9-103 先に、僕のことから
先に、僕のことからお話しましょうか、とレイヴンさんが言った。
「僕の固有技能は、魔力を使えば使うほど、魔力そのものが上昇する、というものでしてね。〈魔力鍛錬〉というんですが」
〈魔力鍛錬〉。
「そうです。魔力を使う行動、例えば、結線や魔導の行使を行うことで、魔力が高くなっていきます」
なるほど。
「単純な呪文を組み立て直して、複雑なことをさせることができるのも、高い魔力のおかげです。馬車を動かしたりですとか、そういうのですね」
呪文を組み立て直す、というのが良く分からないけど、この世界の呪文、というか魔導は、そういうことができる、ということか。トーチライトさんとレインツリーさんとブルーグラスさんの、光を呼び出す呪文は、それぞれ、なんか、違うものな。皆さん、組み立て直している、のか。
たぶん。
「僕の固有技能の説明は、こんなところですかね」
そう言って、レイヴンさんがにこやかに頷いた。気楽に話せる雰囲気を作ってくださっているのが分かる。
次は、私の番。どこまでお話しすればいいのやら。
・固有技能は、〈ステータス画面〉というもの
・私自身のステータス情報の表示が可能
・技能階梯が100
まずは、このへんまで。
「え、えぃーと、私の固有技能は、〈ステータス画面〉というものでして、ステータス情報を私限定で、表示させることができますです」
実演は……ひとまずなしの方向で。
「それで、ですね。技能階梯が100になっておりまして」
「最初から、ですか?」
その質問は、初めてかも。
「はい」
「それは……どういうことなんでしょうね」
レイヴンさんが少し、考え込んでいる雰囲気。
「レインツリーさんやウミさんから、幾つか、話が届いているんですが、僕の方から確認させていただいてもいいですか?」
「はい」
なんだろう。




