。
それを見ていた委員長こと美代子が、何故か熱いまなざしを向け頬を赤らめながら言った
「ヒデくん、私変になっちゃいそう…」
マケルは度肝を抜かれ「いやいや、めっちゃ変態でしょ、なに言ってんの?委員長」と思ったが、どうやら本気らしく委員長こと美代子は、もじもじしながらヒデにすり寄って行き、マケルの不振そうな顔を見て言った
「ねえ!あなた、学園生よね。知ってるわよ、勝ち知らずのマケル、そうそうマケル君よね。バトルで勝てない劣等民が何故押韻に?
そうね、わたくしの事は委員長と言う以外あなたは何も知らないかしら、わたくし、一応押韻には選抜MCの先輩方を全員捩じ伏せて入学しておりますの、だからぁ!お前みたいなクソMCと同じ空気吸うのもマジで嫌なんだわっ!変な面して見んじゃねえ!クズがっ」
マケルは何が起きたのか分からなかったが、最後にめちゃくちゃ罵倒されたのはわかった、そんなキャラだったの?委員長…。
かれこれ20分程エレベーターに乗っているが、今まで薄暗かった景色が少し明るくなって来た。
「地上が近くなって来ましたね。どうしますか?バトルの情報を得たらすぐにでも参加しますか?」
と櫻井が皆に聞いた、すかさずグリッターが
「バトルの情報を得たらひとまず解散だ、体制を整えてから…」
と言った所でエレベーターに仕掛けてあったスピーカーがガリガリと音を立てた、すると韻韻が何かをクチャクチャと食べながらマイクに向かって言った。
「首の爆弾わー、まる1週間バトルしなくても爆発するだからな、ちゃんと計算する、ちなみにお前ら爆弾埋め込まれて2日間寝てたよ!だからあと何日か?」
韻韻のその質問にスーコは眉間にシワを寄せながら答えた
「チッ!あと3日間…か」
ガッチャン!ガラガラッ!スピーカーから盛大に椅子か何かから転げ落ちる音がして、韻韻が答えた
「ホントのバカか!それとも一週間が5日の国かどっかで生まれたのでしょうか?!一週間は7日間でしょうが!あと5日間っ!わかった?!」
スーコは肩をすくめて「あれ?まちがっちゃった」と言ったが、エレベーターの中の全員は凍りついていた。
じゃあ少なくとも月に4人、週に1人とMCバトルをして、全員に勝って尚、このエレベーターに乗っている奴らと当たった際には、それすら倒さなければならない。
本当に生き残り合戦じゃないか、マケルは今まで負けて来た事がいかに温いかこのメンバーの生い立ちや、今自分の置かれている状況で思い知った。




